システム処理性能の向上やセキュリティ強化などにより、基幹業務の高速化やデジタルビジネス拡大に貢献
エンタープライズサーバ「AP10000」
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、金融や社会インフラ分野など、さまざまな企業の基幹業務を支えるメインフレームであるエンタープライズサーバ「AP10000」の最新モデルを本日から販売開始します。お客さまのメインフレームのソフトウェア資産を継承しビジネス成長を支え続けるため、システム処理性能の向上やセキュリティの強化を図ったほか、最新の大容量ストレージをサポートし業務量の増大への対応を強化しました。これにより、お客さまの基幹業務の高速化やオープンシステム連携によるデジタルビジネスの拡大に貢献します。
近年、社会のデジタル化の進展に伴い、社会インフラ分野における基幹業務を支えるメインフレームについても、業務システムの安定稼働や基幹データの迅速な活用に向け、大規模データ処理のさらなる高速化や、各種セキュリティリスクからの情報資産の保護などが求められています。こうした状況に対応し、今回「AP10000」を強化した最新モデルである「AP10000」Bモデルと、最新のオペレーティングシステム「VOS3/XS」*102-00を提供開始します。
今後も日立は、お客さまの基幹システムを支える高品質、高信頼、セキュアなメインフレーム環境を継続して提供していきます。また、メインフレームの基幹データとクラウドやオープンシステム上のデータを効果的に組み合わせ、「Lumada」*2のデジタル技術と連携することでビジネス成長に貢献するデジタルソリューションの創出につなげるなど、メインフレームの新たな活用を提案していきます。
今回の新モデルでは、プロセッサ性能向上などによりシステム最大性能を従来比*3で約4.3倍に向上しています。これにより大規模トランザクションやオンライン処理などの基幹業務の高速化を可能とします。また、LAN接続のデータ転送性能も向上し、従来の1000BASE-T*4よりも高速な通信速度をもつ10GBASE-SR*5をあらたにサポートしたことで、FTP転送を従来比*3で約4倍としたほか、基幹系データベースからオープンシステムへのデータ転送も高速化でき、基幹データの戦略的な活用が迅速に行えます。加えて、LTOライブラリ装置へのデータ転送も高速化*6し、バックアップ処理時間を短縮できます。
今回、データベースの高速な暗号化の対象を、従来のデータベース本体に加え、ジャーナル*7とバックアップにまで拡大しました。これにより、不正アクセスによるデータの漏洩といったセキュリティ脅威に対し、秘匿性を確保できる範囲を広げ、さらに強固なシステム環境を実現します。また、メインフレームの運用環境面でのセキュリティも強化しました。「VOS3/XS」のオペレーションを行うOSコンソールと「AP10000」の装置の間の通信の暗号化に加え、OSコンソールの利用を指静脈認証で可能としました*8。これにより、なりすましなどによるOSコンソールの不正操作やシステム運用の妨害を防止し、従来のID・パスワード認証よりも強固でかつ利便性の高い運用環境を実現します。
新たに、エンタープライズストレージ「Hitachi Virtual Storage Platform 5000シリーズ」(VSP 5000シリーズ)をサポート*9し、「VOS3/XS」より接続可能な仮想ボリューム容量を従来比2倍*10となる最大約56GB*11に拡張しました。これにより、バックアップ用の仮想テープライブラリに格納できる最大のデータ容量を倍増できるなど、業務量の増大に対応可能です。
名称 | 概要 | 価格 | 出荷開始時期 |
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エンタープライズサーバ AP10000 Bモデル |
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個別見積 | 12月29日 |
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