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エネルギーについて考える

エネルギー資源が限られる日本で、安定供給とカーボンニュートラルの実現をどう両立するか。
未来をつくるエネルギーのあり方を一緒に考えましょう。

エネルギーについて考える
電球 電球 電球 電球 電球

エネルギーの現在
~増加する電力需要と課題~

日本のエネルギーの現在(図1) 日本のエネルギーの現在(図1)

日本は、2050年までに「カーボンニュートラル」を達成することを目標にしています。

日本のエネルギーの現在(図2) 日本のエネルギーの現在(図2)

出典:経済産業省 資源エネルギー庁『カーボンニュートラルって何ですか?(前編)』を加工して作成

カーボンニュートラルとは 、「温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにする」ことです。日本は化石燃料が乏しく、周囲を海に囲まれ隣国とのパイプラインや連係線もつながっていないため、カーボンニュートラルとエネルギー安定供給を両立するために「S+3E」の原則に基づいてエネルギー政策が進められることが重要です。

  • 「S+3E」とは?
  • S(Safety / 安全性):何よりも安全を最優先する
  • E(Energy Security / 安定供給):エネルギーを安定して供給する
  • E(Economic Efficiency / 経済効率性):できるだけ安いコストでエネルギーを確保する
  • E(Environment / 環境適合):地球環境を守るため、二酸化炭素の排出を減らす

日本では、1970年代のオイルショックをきっかけにエネルギーの分散化が進みましたが、2011年の福島第一原子力発電所の事故以降、多くの原子力発電所が停止し、海外から輸入する化石燃料による火力発電への依存度がふたたび高まっています。海外にエネルギー資源を依存していると、国際情勢などの影響により、エネルギー資源を安定的に確保できず、近年ではウクライナ情勢をめぐる地政学的な緊張の高まりなどから燃料価格が上昇し、電気料金が高騰しています。こうした中、各国でエネルギー政策の見直しが始まっています。

データセンター・半導体工場の新増設に伴う個別織り込み最大受容電力 データセンター・半導体工場の新増設に伴う個別織り込み最大受容電力

出典:電力広域的運営推進機関HP『2024年度 全国及び供給区域ごとの需要想定について』を加工して作成

一方で、電力の消費量は今後さらに増えると考えられています。例えば、デジタル技術で社会に変革をもたらす取り組み(DX)が進展し、データセンターや半導体工場が増え、これらの施設で大量の電力が必要になります。また、二酸化炭素を出さないエネルギーに切り替える動きが進んでおり(GX)、それに伴って新しい電力供給のしくみが必要になっています。

では今後、日本はどのようなエネルギーを利用していくべきなのでしょうか。その答えを考えるためには、まず今の日本の発電方法にはどのようなものがあり、それぞれの割合がどのくらいなのかを知ることが大切です。

発電方法
~電気のつくり方とその割合~

電気をつくる方法には、火力発電、再生可能エネルギーによる太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電のほか、原子力発電などがあります。

火力発電

火力発電

火力発電は特に石炭火力を中心に、二酸化炭素を排出するというデメリットがある一方、大量の電気をつくることができ、発電量の調整がしやすいというメリットがあるため、日本のエネルギー供給の中心を担っています。 しかし、燃料となる石炭・石油・天然ガスなどの化石資源を輸入に依存しているため、世界情勢の影響を受けやすく、価格が大きく変動する可能性があります。

2050年までにカーボンニュートラルを実現するためには、石炭などの化石燃料を使用する火力発電を一定程度の活用にとどめ、安定供給の確保を大前提として、低減することが必要とされています。

再生可能エネルギー

再生可能エネルギー

再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど、自然の力を利用して発電する方法です。東日本大震災以降、政府は再生可能エネルギーを日本の主力電源とする方針を掲げました。その結果、2010年度の電力供給に占める割合は9.5%ほどでしたが、2022年度には21.7%まで増加しました。特に太陽光発電の導入が進み、日本は世界第3位の導入量となっています。

