2017年9月29日
株式会社日立製作所
株式会社日立製作所(以下、日立)は、金融機関の資産と負債の統合管理(ALM*1)などを支援する収益・リスク管理ソリューションにおいて、2016年4月にバーゼル銀行監督委員会*2が公表した「銀行勘定の金利リスク (以下、IRRBB*3)」に対応したパッケージ「NETALM/IRRBB」を新たに開発し、本日より販売開始します。
IRRBBは、各金融機関による金利リスクの認識・計測・モニター・管理に求められる事項及びその監督に関する基準を記したもので、海外営業拠点を有し、国際統一基準を採用する金融機関は2018年3月までに、海外営業拠点を持たない国内基準を採用する金融機関も、順次対応が求められています。
「NETALM/IRRBB」は、収益・リスク管理ソリューションのラインアップの一つであるリスク分析「NETALM/AL」機能に適用されます。既存の収益・リスク管理ソリューションパッケージにアドオンが可能なため、大幅にシステムを再開発することなく、最適なコストで迅速なIRRBBへの対応を実現します。また、既存のリスク量算出機能、資金収支シミュレーション機能をそのまま利用可能であり、対応後のオペレーション変更を最小限に低減できます。さらに、新規に導入される金融機関にも、IRRBBへ対応済みの総合的なALMシステムとしてパッケージを提供することが可能です。
日立は、今後も、本パッケージをはじめ、多様化する金融機関のニーズに柔軟に対応したシステムソリューションを統合的に提供し、金融機関におけるサービス品質の向上や業務の効率化などを支援していきます。
既存の収益・リスク管理ソリューションパッケージへのアドオンが可能なため、大幅なシステム再開発は不要です。既存のリスク量算出機能、資金収支シミュレーション機能もそのまま利用可能であり、対応後のオペレーション変更を最小限に低減できます。
IRRBBへの対応に伴い新たに必要となる顧客行動オプションとNIIについて、精緻な計算をサポートします。特に、顧客行動オプション計算では、ローンの期限前返済率や定期預金の中途解約率について、金融機関が独自に算出したパラメータを登録できるよう、それぞれ取引の経過期間別に計算が可能なアドオン機能を開発するなど、汎用性を確保しています。また、NIIの計算においては、イールドカーブ*6に従った金利シナリオ計算や、予算策定業務向けの精緻な期間損益計算の実績・ノウハウを活用します。
IRRBBへの対応に伴い金融庁向けに提出が必要な、IRRBB計算結果を元にした提出用帳票の作成をサポートし、帳票作成業務の負荷を軽減します。
また、ALMシステムの各機能において、今回の基準では対応範囲外とされている機能においても、同水準で利用することが可能なため、ALMや収益管理業務全般の高度化が図れます。
名称 | 提供開始時期 | 価格 |
---|---|---|
NETALM/IRRBB | 2018年3月 | 個別見積 |
収益・リスク管理ソリューションでは、これまでも継続的に当局規制に対するサポートを続けており、今後も新たな規制が開始された際には同様にサポートを継続する予定です。
2004年…IRR*8諸原則に対応する国内規制のサポート*9。
2010年…金融商品の時価開示対応*10
2015年…流動性規制対応*11
株式会社日立製作所 金融ビジネスユニット 金融システム営業統括本部 [担当:高島、小清水]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
以上