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2025年2月19日

日立が参画するデジタル通貨フォーラムのインボイスチェーン分科会が活動報告書を公開

ブロックチェーン技術を活用し、企業間取引の変革をめざすプラットフォームの社会実装イメージを提言

As-Is:企業間・企業内で複数の確認・承認で手間も時間もかかる To-Be:データの一元管理・決済関連業務自動化により取引がシンプルに
インボイスチェーンの社会実装イメージ(インボイス分科会設立発表資料より)

 株式会社日立製作所(以下、日立)が参画するデジタル通貨フォーラム*1(以下、当フォーラム)のインボイスチェーン*2分科会(以下、当分科会)において、企業間取引の受発注から会計業務をシームレスに完結し効率化するプラットフォームの社会実装イメージなどを示す『インボイスチェーン分科会STEP1報告書』が2月19日に公開されました。本報告書では、企業間の受発注業務におけるEDI(企業間データ交換システム)の利用企業と未利用企業の双方を対象とし、社内業務のさらなる効率化を検討するにあたり有用な道標を提言しています。
 日立は、異なる業界をつなぎ社会課題解決に貢献する目的で、当フォーラムに参画しています。また、当分科会では共同幹事として、サプライチェーン全体における企業間取引の変革に向けて、シームレスな業務を実現するためのプラットフォームを検討・推進しています。日立は、本報告書の同執筆者として、これまで培ったブロックチェーン技術をさまざまな業種へ適用した知見を生かし、日本の商取引全体の効率化をめざすインボイスチェーンの実現を支援しています。

*1: デジタル通貨フォーラム:社会課題を解決するデジタル通貨DCJPYの価値や実用化を検討する業界団体
企業間取引のDXプラットフォーム構築に向けインボイスチェーン分科会を設立|デジタル通貨フォーラム(新規ウィンドウ)

*2: インボイスチェーン:ブロックチェーン技術を活用して、効率的でシームレスな企業間取引を実現するためのプラットフォーム

 デジタル化が進展する中、日本の企業間決済は、受発注システムと会計システムの連携が不十分で、経理部門の手作業での確認が必要となっている状況です。また、システム同士を個別に改修して連携することはコスト過多となることから、業界を超えた標準化や補完的なシステムが求められています。こうした状況をふまえ、デジタル通貨フォーラムのインボイスチェーン分科会では、既存システムを活用しながら企業間取引の課題を解決する新たなユースケース創出を図っています。
 日立は、デジタル通貨フォーラムに2020年の立ち上げ当初から活動に参画しており、2022年には、同フォーラムでの流通サプライチェーンにおけるデジタル通貨を活用した実証実験*3に参加しました。インボイスチェーン分科会においては、共同幹事の1社としてグランドデザインの策定やインボイスチェーン標準データフォーマット案の検討・策定の推進に加え、これまで培ったブロックチェーンでの決済処理の技術や関連する知見を活用し、本報告書の共同執筆者として報告書作成を行いました。
 今後、本分科会のロードマップなどをふまえ、次の活動期間となるSTEP2(PoC準備フェーズ)では、STEP1で抽出した課題をテーマごとの調査チームおよび検証チームで検討します。日立は、調査チームの1つをリードするなど、企業間取引のプラットフォーム実現に引き続き貢献していきます。
*3: ニュースリリース:2022年5月31日:日立 流通サプライチェーンにおけるデジタル通貨を活用した実証実験を開始(新規ウィンドウ)

今回の報告書の要点

  1. インボイスチェーンの概要
  2. インボイスチェーンとは何か、またインボイスチェーンの価値について考察し、めざすべき企業間取引の社会実装イメージを整理しました。

  3. インボイスチェーンのデータフォーマットの考え方
  4. 複数の参加企業の経理部門担当者にヒアリングした内容をもとに、EDI利用企業・EDI未利用企業の課題に対する解決案やデータフォーマットの考え方・精算トークンの基本案を示しています。

  5. 今後の取り組み
  6. 全体ロードマップやSTEP1で抽出した課題などを検討・調査するためのSTEP2における運営体制やチーム編成・チームごとの検討テーマを示しています。

詳細はこちら:

デジタル通貨フォーラムおよびインボイスチェーン分科会について

  • デジタル通貨フォーラム:
  •  デジタル時代にふさわしい金融インフラを構築し経済・産業の効率化と発展に貢献すべく、様々な企業/団体等と共に、社会課題を解決するデジタル通貨DCJPYの価値や実用化を検討する「デジタル通貨フォーラム」として2020年に発足されました。ディーカレットDCP社が事務局を務め、現在119の企業・自治体・団体が参加し、社会や業界課題の解決をめざしデジタル通貨の価値や意義をオールジャパンとして検討を進めています。

  • インボイスチェーン分科会:
  •  ソフトウェアベンダーや小売・メーカー・卸など様々な業種の17の企業・団体が参加する業界横断型の分科会として2024年5月に発足されました。サイロ化している各会計サービスや決済サービスの統一規格の検討や、企業間決済にかかる課題について、ブロックチェーン技術を活用した業界標準システムの構築およびDCJPYによる課題解決のための方策を検討しています。

日立のブロックチェーン分野の取り組み

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株式会社日立製作所 クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット
マネージド&プラットフォームサービス事業部

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