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事例紹介

Casestudy
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トラスコ中山株式会社
 
Cosminexusのラッピング技術により基幹システムとのリアルタイム連携を実現した受注システム「WEB TRUSCO」
 
機械工具卸業国内トップクラスのトラスコ中山株式会社(以下、トラスコ中山)では、リアルタイムな納期回答ができるWeb受注システムを開発し、販売店に向けてサービスを提供している。メインフレームとのリアルタイム連携は、日立のWebアプリケーションサーバ「Cosminexus」のラッピング技術で実現。約11万アイテムを全文検索できる電子カタログは、日立の文書管理基盤「DocumentBroker」で構築。電子カタログで検索した商品をそのまま注文できるなど、電子カタログと受注システムを融合させた、柔軟で使い勝手の良いWeb受注システムを構築し、お客様の利便性向上に努めている。
 

受注システムの自動化・多様化を推進

 

機械工具卸業として国内トップクラスの売上を誇るトラスコ中山。同社の成長は、「日本のものづくりを応援したい」という熱い使命感に支えられてきた。

「製造現場では、小さな部品が1つ不足するだけでラインが止まって大損害を招きます。こうしたことからトラスコ中山では、ドライバー1本でも迅速にお届けできる業界最強の物流体制を作り上げました」と、トラスコ中山 情報システム部 チーフ 桟 法実氏は語る。

システム面では、1991年に販売から営業までを統合的にカバーする基幹システム「N・STEP」を構築した。トラスコ中山では、仕入先の国内外メーカー2,934社と、納入先の機械工具商やホームセンターなど全国約6,610社の販売店との間で、約26万5千アイテムを扱っている。受注処理だけで1日約4万5千件にのぼる膨大なオンライン業務をこなしてきた。

トラスコ中山では「お客様に発注の手間を取らせない」ことを目的とし、1999年には、CTIシステムを一部の事業所で導入、2000年にはFAX自動受注システム「DOTKUL」など受注システムの自動化・多様化を推し進めている。

さらに、2001年にはインターネットを使った受注システムの構築を決定。リアルタイムな納期回答のできる優れた基幹系アプリケーションの機能を、インターネットという手段を通じてより多くのお客様に提供するのが狙いだ。

桟 法実(かけはし のりみつ)氏の写真
 
トラスコ中山株式会社
情報システム部 チーフ
桟 法実(かけはし のりみつ)氏
 
 

Java(TM)を駆使して実現した多彩な発注情報の入力方法

 

「お客様指向」の発想から生まれたWeb受注システムは、名付けて「WEB TRUSCO」。基幹システムの情報をいかにスムーズにWeb環境へつないでいくかが、システム構築の最大の課題であった。基幹システムと連携しリアルタイム処理を実現しないと、他のシステムとデータの同期をとるのがむずかしいということだ。「午前の注文は午後に届ける」のがトラスコ中山のビジネススタイルである。基幹システムからデータの一部をインターネット公開用サーバへファイル転送し、夜間バッチでデータの整合性をとるという方法では、トラスコ中山のビジネスのスピードをキャッチアップできない。

この問題を解決したのが、日立のWebアプリケーションサーバ「Cosminexus」である。

Cosminexusは、CORBAにも対応したJ2EE準拠のアプリケーションサーバ製品であり、Cosminexusのシステム連携基盤「Object Wrapper」を使うことによって、既存システムを変更することなく、そのままラッピングしてWebシステムとシームレスに連携させることができる。新たなアプリケーション開発やラッピング用の定義ファイルやHTMLファイルのプログラミングは一切不要だ。

「Java(TM)のプログラミングが必要な部分は日立さんが全面的にサポートしてくれたため、われわれはCOBOLを使って社内オンラインシステムを開発することに専念できました」とトラスコ中山 情報システム部 高橋 孝幸氏は言う。

WEB TRUSCOは、お客様が発注情報を入力するための方法を豊富に提供しているのが特長だ。

発注画面へ手順通りに入力する方法はもとより、電子カタログを検索してそこからボタンクリックで注文する方法、商品の価格照会をしてそこから注文する方法、お客様の購買履歴を表示させてそこから注文する方法、商品やカタログのバーコードをスキャンして注文する方法など、発注情報の入力の手間を減らすさまざまな工夫が凝らされている。

