年々労働人口が減少している日本において、金融機関をはじめとするさまざまな業種のコールセンターでは、オペレータの人数が限られている中でも問い合わせ客に質の高いサービスを提供し続けることが、運営上の喫緊の課題となっています。
課題を解決するには、問い合わせ量の予測に対し、適切にオペレータを人員配置する必要があります。しかし、単にオペレータの人数をそろえるだけでは不十分なケースが多く、実際はオペレータ1人1人のスキル、希望するシフト、有給休暇なども考慮したうえで人員配置を検討することが求められます。
シフト作成の担当者は、これらのさまざまな条件を考慮しながら膨大な時間と労力をかけて毎月勤務シフトを作成していますが、問い合わせ客の待ち時間が発生したりオペレータを過剰に配置してしまったりと調整が難しいのが現状です。
「勤務シフト最適化ソリューション」は、コールセンターを運営する企業の経営層、問い合わせ客、オペレータの要望をバランスよく考慮した最適な勤務シフトを、日立の計算技術を使って作成します。
勤務シフト最適化ソリューションとは、CMOSアニーリングを使って、シフト配置におけるさまざまな条件を組み合わせて最適解を計算するソリューションです。
CMOS※アニーリング
量子を使わず半導体上でイジングモデルの振る舞いを擬似的に再現した、日立が開発した技術。組合せ最適化問題を効率良く解くことができる。量子コンピュータに着想を得て開発した。
設定 画面イメージ | 最適化 画面イメージ | |
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割り当て可能なシフトのみが割り当てられる
「遅番の翌日に早番」を禁止する設定が可能
(凡例) 赤:過剰人員数、青:不足人員数
セルの色が薄いほど、割り当てた人員数が適正であることを示します。
ソリューション未適用時
ソリューション適用時(CMOS計算後)
時間ごとの人員配置を最適化