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2018年12月18日
お客さまへの応対品質の向上やサービスの改善に活用
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、野村證券株式会社(代表執行役社長:森田敏夫/以下、野村證券)の全国約160ヵ所の営業店や本社で利用する約26,000台*1の電話機の通話録音データを対象に、大規模な音声テキスト化システムを構築しました。本システムは、高い認識率を実現する日立独自の音声認識技術を活用したもので、膨大な通話録音データを自動でテキスト変換し、お客さまへの応対品質向上と通話モニタリングの効率化を支援します。
今後、野村證券では、AIなど最新のデジタル技術を用いて、さらなる応対品質の向上やサービス改善につなげていくための基盤としても本システムを活用していきます。
日立は、2015年に、野村證券の営業店・本社・コールセンターで利用する電話機を対象に、国内の金融機関として最大規模となる通話録音システムの構築を行いました*2。今回、営業店・本社を対象に既存の通話録音システムの機能を拡張し、通話録音データを高速処理で自動テキスト変換するシステムを新たに導入しました。
通話録音データのテキスト化により、目視確認やキーワード検索による通話内容の簡易チェックができるほか、管理画面から選択したテキスト内容の音声再生ができるなど、モニタリング業務の効率化を実現します。また、本システムは野村證券が既に持つ分析基盤と連携しているため、テキスト変換の過程で出力される構造化データ*3の活用が可能となり、お客さまへの応対品質の向上やサービスの改善を支援します。
今後も、日立は、音声認識や自然言語処理、AI、アナリティクスなど独自技術を活用し、通話録音から音声認識、分析まで音声データを活用したトータルソリューションとしてさらなる機能強化を進め、企業の生産性向上やワークライフバランスの実現、新サービスの創出などさまざまな課題解決に貢献していきます。
本システムは、通話環境におけるさまざまな雑音に対応する独自のDNN*4型音声認識エンジンにより高い認識率を実現する日立の音声認識基盤「Speech Recognition Platform」を活用し、高速バッチ処理で日々の膨大な録音データをテキスト変換するシステムです。テキスト化された大量データは、日立が構築したHadoop*5データ処理基盤で蓄積します。
通話録音システム「RecwareⅢ」(株式会社日立情報通信エンジニアリング製)と音声認識基盤をシームレスに連携し、通話録音データとテキスト変換されたデータを紐付けることで、両データを同一画面上で一覧表示して操作することが可能です。確認したい通話音声をキーワード検索で簡単に絞り込み・特定できるため、通話内容の確認作業を効率化します。
また、音声認識基盤は、声の大きさ、速度、話者間のかぶり、会話の間といった非言語情報を抽出・定量化する機能も備え、テキスト化される言語情報以外からも会話の状況や特長を捉えることができます。
株式会社日立製作所 金融ビジネスユニット 金融システム営業統括本部 [担当:高島]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
以上