再生可能エネルギーの割合 再生可能エネルギーの割合

出典:経済産業省 資源エネルギー庁『資源エネルギー庁 「令和4年度(2022年度)エネルギー需給実績(確報)」』をもとに加工して作成

再生可能エネルギーは、二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーである点が最大のメリットであり、利用が広がっていますが、いくつかのデメリットもあります。 太陽光や風力は天候によって発電量が変動するため、蓄電池の開発や電力網の整備などが求められています。また、大規模な太陽光発電や風力発電には広大な土地が必要となるため、適切な設置場所を確保することが課題となります。

原子力発電

電子力発電

原子力発電は、発電時に二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化対策の観点から世界的に再注目されています。電力供給に占める原子力発電の割合は、2010年度は25.1%でしたが、2011年の福島第一原子力発電所事故以降、多くの原子力発電所が停止し、2022年度には5.5%にとどまっています。日本では、2013年に決められた新しい安全ルールに合格した14の原子力発電所が動いています。

電子力発電の割合 電子力発電の割合

出典:経済産業省 資源エネルギー庁『資源エネルギー庁 「令和4年度(2022年度)エネルギー需給実績(確報)」』をもとに加工して作成

エネルギーの安定供給とカーボンニュートラルの両立に向けて、安全性の確保を大前提に、原子力発電を再生可能エネルギーとともにエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源として最大限活用することが必要不可欠となっています。

※: 2025年4月現在

エネルギーのベストミックスをめざして
~未来のエネルギーと暮らし~

エネルギーのベストミックスをめざして エネルギーのベストミックスをめざして

出典:経済産業省 資源エネルギー庁『激動するエネルギーの「今」を知る!「これから」を考える!
「エネルギー白書2023」』
をもとに加工して作成

私たちの生活に電気は欠かせません。しかし、これからも電気を長期間にわたり安定して使用し続けるためには、さまざまな問題を解決しなければなりません。日本は、電気をつくるためのエネルギー資源が少なく、そのほとんどを海外からの輸入に頼っています。再生可能エネルギーや原子力発電による日本のエネルギー自給率は1割程度で、G7(主要7カ国)の中で最も低い数値です。

この状況を改善するため、日本はエネルギーを安定して確保するしくみをつくる必要があります。

日本のエネルギー政策「S+3E」と
「エネルギーミックス(ベストミックス)」

日本のエネルギー政策「S+3E」と「エネルギーミックス(ベストミックス)」 日本のエネルギー政策「S+3E」と「エネルギーミックス(ベストミックス)」

日本のエネルギー政策は 「S+3E」を基本方針としています。安全性(Safety)は日本のエネルギー政策を考えるうえで大前提とされ、安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)を同時に実現することを目標にしています。

そのために鍵となるのが「エネルギーミックス(ベストミックス)」という考え方です。エネルギーミックスとは、火力・水力、原子力、再生可能エネルギーなどの発電方法をバランスよく組み合わせ、電気をつくることをいいます。残念ながら「S+3E」のすべての面ですぐれたエネルギーは存在しません。また、特定のエネルギーに依存しすぎると、供給が不安定になったり、価格が大きく変動したりするリスクがあります。そのため、日本ではさまざまな発電方法を組み合わせることが必要なのです。

2030年度におけるエネルギー需要の見通し(エネルギーミックス) 2030年度におけるエネルギー需要の見通し(エネルギーミックス)

出典:経済産業省 資源エネルギー庁『日本のエネルギー 2023年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」』をもとに加工して作成

例えば、太陽光発電や風力発電は、天候によって発電量が変わるため、安定した電気の供給が難しくなります。一方、原子力発電や火力発電は、天候に関係なく大容量の電力を継続的に供給することが可能です。このように、それぞれの発電方法の特徴を生かして、バランスを取ることが大切です。

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