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Hitachi
顧客満足度調査2024-2025 日経コンピュータ 顧客満足度調査No.1企業に訊く 日立ヴァンタラ

省スペースと高速アクセスを両立
安定運用支援で信頼獲得

Customer Satisfaction 2024-2025

「ストレージ」部門の栄冠を手にしたのは、日立ヴァンタラである。「性能・機能」「サポート」「運用性」などの項目で評価され、2024年4月に営業開始した同社にとっては門出に花を添える受賞となった。ストレージ製品では、アクセス速度を犠牲にしないデータ高圧縮技術によって省スペースを実現。As a Serviceでは、運用代行サービスで信頼を積み重ね、故障の予兆検知にも対応するなど、技術者不足に悩む顧客のニーズに応えた。

高速アクセス可能な圧縮技術
データの大幅削減で省スペースを実現

島田 朗伸氏
日立ヴァンタラ株式会社
代表取締役 取締役社長
島田 朗伸氏

日立ヴァンタラは、日立製作所が2017年に立ち上げた米国子会社のHitachi Vantaraと、日立製作所でストレージの開発・製造を担ってきたITプロダクツ事業部門を統合する形で2024年4月に営業開始したデータインフラストラクチャ専門の会社だ。「日本企業の高品質な製品、サービスの提供力と、世界規模で市場ニーズをスピーディーに反映する力を併せ持つ点をコンセプトとしています」と、同社の取締役社長・島田朗伸氏は語る。

新会社営業開始と同じタイミングでの首位獲得に「喜びは倍増しました」(島田氏)と頬をゆるませた。執行役員の三村和子氏は、「ストレージ製品/サービスで預かるデータは、お客様の利用価値を生み、次の事業展開につながるという重要な役割を果たしますので、我々が最も重視している信頼性の評価が得られたことには非常に満足しています」と感想を述べた。

ここ数年で企業経営におけるデータの価値は飛躍的に高まり、生成AIの導入に伴って膨大なデータの効率的な保存と利活用を求める企業が急増している。こうした市場環境の中で、日立ヴァンタラは5月にディスクアレイ型製品「Hitachi Virtual Storage Platform One(VSP One) 2U Block Appliance」を投入した。

企業の負担が大きいストレージ導入コストの削減を狙い、データの保存に必要な容量を平均75%(※1)削減するデータ圧縮技術を搭載している。「圧縮効率を高めると一般的にはアクセス速度が低下する問題がありますが、VSP Oneでは圧縮処理を高速に行うアクセラレーターハードウエア(米国特許第11,625,168号他取得済)を採用して、アクセス速度を従来製品の約2倍(※2)に改善しました」と、島田氏。また、データ圧縮による使用容量の削減により、ストレージ稼働時の消費電力量の約66%(※3)減を実現した。

※1
 「VSP One Block 28」のデータ圧縮・重複排除を有効にした場合
※2
 従来モデル「VSP E790」と「VSP One Block 28」の圧縮・重複排除を有効にした場合のスループット性能実測値(Random Read(32K) IOPS)を比較
※3
 NVMe AFA最大構成で従来モデル「VSP E790」と「VSP One Block 28」の1TBあたりの消費電力比較をもとに算出

オンプレとパブリッククラウドの
データを一体運用

三村 和子氏
日立ヴァンタラ株式会社
執行役員
三村 和子氏

初期投資コストを抑えた月額・従量課金でVSP Oneを利用できる、As a Service型の「Hitachi EverFlex」も提供している。「ストレージ投資のOPEX化によるコスト平準化のメリットに加えて、お客様は必要に応じてスピーディーにデータ容量を拡張・縮小できます」(三村氏)

オンプレミスで使用するデータをパブリッククラウドへ展開する、ハイブリッドクラウドの提供にも対応する。例えば、秘匿性の高いデータはオンプレミスで管理し、クラウドネイティブなサービスやアプリケーションで使うデータはパブリッククラウド上で保管するなど、適材適所で使い分ける。「両システムを1つのストレージのように運用管理できる点は、当社ならではの技術です」と、島田氏は語る。

スナップショットでセキュリティ対策
予兆監視で安定稼働

今回の調査で高評価を得た運用性やサポートも強みだ。「最新のセキュリティ対策や効率的なデータのバックアップ、運用コストや災害対策を考慮したデータ配置の最適化設計などを支援して、お客様のデータを安全に守ります」と、三村氏は説明する。

セキュリティ対策では、ストレージがランサムウエアの攻撃を受けた場合に備え、長期間(最大1024世代)にわたるスナップショットを作成することで、長期潜伏型の攻撃に遭ってもデータを復元できる。スナップショット取得時のアクセス速度低下を回避する独自技術(米国特許第10,963,485号)も投入。バックアップでは、コピーを複数カ所に置き、被災してもデータを迅速に復旧できる仕組みを整えている。

また、24時間365日、重要なデータを安定して使いたいという要望がある。これを受け、ストレージに搭載されたハードウエア部品の監視・保守や、バックアップ機能などのソフトウエアサポートなどを含む、マネージドサービス(維持管理サービス)も提供する。

このサービスの特徴に、故障に対する予兆監視サービスの提供がある。例えば、ストレージの記録メディアは、データ読み書きの際、エラーが発生すると自律的に修正する機能を持つ。記録メディアが壊れる前にはこの機能が働く頻度が高まるので、事前の保守が可能となる。また、サーバーとストレージを繋ぐ光ファイバーチャネルの接続ポートでは定期的に光の強度を監視することで、部品の経年劣化によるデータ転送の遅延などが起こる前に対応できる。障害を未然に防ぐだけでなく、計画的なタイミングの保守で、システム管理者は障害発生時の緊急対応や待機体制から解放される。「これは、日立ヴァンタラが長年、国内で設計製造してきたことで培われた独自のノウハウ/技術によるものです」(三村氏)

顧客との深い対話にこだわり
要望を多様な部署で改善に還元

日立ヴァンタラは、他社と差異化できるポイントとして、顧客とのコミュニケーションも挙げる。国内拠点のエンジニアが直接、問題解決に当たり、日立グループが抱える多業種の専門知識も活用して、ソリューションを提案する。「ある公共系のお客様が全面的なクラウド移行を想定して弊社に相談していただきましたが、ヒアリングを重ねた結果、高機密データはオンプレミスでセキュリティを確保しながら、クラウド上の新しいアプリケーションを組み合わせる形でシステムを最適化した事例があります」(三村氏)

同社は顧客との密接なコミュニケーションから得られた知見を社内の多様な部署に還元し、製品やサービスの品質、機能の向上に生かしている。三村氏は「製品の企画から設計開発、販売、サービス、品質保証など、社内におけるすべてのバリューチェーンにおいて、お客様のニーズの反映を最優先にしています」と語る。島田氏も、「お客様の課題解決への取り組みを通じて、我々も進化していきたいと考えています」と意気込みを強調した。

本内容は日経xTECHに掲載された内容を一部転載しております。

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