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2018年7月31日
大規模プロジェクトで培った独自の開発ノウハウにデジタル技術を組み合わせ、
プロジェクトマネジメント全体の高度化と開発者の働き方改革を促進
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、50年以上にわたって培ってきた大規模システムのアプリケーション開発やプロジェクト管理のノウハウに、AIやRPA*1など高度なデジタル技術を組み合わせ、システム開発の効率化と品質向上を支援する「Justware統合開発プラットフォーム」を新たに整備し、システム開発環境として、10月1日から提供を開始します。
本プラットフォームは、システム開発に必要となるツールやフレームワーク、開発方法論を統合・標準化したもので、プロジェクト管理者や開発者を支援するためのソリューション群で構成されています。金融分野をはじめ大規模なシステム開発において豊富な実績を有する従来の日立アプリケーションフレームワーク「Justware」に、プロジェクト管理や開発を支援する各種機能を追加するなどし、プロジェクト全体を効率化する開発環境として整備しました。
日立が受託するアプリケーション開発に適用していくほか、自社で開発環境を保有する企業向けに幅広く提供していきます。お客さまのニーズに応じて最適なソリューションを組み合わせ、高効率・高品質なアプリケーション開発を支援する開発環境を提供することで、システム開発プロジェクト全体における生産性向上と業務負荷の軽減により、働き方改革の推進に寄与します。
近年、IoTやAIなどのデジタル技術の進展に伴い、新たなビジネス価値の創出などITシステムに求められる役割が拡がる一方、システム開発においては、市場の変化やニーズに迅速に対応し、高い品質を維持しつつも市場へのリリースサイクルの短縮化が求められています。そのため、AIやRPAなどデジタル技術を活用して、高度化・複雑化する業務アプリケーション開発のさらなる効率化を実現する開発基盤のニーズが高まっています。
日立は、これまで、金融機関の勘定系システムなど大規模開発プロジェクトを通じて、アプリケーションのフレームワークやソースコードの共通化・自動生成、日立独自の開発方法論の整備など大規模システム開発の生産性向上、品質確保に取り組んできました。
今回適用開始する「Justware統合開発プラットフォーム」は、プロジェクト管理者や開発者の作業を支援する各種機能やツールを統合したソリューション群です。従来、日立が受託開発時に適用してきた「フレームワーク」や「標準開発ツール」に加え、今回新たに、プロジェクトの管理作業を効率化する「プロジェクト管理支援」機能と、開発作業を効率化する「開発者支援」機能を開発しました。
「プロジェクト管理支援」では、プロジェクト全体の進捗や品質の状況を自動収集し、ダッシュボード上でチーム単位や開発機能単位で状況を可視化し、迅速な把握が可能です。また、ソースコードの自動分析によるバグ混入や可読性のチェックといった効率的なソースコードレビューを支援するほか、成果物のレビューや開発計画のリスク評価など、プロジェクト管理をサポートする各種機能を、順次、提供します。
「開発者支援」では、設計書間の整合性自動チェックに加え、設計書情報や製品ガイドラインといった開発に必要となる各種情報に関するQ&Aや多言語自動翻訳に対応するチャットボットサービス、分散する拠点間でのスムーズなドキュメントのレビュー支援など各種機能を備え、開発者の作業負荷の軽減とともに、開発者間のスムーズかつ円滑なコミュニケーション環境を実現します。
今後、日立は、設計書やソースコードなどのシステム開発における成果物に加え、プロジェクトの計画書や規準書、レビュー記録などプロジェクトに関わるあらゆる情報をデジタル化して蓄積・分析することで、プロジェクト成功のための知見・ノウハウをチーム全体でさらに共有・活用できるなど、「Justware統合開発プラットフォーム」を継続的に強化し、さらなる生産性向上につなげていきます。
開発環境に格納されている各種情報をリアルタイムに収集し、一元的な管理・可視化を実現します。統合リポジトリ*2で管理するプロジェクトの情報を、ダッシュボードで視覚的に分かりやすく表示し、プロジェクト管理者は、プロジェクトの進捗やソースコードの品質状況などをWebブラウザ上でいつでも把握することが可能です。特に、大規模プロジェクトで煩雑となる、プロジェクト管理作業の負荷軽減に寄与します。
また、プロジェクトスケジュールに関する妥当性チェックや、成果物をもとにした担当者やチームの弱点抽出とスキル強化施策の提示、テスト状況や結果などの情報をもとにしたアプリケーション品質の自動予測など、AIを活用した各種機能を順次強化し、プロジェクト管理の高度化を支援します。
チャットボットをベースとしたインタフェースは、自動翻訳機能により多言語での円滑なコミュニケーションができるほか、プロジェクトに関する情報のFAQを作成しておくことで自然言語での質疑応答が可能です。設計書の整合性チェックやテストコードの自動生成、テスト支援ツールなどの開発支援ツールを提供し、これらのツールをボットでつなげることで自動化し、開発者の作業を軽減することができます。
アプリケーションの特性や、プロジェクトの規模、体制、開発スタイルといったプロジェクト特性、お客さまが利用したい機能や外部サービスなどの要望にあわせて、最適なアプリケーション開発環境を提供します。オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドのどの環境でも利用可能で、お客さまの多様なニーズや市場環境の変化に柔軟に対応しながら、高品質なアプリケーションを効率的に開発することが可能となります。
名称 | 機能 | 内容 | 価格 | 提供開始日 |
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プロジェクト 管理支援 |
PJダッシュボード | プロジェクトの進捗やバグの状況などをダッシュボードで視覚的にわかりやすく表示 | 個別見積 | 10月 1日 |
ソースコードレビュー支援 | ソースコードを診断してソースコードレビュー負荷を軽減 | 10月 1日 |
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成果物チェック | プロジェクトの成果物について、ファイルの作成日付やファイルサイズ、格納場所などの整合性をチェック | 2019年1月 | ||
計画・リスク評価 | プロジェクトのデータから開発計画、リスク評価を支援 | 2019年1月 | ||
開発者 支援 |
設計書 整合性確認 |
設計書間の整合性をチェック | 個別見積 | 提供 済み |
Q&A | チャットボットにより自然言語でのQ&Aに対応 | 10月 1日 |
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自動翻訳 | チャットのメッセージを他国語に自動翻訳 | 10月 1日 |
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レビュー支援 | 異なる拠点間でのレビュー効率化を支援 | 2019年1月 | ||
プログラム 仕様可視化 |
プログラム構造を可視化して影響波及分析を支援 | 提供 済み |
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データ 仕様可視化 |
DBに格納されているデータの型や属性からデータ仕様を可視化し、テストデータの作成を支援 | |||
フレームワーク | 開発 フレーム ワーク |
設計情報からソースコードを自動生成 設計情報やデータ項目辞書をリポジトリに一元管理して開発を統制 |
個別見積 | 提供 済み |
ランタイム フレームワーク |
トランザクション管理などの制御処理を隠ぺいし、ビジネスロジックのみに専念できるフレームワーク | |||
標準ライブラリ | エンタープライズアプリケーションで必要になる共通部品群 | |||
開発標準 | エンタープライズアプリケーションの標準処理方式や開発手順、規準を定めた開発ガイド群 | |||
標準開発 ツール |
- | IDE*3やテスト自動化ツールなど、OSS*4を中心とした開発支援ツール群 |
株式会社日立製作所 システム&サービスビジネス統括本部 アプリケーションサービス事業部
事業企画部[担当:太田、酒井、藤野]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田一丁目一番二号
以上