PCを初めとするOA機器の法定耐用年数が短縮される方針が決まり、レンタル会社は変革期を迎えている。
「レンタルがリースに比べて有利なのは、技術革新のテンポに合わせて、最新鋭のマシンを提供できることです。しかし、PCの耐用年数が従来の6年から4年に短縮されれば、その0.7倍と定められているリース期間も従来の4年から2年へと短縮される可能性があります。これからのレンタル会社は、2年リースのできるリース会社を超える付加価値サービスを提供していかなければ生き残れません」と、ジャストイン・レンテック クオリティーサービスディビジョン ディビションマネージャー 栗谷 俊治氏は危機感を募らせる。
そこでジャストイン・レンテックは、新たに「ITクオリティサービス」を開始した。これは、企業内のすべてのPCに対して、導入・リプレースから廃棄に至るライフサイクル全体をサポートするサービスである。
「このサービスは、物ではなくサービスに軸足を置いた企業戦略の第一歩であると同時に、設計や研究開発など、最新のハイクラスなマシンを必要とする部門を得意分野としてきた当社が、PCの1人1台時代に対応していこうという思いも込めています」(栗谷氏)。
「ITクオリティサービス」では、(1)新規導入・リプレース、(2)保守に続く、(3)管理のフェーズで、PC資産管理、PCの所在場所を的確に管理するPC棚卸しなど、ユーザー企業の資産管理を代行するサービスを行うことだ。
「お客さまの情報環境がすべて見えていないと、ライフサイクル・サポートはできません。資産管理サービスは、『ITクオリティサービス』の重要な要と言うことができます」と栗谷氏は言う。
折りしも、関係会社であり最大顧客でもある三和シヤッターでも、大規模な変革が進行中だった。
「この3年間が変革の正念場。ERPを導入して、全社をつらぬく基幹システムを作り上げ、同時に、オブジェクト指向のCADを導入して、設計から生産までを一元管理できる体制も作ろうとしいます」と、三和シヤッター 執行役員 情報システム部部長 城和 努氏は語る。
新しい情報環境を構築する際には、ソフトウェアのインストール作業が頻繁に発生する。しかし、三和シヤッターには、古いスペックのPCが多く残っているため、最新のアプリケーションをインストールできないといった事態も発生した。
「パソコン台数でさえ、約3,000台という把握しかできていませんでした。現場に設置してあるPCの機種やOSを正確に把握してこそ、システム刷新をスピーディーに進めることができるのです」と城和氏は言う。
しかし、システム刷新という大事業を進めている三和シヤッターは、社内の貴重なヒューマンリソースを資産管理に振り向ける余裕はない。そこで、ジャストイン・レンテックが提供する「ITクオリティサービス」に注目して、資産管理をアウトソーシングすることにしたのである。
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