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Hitachi

日立ディスクアレイシステムにおけるSVPセキュリティホール
(MS12-052〜MS12-060)対策について

2012年8月24日
(株)日立製作所 ITプラットフォーム事業本部

1. 日立ディスクアレイシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ

 Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。

  1. MS12-052:Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(2722913)
  2. MS12-053:リモートデスクトップの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2723135)
  3. MS12-054:Windowsネットワークコンポーネントの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2733594)
  4. MS12-055:Windowsカーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格される(2731847)
  5. MS12-056:JScriptおよびVBScriptスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2706045)
  6. MS12-057:Microsoft Officeの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2731879)
  7. MS12-058:Microsoft Exchange Server WebReadyドキュメント表示の脆弱性により、リモートでコードが実行される(2740358)
  8. MS12-059:Microsoft Visioの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2733918)
  9. MS12-060:Windowsコモンコントロールの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2720573)

 日立ディスクアレイシステムのSVPにおける、上記1〜9の脆弱性の影響は下記の通りです。

  1. 本件は、Internet Explorerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工したWebページを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  2. 本件は、リモートデスクトップの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるOSを使用しており、本脆弱性の影響を受けます。
  3. 本件は、Windowsネットワークコンポーネントの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるOSを使用しており、本脆弱性の影響を受けます。
  4. 本件は、Windowsカーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  5. 本件は、JScriptおよびVBScriptスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるJScriptおよびVBScriptスクリプトエンジンがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  6. 本件は、Microsoft Officeの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Officeがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  7. 本件は、Microsoft Exchange Server WebReadyドキュメント表示の脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Exchange Serverがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  8. 本件は、Microsoft Visioの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Visioがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  9. 本件は、Windowsコモンコントロールの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるソフトウェアがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。

 弊社ストレージ装置における、今回の脆弱性の影響を以下の表に示します。

表1 脆弱性の影響範囲
ストレージ装置 影響する脆弱性
Hitachi Virtual Storage Platform
Hitachi Virtual Storage Platform VP9500
MS12-054
Hitachi Universal Storage Platform V
Hitachi Universal Storage Platform H24000
Hitachi Universal Storage Platform VM
Hitachi Universal Storage Platform H20000
MS12-053
MS12-054
Hitachi Universal Storage Platform
Hitachi Universal Storage Platform H12000
Hitachi Network Storage Controller
Hitachi Universal Storage Platform H10000
MS12-053
MS12-054

 SVPは直接ストレージ機能には係わりませんので、万一攻撃者から攻撃された場合であってもストレージとしてのデータの内容およびRead/Write機能に支障はありません。また日立ディスクアレイシステムに蓄積されているデータを読み取られることもありません。
 しかしながら万一SVPが攻撃された場合、装置の構成変更設定や保守作業に支障をきたす等の可能性があります。
 そのため今般、対象となる製品に対しまして、予防処置をさせていただきます。

 なお、Windows XP用のセキュリティパッチは、SP2に対するマイクロソフトのサポートが終了したことに伴い、2010年8月からSP3用のみ公開されます。SVPに対して以上のパッチを適用する場合、SVP OSをSP3にアップグレードしてください。

2. 今回のセキュリティホールの特徴

 攻撃者が、上記の脆弱性を悪用する目的で、対象システムに特別に細工された一連のRDPパケット、または、特別に細工された一連のRAPパケットを送信した場合、リモートでコードが実行される可能性があります。

3. 対象製品

Hitachi Virtual Storage Platform、Hitachi Virtual Storage Platform VP9500、
Hitachi Universal Storage Platform V、Hitachi Universal Storage Platform H24000、
Hitachi Universal Storage Platform VM、Hitachi Universal Storage Platform H20000、
Hitachi Universal Storage Platform、Hitachi Universal Storage Platform H12000、
Hitachi Network Storage Controller、Hitachi Universal Storage Platform H10000

注:
Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storageは影響を受けません。

4. Storage Navigatorのご使用について

 Storage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
 クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
 詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。

 本セキュリティホールに関する情報


本件に関する問合せ窓口
(株)日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 事業統括本部
統合プラットフォーム販売推進本部 販売戦略部


*1
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*2
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*3
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