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コラム・インタビュー

不適切検査にコロナ禍、
製造業の「品質」を取り巻く課題は解決できるのか

「品質」を強みにしてきた日本の製造業だが、複数の企業で品質検査に関する不適切な行為が続発したこともあり、あらためての生産品質向上に向けた取り組みが求められている。さらにコロナ禍によって、検査工程の省力化や自動化も必要になっている。このような状況で役立つのが、日立が提供する「製品経歴トレーサビリティ」と「品質検査」の2つのソリューションである。

国内の製造業におけるモノづくりは高品質が最大の特長とされてきた。実際に製造現場の業務としても品質向上に向けた取り組みは日々の大きな割合を占めている。ただし、近年の日本の製造業では無資格者による検査、検査データの改ざんや捏造、検査作業手順の逸脱といった品質に関する不適切な行為も発覚しており、顧客からの信頼の失墜、ひいては経営を揺るがす問題となっている。

これらの背景には、製品の複雑性が高まり続ける一方で、これまで品質向上を担ってきた熟練技術者からの技術継承が十分に行われていないことなどがある。さらに現在、製造現場に大きな影響を与えているのが、2020年初頭から始まったコロナ禍だ。オフィスと同様に製造現場においても3密回避や出社制限が求められ、検査工程の省力化や自動化、属人化の解消、ベテラン依存からの脱却などの重要性が高まっている。

コロナ禍が製造現場に与える影響コロナ禍が製造現場に与える影響

コロナ禍が製造現場に与える影響 コロナ禍が製造現場に与える影響(クリックで拡大)

これらの課題解決を含め、日本の製造業は品質確保のために新たな取り組みが必要な局面を迎えている。特に、品質不良が発生した際にいかに素早く不良要因とその影響範囲を特定し、適切な対応を行うための仕組みづくりは急務といえるだろう。

そうした生産品質向上に向けて、「品質不良の影響範囲の特定や不良要因の特定を迅速に行うためには、トレーサビリティの構築および4Mデータ(huMan、Machine、Material、Method)の活用が不可欠」というコンセプトの下、製造業の取り組みを支援しているのが日立製作所(以下、日立)である。今回は、日立のさまざまな生産品質向上ソリューションの中から「製品経歴トレーサビリティ」と「品質検査」の2つを紹介しよう。

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