また、CD-ROMやDVDで配布してきた電子カタログを付属のソフトで加工して、発注データのCSVファイルを生成することも可能だ。

特筆すべきは、WEB TRUSCO上で返品さえも可能にしている点だ。真に顧客の利便性を考えた、商品に対する自信のあらわれでもある。

さらに、携帯端末からの受注・照会業務も実現。すべてのキャリアに対応している。

高橋 孝幸 氏の写真
 
トラスコ中山株式会社
情報システム部
高橋 孝幸 氏
 
 
「WEB TRUSCO」システムの概念図
 

DocumentBrokerで構築した11万アイテムもの電子カタログを高速全文検索

 

WEB TRUSCOは、電子カタログと連携して注文ができるところが使いやすさのポイントとなっている。

電子カタログには現在、約11万アイテムが登録されているが、コンテンツ作りには工夫を凝らしている。機械工具、物流機器など、ジャンルも機能もまったく異なる商品の仕様を標準化したのである。

11万アイテムのコンテンツと、約1万項目のキーワードを駆使して、高速な全文検索を実現するためには、日立の文書管理基盤「DocumentBroker」を採用した。DocumentBrokerは、日立のスケーラブルデータベース「HiRDB」との連携により、11万アイテムをすべてチェックするような全文検索でも高速なレスポンスが得られるのである。

膨大なページ数のカタログ情報も、ページ単位でPDF化してDocumentBrokerで管理している。販売店の注文担当者は、約1万項目の仕様やキーワードを指定し、複数ジャンルにまたがる商品を用途に応じて検索することができる。検索した商品を注文用バスケットに入れて、さらに検索を重ねることも可能だ。

さらに、ボタンクリックひとつで、カタログのPDFファイルをWebブラウザ上に表示させて、詳細を読むことも自在にできる。商品のより詳しい情報が必要なときには、各メーカーのホームページへ飛ぶこともできる。

WEB TRUSCOは、2002年10月に約300社の販売店の参加を得て、サービスをスタート。半年間で利用者は2倍の約600社に増えた。今後も、リアルタイムなレスポンスが得られるWebシステムの良さをアピールしながら、利用を拡大していく計画だ。優れた拡張性を誇るCosminexusは、利用者の拡大に応じて、今後のサーバの増強やクラスタリングにも容易に対応できる。Cosminexusを採用したことによって、システムの柔軟性と拡張性を実現することもできた。

「日立の製品は、極めて信頼性が高く、サービスが止まったことは一度もありません。今後とも同様に高い技術力と手厚いサポートに期待しています」と桟氏は、Cosminexusをはじめ、日立の製品やサービスへの熱い期待を語った。

 
「商品・カタログ検索」の画面例
 
「商品・カタログ検索」の画面例
  「カタログページ表示」の画面例
 
「カタログページ表示」の画面例
 
 

USER PROFILE

トラスコ中山株式会社
東京本社 東京都港区芝大門1-1-8
大阪本社 大阪府東大阪市本庄西1-145
創業 1959年5月15日
設立 1964年3月2日
資本金 50億2,237万円
従業員数 1,079名(2003年3月末現在)
URL http://www.trusco.co.jp/
事業概要 国内トップクラスの機械工具卸業。取扱い製品は、工具、工作機械、物流機器、住設機器、家電製品、生活レジャー用品、DIY用品、文具・事務用品と幅広い。「TRUSCO」は、「信頼を産む企業 Trust Company」の造語。機械工具や工場設備用品のプライベートブランドも展開。事業所全国113ヵ所。東証・大証一部上場。

 
 

CosminexusDocumentBrokerObject WrapperHiRDBTPBrokerDABrokerの詳細については,ホームページをご覧ください。
 
●Java及びすべてのJava関連の商標及びロゴは、米国およびその他の国におけるSun Microsystems, Inc.の商標又は登録商標です。
●その他記載の会社名、製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
 
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