2023年12月20日
株式会社 日立製作所
高知工科大学にて次世代のエンジニア向けストレージ教育を実施
ストレージ普及促進に取り組むSNIA日本支部 技術委員会 ユースケース分科会の活動に参加
ストレージワークショップ2023(高知工科大学)
株式会社日立製作所(以下、日立)は、一般社団法人ストレージネットワーキング・インダストリ・アソシエーション(SNIA)日本支部*1 技術委員会 ユースケース分科会(以下、ユースケース分科会)と高知工科大学が開催する、学生向けのストレージワークショップ2023(高知工科大学)に参加し、社会貢献活動の一環として、社会インフラを支えてきた日立のストレージの知識・技術に基づいた、次世代のエンジニア向け教育を実施しました。
ユースケース分科会は、ストレージの利用者や運用者、ストレージベンダーの技術交流を深めるためにSNIA日本支部内に発足した組織です。今回、ユースケース分科会と高知工科大学が開催するストレージワークショップ2023(高知工科大学)では、企業が持つストレージの知識を、ストレージの実機や技術者と関わる機会のない学生へ伝えるために、複数ベンダーが協力し、学生向けのストレージ教育を実現しました。
日立は講義にて、安定した品質につながるストレージ開発の取り組みや、環境配慮の取り組み、長年にわたりミッションクリティカルシステムで活用されてきた技術の1つである、ストレージ仮想化技術を紹介しました。ストレージ仮想化技術は、オンプレミスとクラウドの複数のストレージに散在するデータを統合管理できることから、昨今注目される生成AIをはじめとする膨大なデータの利活用においても強みを発揮することが期待されます。また実機を用いた演習では、現地に持ち込んだ日立ストレージを大学環境で使えるように設定・構築することを体験いただきました。その後、構築した環境でドライブを抜くといった疑似障害を発生させ、障害時にもデータアクセスを維持する可用性の考え方を学んでいただきました。
日立は今後も、次世代を担う人財の育成などの社会貢献活動を推進していきます。
ユースケース分科会 会長 坂下 幸徳氏
「ユースケース分科会では、企業におけるストレージエンジニア育成に関する課題について、度々議論を行ってきました。このような議論の中で、大学でも実機に触れる機会が無いため教育が難しいという課題を持つことが分かり、本主旨に賛同頂いたベンダーの協力の下、今回初めて、学生向けのワークショップを実現することができました。
ストレージ業界全体の発展を支える団体として、若手の育成や、ストレージへ興味を持つ人を増やすためのイベントを、中長期的に継続し、業界全体の活性化につなげたいと考えております。」
高知工科大学 情報センター長 敷田 幹文教授
「高知工科大学 情報学群では、演習を重視した教育を行っています。しかし、ストレージ技術においては、企業システムで使われるハイエンド製品と、パソコンなどでは異なる技術が使用されているために、学生向けの演習環境を用意できないことが悩みでした。今回、学生が実際にストレージを体験できたことで、知識を詰め込むだけではない社会に役に立てる知識が身に着くとともに、エンジニアとして就職した後でも、実践的な技術を磨きやすくなると期待しています。」
高知工科大学 情報学群(4年生) 植田 蓮氏
「運営側の役割を持ちながらワークショップに参加・体験しました。今回、複数のベンダーに参加いただいたことで、ストレージごとの特徴の違いを分かりやすく学ぶことができました。また、実機を間近で確認できたり、疑似障害を起こして影響を見ることができ、学生のストレージに対する興味を引き出せた場になったと感じています。もともと、ストレージやサーバーが好きなので、今回のワークショップをきっかけに、より活発に学生間で議論できるようになると嬉しいです。」
以上