みなさんは“3つのR”を知っていますか?それは、ゴミを減らすためにゴミそのものを減らす「Reduce(リデュース)」、ゴミとして捨てずに何回もくり返し使う「Reuse(リユース)」、ゴミをもう一度資源として再利用する「Recycle(リサイクル)」のことです。それぞれの英語の頭文字から、「3R(スリーアール)」と呼ばれています。
3Rの取り組みでは、ゴミそのものを減らし、資源やエネルギーを節約する「リデュース」が一番大切です。私たちは、まずゴミを出さないで、ひとつのものを何回も使い、それでも不要になった場合には、資源として再利用することを心がける必要があります。
リデュースは、使い終わったあとに出るゴミの量を少なくすることです。例えば、買い物のときに、不必要な包装やレジ袋を断ったり、シャンプーや洗剤などを買うときに、詰め替え用のパックを買って中身を補充し、ケース(入れ物)は捨てずに使い続けることがリデュースです。
1人が1年間に使うレジ袋は、約300枚といわれています。日本のみんながスーパーやコンビニなどでレジ袋を断れば、レジ袋の原料となる石油が年間約42万キロリットルも節約できます。
出典:経済産業省「なっトク、知っトク3R」
身近なところでできる「リデュース」は他にもいろいろあります。例えば、家族と買い物や食事に出かけるとき、自分専用の「マイはし」「マイボトル」を持って行きましょう。「マイはし」があれば、お店で割りばしを使う必要がなくなるし、「マイボトル」があれば、不必要なペットボトルを購入することがなくなります。
リユースとは、一度つくったものを大切にして、そのままの形でくり返し何回も使うことです。例えば、古本や古着、中古の家具や家電品などを利用することもリユースのひとつです。
リユースは、一度使ったものをゴミにしないで何度も使うことです。例えば、牛乳びんやビールびんは洗って何度も使いますが、このように一度つくったものをくり返し、長く使うのがリユースです。また、着なくなった服や読み終わってしまった本など、使わなくなったものを捨てないで、フリーマーケットに出して、別の人に使ってもらうこともリユースです。
リターナブルびんとは、くり返し使用されているびんのこと。ビールびんが、その例です。お店や市町村で回収されたリターナブルびんは、回収後きれいに洗浄され、再びびん詰め工場で中身を詰めて商品化されます。ガラスびんのまま再使用(リユース)されるのでゴミにならず、原料や製造エネルギーの節約になっています。
リサイクルは、どうしても出てしまったゴミをそのまま捨てるのではなく、資源として再利用することです。例えば、牛乳パックを回収してトイレットぺーパーにしたり、ガラスびんを溶かして新しいびんをつくることなどがリサイクルです。
みんなのうちで、いらないものをすべてゴミとしてしまうのではなく、資源物、つまりリサイクルできるものとゴミをきちんとわけて出せば、資源物はまた新しいものとして生まれ変わることができます。そのためには、住んでいる地域のルールにしたがって、ゴミをきちんと分別して出すことが大切です。
みんなが飲んだジュースやお茶のペットボトルが
どんなふうにリサイクルされるのか見てみよう!
最近では家電製品もリサイクルされるようになっています。特に「エアコン」「テレビ」「冷蔵庫・冷凍庫」「洗濯機・衣類乾燥機」の4品目については、消費者、販売店、自治体、メーカーがそれぞれ役割を分担し、リサイクルすることが法律で決められています。回収した製品からメーカーが鉄や銅、プラスチックなどの資源を取り出して、再び製品の原材料として利用しています。
スチール缶やアルミ缶、牛乳パック、プラスチック製品などにはこのようなマークがついています。これらは環境ラベルといって、資源を種類ごとに分別して回収して、リサイクルするための目印としてつけられたものです。このマークを見たら、きちんと分別してリサイクルをするようにしましょう。
地球と私たちの未来を考えると3Rの取り組みは、これからもっともっと広がっていく必要があります。そのためには、私たち一人ひとりができるだけゴミを生み出さない生活を心がけて、いろいろなものをていねいに、大切に使わなければなりません。そして実際に行動することが求められています。きれいな地球を守るための3Rに、みんなで取り組みましょう。