2023年10月11日
株式会社日立製作所
(写真左上)浪江町の大堀防災コミュニティセンターに設置された水素充填・燃料電池設備
(写真右下)一般家庭に設置された小型シリンダー(中央)と純水素型燃料電池(右)
株式会社日立製作所(以下、日立)は、福島県浪江町における民生・産業向けの水素利用サプライチェーン構築および先進デジタル技術で電力需給調整を行う実証事業*1(以下、本実証)の実施に向け、これまで設計・構築・試運転を進めてきた実証設備・システムについて、2023年9月より本格的な実証運転を開始しました。運用後、2024年3月までに成果をまとめる予定です。
また、本実証において、日立は、電力需給バランス制御の精度向上を目的とした水素混焼発電機*2の導入、データ計測とブロックチェーン技術を活用した送電電力の水素エネルギー由来証明の実証実験、小型シリンダーを利用した水素充填/配送の計画システムの構築、および民生・産業需要家の拡大を行うことも計画しています。
なお、本実証は、浪江町が経済産業省から「エネルギー構造高度化・転換理解促進事業」(以下、本事業)補助金公募に係る補助事業者として採択*3された「水素民生・産業利用サプライチェーン構築及び需給調整実証事業」に関して、日立が受託したものです。
日立は、プロダクト、OT*4、ITを併せ持つ強みを生かして本実証に取り組み、民生・産業向け水素サプライチェーンの実用化を推進することで、エネルギーとして使用する際にCO2を排出しない水素の利用促進につなげ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
本実証の概念図
水素はエネルギーとして使用する際に CO2を排出せず効率的に利活用できるため、地球温暖化対策に有効なエネルギーであり、水素を利活用してCO2排出量を削減するサプライチェーンの構築が求められています。
こうした中、浪江町では、本事業を通じて、民生向けおよび産業向けへの水素利活用モデルを構築・実証し、水素エネルギー利用を中心とした工場の誘致などによる産業活性化、ならびに町民への水素エネルギーに対する理解促進を図り、地域全体の活性化を進めることをめざしています。
日立は、これまでの水素サプライチェーン構築に関するFS*5や実証事業などで得られた成果や日立が保有する各種の先進デジタル技術を活用し、浪江町での水素利活用方法に関して、より広域に水素由来のエネルギー利用を広げることをめざし、本事業に参画しています。
なお、本実証は、2021年7月2日に浪江町と丸紅株式会社(以下、丸紅)を代表幹事とし、日立、パナソニック、みやぎ生協・コープふくしま(以下、みやぎ生協)と締結した「浪江町の復興まちづくり及び水素利活用を含めた脱炭素化に向けた連携協力に関する協定*6」に基づいて推進しています。
株式会社日立製作所 東北支社 福島支店[営業担当:中原]
〒963-8005 福島県郡山市清水台二丁目 13 番 23 号
電話:024-923-3944(直通)
以上