新システムを開発するにあたって,大きな課題となったのが,使いやすく,しかも管理しやすいシステムを作るということだ。
トクヤマでは,十数年前からクライアント/サーバー・システムを導入し,ホストシステムとの連携を図ってきた。しかし,これらの経験で学んだのは,クライアントにアプリケーションを置くと,運用・保守にコストがかかるということだ。
「アプリケーションやデータの配布,バージョン管理などに手間がかかるほか,障害の切り分けや回復作業も煩雑になります」とトクヤマ フィルム製造部 技術課 森野光博氏は説明する。
新システムでは,操作性の良いGUI画面を使いたい。しかし,クライアントにアプリケーションを置きたくない。
メーカーにはこだわらず,複数のベンダーに提案を求めたが,要望を完全に満たすソリューションはなかなかみつからなかった。
「クライアントにインストールするのはエミュレータだけ。しかも,WANを介して安定したレスポンスが得られ,TCP/IPをはじめとする国際標準で一貫したシステムとできる。こんなわがままに応えられたのは,日立のTPモニタOpenTP1と,画面・帳票サポートツールXMAP3の組み合わせだけだったのです」と,トクヤマ フィルム製造部 技術課 主任 木嶋敏治氏は決定の意思を語った。
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