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2021年9月22日
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、大規模システムや基幹系システムを中心としたアプリケーション開発を支援する日立アプリケーションフレームワーク「Justware」(以下、Justware)*1の一機能として、「ソースコード静的解析・自動修正ツール」を2021年10月1日から提供開始します。
「ソースコード静的解析・自動修正ツール」は、OSSの静的解析ツール*2に日立が長年の開発で培ったノウハウを基にした解析観点やコーディング規約を適用し、ソースコードに対する静的解析の実行から、解析結果でエラーとなった箇所の修正までを自動的に行うものです。また、本ツールはJavaのソースコードに活用でき、Justwareを適用していないシステムにおいても、ツール単体でご利用いただけます。本ツールの適用により、アプリケーション開発のさらなる効率化と品質向上を実現します。
図1|ソースコード静的解析・自動修正ツールの概要図
アプリケーション開発は、その規模が大きくなるほど、不良対策の工数が増大します。また、規模に応じて開発者が増えていくことにより、コーディング品質のばらつきは大きくなります。不良を早期に発見しテスト工程での手戻りを防ぎ、かつ保守性を上げるために、あらかじめ定めたコーディング規約を開発者に遵守させ、静的解析ツールで摘出された不良を対策することが数多くのプロジェクトで実施されています。
これらは品質や保守性を高める実績もある一方で、大規模プロジェクトにおいては詳細なコーディング規約を全開発者に習得させることや、静的解析ツールで摘出された不良を修正することなどに多大な労力を費やすのも事実です。本ツールを適用し、静的解析ツールの指摘修正を自動化することで、ソースコードの品質確保および開発の効率化を支援します。また、本ツールをCIツールと連携させることにより、リポジトリ*3の更新時における自動実行や、深夜や休日にスケジュール登録しての自動実行も可能です。
Justwareは、金融・公共分野のシステムを中心に、ミッションクリティカルかつ大規模なアプリケーション開発のための開発標準、プログラムの設計書をもとにしたソースコードの自動生成機能などの提供により、大規模アプリケーション開発の統制と、品質や信頼性の向上を支援してきました。今回新たに「ソースコード静的解析・自動修正ツール」を追加することにより、Justwareによる自動化の範囲を拡張し、アプリケーション開発のさらなる品質向上・効率向上を実現します。
日立は、幅広い分野のシステム開発、ならびに関連する製品開発、コンサルティングサービスで実績とノウハウを培ってきました。今後も、Justwareの機能強化に取り組み、高効率かつ高品質なアプリケーション開発を通じてお客さまのビジネスに貢献してまいります。
実際に日立が対応した複数のプロジェクトで本ツールの効果検証を行ったところ、静的解析で検出したコーディング規約違反の平均約90%*4を自動修正できました。本ツールの適用により、従来発生していた静的解析ツール実行後の修正工数が大幅に削減され、より本質的なコーディング・レビューに注力できます。さらに、ソースコードが均質化されることで、保守性が向上します。
また、修正結果を開発者自身が見返すことで、各自の弱点ポイントの気づきが得られ、技術力の向上にもつながります。
なお、本ツールは、Justwareのユーザーであるみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 先端技術研究部にご協力いただき、試行・検証を実施しました。
静的解析ツールはJava対応のOSSではデファクトスタンダードであるCheckstyleとSpotbugsを採用しています。日立の豊富な開発実績に基づくJustware開発標準のコーディング規約とその規約に対する修正ルールをツールと合わせて提供しており、すぐに実行することが可能です。
名称 | 価格 | 提供開始日 |
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ソースコード静的解析・自動修正ツール | 個別見積 | 2021年 10月1日 |
株式会社 日立製作所 アプリケーションサービス事業部 事業企画部[担当:南、藤野]
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以上