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2017年12月14日
株式会社日立製作所
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
英国ホライズン社の新規原子力発電所プロジェクトが大きく前進
左から 日立原子力BU武原COO、英国原子力規制庁 原子力審査責任者マーク・フォイ氏、ウェールズ天然資源庁ティム・ジョーンズ氏、英国環境庁スティーブ・ハーディー氏
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)と日立GEニュークリア・エナジー株式会社(取締役社長:久米 正/以下、日立GE)は、英国の原子力規制当局から、英国向け改良型沸騰水型原子炉(以下、UK ABWR*1)の包括的設計審査(以下、GDA*2)の完了を示す設計認証確認書(以下、DAC*3)と設計容認声明書(以下、SoDA*4)を受領しました。
本GDAが当初計画どおり、2013年の審査開始から5年以内に完了したことは、ホライズン・ニュークリア・パワー社(CEO:ダンカン・ホーソーン/以下、ホライズン社)が開発を進めているウィルヴァ・ニューウィッドでの新規原子力発電所プロジェクトが大きく前進したことを示します。またこれは、英国原子力規制庁(以下、ONR*5)、英国環境庁(以下、EA*6)、ウェールズ天然資源庁(以下、NRW*7)による幅広い評価および審査を通して成し得た結果であり、ABWRが規制の異なる4つの地域で設計認証を取得したことになります。
GDAは、英国内で初めて採用・建設される原子炉設計について義務付けられている事前認証審査で、その範囲は土木建築から原子炉化学まで20の技術分野にわたります。安全とセキュリティについてはONRが、環境影響面についてはEAとNRWが担当し、対象設計が安全性、セキュリティ、環境保護、廃棄物管理の観点で高い基準を満たしているかを、それぞれ4つのステップで評価、審査を行います。審査の結果、原子炉設計が基準に適合していることが確認できれば、ONRからDAC、EAとNRWからSoDAが発行されます。
日立は、ホライズン社を買収した2012年11月からGDA手続に基づき、英国の原子力規制当局との協議を開始し、2013年4月に審査が開始されました。審査では、日本、英国、アメリカなどから集まった300人を超える社内外の専門家が、世界レベルの知見を活用し、詳細な情報提供や問い合わせに対応してきました。その結果、UK ABWRは、高い安全性とより高度な操作性、線量当量の低減、経済性などABWRの有する特長に加え、ONR、EA、NRWから承認された英国の運転環境に特化した改良が加えられました。
日立は、ホライズン社の初のプロジェクトとなるウィルヴァ・ニューウィッドの原子力発電所建設において、サイトライセンスを含む全ての許認可を取得し、最終投資判断を経て着工、初号機運転開始をめざします。
「計画通りにUK ABWRのGDAが完了したことを嬉しく思います。日立は、ホライズンプロジェクトにおいて非常に重要となる新たな一歩を踏み出しました。日立は、英国においてクリーンで安全、かつ持続可能なエネルギーを供給すべく、引き続き本プロジェクトに取り組んでいきます。」
「運転実績を有する第三世代+(プラス)の原子炉であるABWRが、英国の原子力規制当局の非常に高い基準を満たしたことは大きな成果であり、大変喜ばしいことです。日立GEは、ホライズン社が開発を進めているウィルヴァ・ニューウィッドの新規原子力発電所プロジェクトのサイトライセンスの取得に向けて、今後も支援していきます。」
「GDAの完了は、英国において新たな原子力発電所を建設する上で、画期的な一歩であり、大きな飛躍となります。原子力は安定した低炭素エネルギーを大量に生み出すことができるため、英国のエネルギーミックスという観点で重要な電源です。ウィルヴァ・ニューウィッドやオールドベリーのサイトでは、今後数十年にわたり英国にクリーンで安定した電力を供給することになるでしょう。GDAが予定通りに完了したことは、日立GE、ホライズン社、GE日立ニュークリア・エナジー社のチームが連携して力を合わせた証といえます。」
以上