ニュースリリース

日立パワーソリューションズが太陽光発電協調型風力発電システムを開発

既設太陽光発電設備の連系枠を活用する発電ソリューションとして提供し、風力発電の導入拡大に貢献

  株式会社日立パワーソリューションズ(取締役社長:石井 義人／以下、日立パワーソリューションズ)は、系統への影響を軽減する出力変動緩和制御技術*1と、既設の太陽光発電の連系枠と発電出力から、追設する風力発電の出力制御値を予測する発電出力予測技術を組み合わせて、既設の太陽光発電設備がもつ連系枠の範囲内で同じ連系点に風力発電設備を追設し、その出力を制御する太陽光発電協調型風力発電システム*2を開発しました。太陽光発電事業者を対象に、今回開発したシステムを活用する発電ソリューションサービスの提供を2017年7月より開始しました。

  近年、国内では風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入需要の高まりや固定価格買取制度の施行に伴い、再生可能エネルギーが電力系統へ大量に連系されました。そのため、多くの地域で系統連系容量が不足し、新たな発電設備を連系できないという問題が生じており、再生可能エネルギーの導入拡大の阻害要因となっています。また、その一方で再生可能エネルギーの中で最も導入された太陽光発電においては、気象や日照時間の影響が大きく、一定量の発電が難しいため、送電線や変電所の利用率が低いという課題もありました。

  日立パワーソリューションズでは、これまで、全国で300基を超える風力発電設備や7カ所に蓄電池併設の出力変動緩和制御型風力発電システムの納入実績を有しています。また、風力発電設備の長期保守における豊富な実績と経験も有しており、全国8カ所の風力発電設備保守サービス拠点に、エンジニアと保守部品を配置することで、定期メンテナンスや故障時の迅速な復旧を行う保守サービスも提供しています。

  こうした背景から、今回、出力変動緩和制御型風力発電システムの納入実績やノウハウ、技術と発電出力予測技術を組み合わせ、既設の太陽光発電設備がもつ連系枠の範囲内で、同じ連系点に風力発電設備を追設し、その出力を制御する太陽光発電協調型風力発電システムを開発しました。そして、当社オリジナルの発電シミュレータを活用して、既設の太陽光発電設備の日射条件や最大発電出力から風力発電設備の追設可能量を算出し、現地の風況と事業性の観点から、追設する風力発電設備をエンジニアリングすることで、最適な太陽光発電協調型風力発電システムを提案します。さらに、風力発電設備の追設に必要となる環境アセスメントや、工事計画届の届出、電力会社との協議、用地の確保に掛かる各種許認可申請、輸送計画などの事業推進サポートや稼働後の保守サービスを組み合わせた、発電ソリューションサービスとして提供します。

  日立パワーソリューションズは、太陽光発電協調型風力発電システムを活用した発電ソリューションサービスの提供によって、風力発電の導入拡大に貢献してまいります。

*1

出力変動緩和制御技術:特許登録番号P05800771ほか

*2

太陽光発電協調型風力発電システム:特許登録番号P06105138、P06108510

太陽光発電協調型風力発電システム概要図

発電ソリューションサービスについて

お問い合わせ先

株式会社 日立パワーソリューションズ 電源インフラ事業統括本部 新エネルギー本部
風力システム部 [担当:高橋、田中、星平]
〒317-0073 茨城県日立市幸町三丁目2番2号
電話 : 0294-55-5814 (代表)

以上