2016年10月27日
株式会社日立製作所
日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、「大容量フラッシュアーキテクチャの発明(特許第5635200号)」について、公益社団法人 発明協会が主催する平成28年度関東地方発明表彰において、文部科学大臣賞および実施功績賞を受賞しました。本発明は、大容量、低コスト、高性能なフラッシュストレージの普及に貢献する技術です。表彰式は11月10日にホテルメトロポリタン高崎で開催される予定です。
地方発明表彰は、大正10年に創設され、優れた発明、考案または意匠を生み出した技術者・研究者を顕彰するものです。全国を8地方(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)に分けて実施されます。
ビッグデータの迅速な利活用などに対応し、記憶媒体として高速なフラッシュストレージへのニーズが高まっています。一方、フラッシュストレージの大容量化に伴い、内蔵するフラッシュメモリの制御装置も大型化し、大容量・高性能なフラッシュストレージは、コスト高となる傾向にありました。この課題に対して、本発明では、スイッチに複数のフラッシュメモリを接続することで大容量化を実現する一方、複数のスイッチが切り替え信号線を共有することで、制御装置を大型化することなくコスト抑制が可能となります。また、切り替え信号線により、制御装置から複数のフラッシュメモリに並列にアクセス可能なため性能向上が図れます。これにより、性能設計や装置管理の省力化、TCO(Total Cost of Ownership)の削減に貢献し、大容量・低コスト・高性能を兼ね備えたフラッシュストレージを実現します。
本発明により、IoT(Internet of Things)の進展によって高まるデータ利活用へのニーズに対応し、大量データへの高速アクセスを低コストで実現するフラッシュストレージの導入が可能となります。本発明は、2016年10月26日に発表したハイエンド向けオールフラッシュアレイ「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP) F1500」をはじめ、「VSPファミリー」に搭載する日立独自のフラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash DC2」に使用されています。
日立は、今後も、ITプラットフォーム分野に関する技術開発を通して、科学技術および産業の発展に貢献していきます。
以上