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2023年12月1日
Cloud Native Computing Foundationから新たに認定されたアンバサダーとともに
国内クラウドエンジニアの活躍を支援
Cloud Native Community Japan発起人の中村雄一(中央)
CNCFアンバサダーの西島直(左)、田畑義之(右)
株式会社日立製作所(以下、日立)は、コンテナやマイクロサービスなどクラウドネイティブ技術の開発や普及をグローバルにリードしている非営利団体「Cloud Native Computing Foundation」(以下、CNCF)の日本初の公式コミュニティである「Cloud Native Community Japan」(以下、本コミュニティ)の設立*1に参画し、本日のキックオフミートアップより本格的に活動を開始します。
日立は参画企業の1社として、CNCFの開発コミュニティの動向や事例の共有などにより、クラウドネイティブ技術の普及促進と、国内のクラウドエンジニアによるOpen Source Software(OSS)*2の開発や信頼性向上などコントリビューション*3活動の活性化を支援し、クラウドネイティブ技術の革新を促進します。
クラウドネイティブとは、クラウド環境の利用を前提としたアプリケーションやソフトウェアの開発・運用方法であり、デジタル変革の推進においてアジリティ向上やコスト低減などのメリットをもたらします。グローバルでは、CNCFを通じてエンジニアがクラウドネイティブなOSSの開発に参加していますが、日本ではCNCFと企業や団体をつなぐコミュニティが無く、日本発のクラウドネイティブな技術が少ない状況にあります。
今回設立された「Cloud Native Community Japan」は、グローバルなCNCFの開発コミュニティと日本の企業や団体および既存のコミュニティ*4をつなぐ組織として、2023年11月8日に発表*1されました。
日立は、これまでCNCFの上位組織であるThe Linux Foundation*5の創立当初からコミュニティをサポートし、OSSの開発貢献などに取り組んできました。このたび、The Linux Foundationのボードメンバーを務める日立の中村雄一が、本コミュニティ設立の発起人として、株式会社サイバーエージェント、Apple Inc.、NECソリューションイノベータ株式会社のメンバーとともに参画しています。また、2023年11月にCNCFアンバサダー*6に就任した日立の西島直と田畑義之も本コミュニティの活動に参画し、国内のクラウドエンジニアの活躍を支援します。
日立は、これらの取り組みにより、国内のクラウドエンジニアの人財育成や活躍を促進するとともに、こうした活動で培ったクラウドネイティブに関する高い技術力を、社会インフラを支えるシステムのモダナイズや機密性の高いデータの安全な利活用にも適用し、お客さまのデジタル変革を継続的に支援していきます。
近年、DXの推進において活用されるクラウドネイティブ技術はOSSとして公開され、機能の拡充が急速に進んでいます。CNCFは、世界各地の約850団体が加入し、世界中の技術者が開発に参加することで、コンテナやマイクロサービスなどクラウドネイティブ技術の発展に貢献しています。
日立は、これまでもThe Linux Foundationのスポンサーとしてコミュニティをサポートし、開発貢献やイベントの運営などに取り組んできました。また、CNCFプロジェクトの一つである、ID管理やアクセス管理を実現する「Keycloak」においても、日本初の開発者コミュニティの管理者(メンテナ)である乗松隆志を中心に、主要な機能の開発に貢献するなど、CNCFを含む複数のOSSコミュニティや標準化活動に積極的に参加しています。
名称 | Cloud Native Community Japan |
発起人 | 中村雄一(株式会社日立製作所 OSSソリューションセンタ 担当部長) 青山真也(株式会社サイバーエージェント Senior Software Engineer) 太田航平(Apple Inc. Senior Field Engineer) 武藤周(NECソリューションイノベータ株式会社 プロフェッショナル) |
設立日 | 2023年11月8日 |
活動内容 | Linux Foundation Japanの支援を得て、CNCFや国内の関連コミュニティとも協力しながら、ミートアップやイベントの開催を通じ、クラウドエンジニアの活躍による技術革新を支援 |
名前 | 役割と経歴(発表時点) |
中村雄一 | 株式会社日立製作所 OSSソリューションセンタ 担当部長、博士(工学) 2001年よりOSSセキュリティの研究開発に携って以降、特に国内でのSELinux*7の普及活動をリードし、多数のコードをコミュニティに提供することで貢献。また国内外で多数の講演・執筆活動を行ってきた。こうした活動が認められ、OSSセキュリティのコミュニティメンバーと共に、2015年に情報処理学会より「喜安記念業績賞」を受賞。「OSSセキュリティ技術の会」を中心に、OSSセキュリティ技術の普及と技術者の交流を促進。また、2022年よりThe Linux Foundationのボードメンバーとして、国内コミュニティとCNCFなどの関連団体との橋渡しに注力。 |
西島直 | 株式会社日立製作所 研究開発グループ 主任研究員 10年以上にわたり、Linuxカーネル、OpenStack、Kubernetes、HyperledgerなどのOSSを活用したシステムのエンジニアリングに従事する一方、継続的にコミュニティ活動を実施。近年はクラウドネイティブの分野で、CNCFの用語集の日本語化などの活動を推進。2023年11月にCNCFアンバサダーに就任。 |
田畑義之 | 株式会社日立製作所 OSSソリューションセンタ シニアOSSコンサルタント 認証認可のエキスパートとして、金融、公共、社会、産業の重要なシステムにおいてAPI管理やシングルサインオンについての技術コンサルテーションに数多く携わり、その知見を講演や執筆活動などで発信。また、コンサルテーションで得たニーズをもとにKeycloakの開発にも参画し、コミュニティに貢献。2023年11月CNCFアンバサダーに就任。 |
乗松隆志 | 株式会社日立製作所 OSSソリューションセンタ シニアOSSスペシャリスト 2017年から、Keycloakへのコントリビューションを継続的に実施。特に、高いセキュリティレベルを要求されるFinancial-grade API(FAPI) Security Profileの対応に貢献。2021年10月からKeycloakのメンテナに就任。コントリビューションで得られた知見を国内外のカンファレンスで発表するなど、普及活動を継続。 |
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の登録商標もしくは商標です。
株式会社日立製作所 クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット デジタルプラットフォーム事業部
以上