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背景

全国銀行協会が2022年7月に電子交換所の設立を決定したことに伴い、全国の金融機関は紙による手形・小切手での決済(以下、交換業務)から、イメージデータによる交換業務への移行が必須となりました。
日立は上記電子化に伴い、システム対応が必要となる全国の金融機関に向けて、交換業務の標準化・事務平準化を目的としたASP*1サービスの提供を2022年7月より開始しました。

*1
Application Service Provider:インターネットを経由してソフトウェアやソフトウェア稼働環境を提供する事業者

概要

全国の金融機関に対して、ASPサービスとして同一のアプリケーションをクラウドサービスを活用し提供することで、各金融機関の要望を取り込んだ安価で高品質なサービスを実現しました。

ソーターレスの業務の実現
紙現物による交換業務では、手形を支払期日ごとに振り分けて期限まで保管するソーター機器が必須であったが、本サービスではイメージデータによる期日管理機能を具備することで、ソーターレス業務を実現し、繁忙期の事務を平準化。
クラウドサービスを活用した高品質なシステムの実現
アマゾン ウェブ サービス(AWS) を活用することで、手形特有の取引量に応じた柔軟な拡張性およびマルチAZ(アベイラビリティーゾーン)構成などによる高信頼性、FISC(金融情報システムセンター)の安全対策基準への準拠など金融機関へ導入可能なセキュリティレベルを実現。

特長

地域金融機関、信用金庫、信用協同組合を中心とした全国200を超える金融機関が本サービスを利用しています。

新規サービス利用の障壁が低い
ASPサービスであるため、オンプレミスと比較して金融機関での機器導入やソフトウェアの準備が不要*2です。また、1年ごとの更新やオプション機能の要否など、柔軟な契約体系を取っており、各金融機関の状況に合わせた利用が可能。
*2
ASPサービスとの接続に必要な機能(ネットワークなど)や利用端末、スキャナなどは金融機関にてご準備頂きます。
ソータ―レスによる金融機関のコスト削減
維持保守フェーズにかかる費用として、紙現物の交換時に必要であったソーター機器(手形を期日ごとに振り分ける機能)などを不要とする業務機能を具備しており、金融機関におけるコスト削減を実現。
金融機関の事務負担軽減
本サービスでは多くの金融機関の運用方法をノウハウとして蓄積しており、150を超える個別機能の利用可否をパラメーターとしてチューニング可能な構成とすることで、手形事務の効率化や要員リソースの最適化を図る機能を提供。

サービスイメージ

交換持出業務
電子手形交換サービスへイメージデータをアップロードし、必要情報を入力することで、交換持出ファイルを自動作成し、電子交換所へ送信します。
手形の期日管理
先日付の手形小切手を受付後に電子交換所へ送信することで、支払期日までの進捗管理や行内システムへの情報連携を行います。
交換持帰業務
電子交換所システムから交換持帰ファイルを取得し、イメージデータによるベリファイ、印鑑照合、形式点検、決済データ作成などの業務処理を提供します。

電子手形交換サービスの概要(拡大)

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