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2017年4月3日
株式会社日立製作所
執行役社長兼CEO 東原敏昭
皆さん、入社おめでとうございます。日立製作所を代表して皆さんを心から歓迎します。今日から日立製作所の一員として第一歩を踏み出される皆さんに、私から3つのお話しをします。
日立製作所は、1910年に当時36歳だった小平浪平創業社長と、彼の志に共感した数名の若いエンジニアたちによる、いわゆるベンチャー企業として始まりました。彼らは、後に企業理念となる「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という熱い想いのもと、試行錯誤を繰り返し、誠意を持ってお客様と対話し、常に新しい分野へ挑戦しました。このような歴史の中で、私たち社員に培われたものが、「和」「誠」「開拓者精神」の日立創業の精神です。
仲間と上下の隔てなく自由に議論し、一度結論が出たら全員が一致団結して協力する「和」の心。他者に責任を転嫁せず、常に誠実にことに当たる「誠」の姿勢。そして、失敗を恐れず、困難なことにも進んで挑戦する「開拓者精神」、 以上3つで示される日立創業の精神は、日立グループの社員に大切に受け継がれています。
日立は今年で創業107年を迎え、世界でも有数の大きな企業へと成長してきましたが、過去の歴史の中では、何度も大きな困難に見舞われてきました。しかしその度に、社員全員が一丸となって困難に立ち向かい、これを克服して、更に大きく成長してきました。こうして受け継がれてきた企業理念、日立創業の精神を皆さんにもぜひ理解し、共有してもらいたいと思います。
お客様と商談を進める際、これまでは「安くて丈夫なエアコンが欲しい」という風に、具体的な機械の仕様を示して発注いただくことが大半でした。
しかし、最近では、「料理を美味しく食べていただける空間を実現したい」という風に「手段は任せるが、実現したいことはこうだ」、というご依頼を受けるようになってきました。つまり、「モノ」ではなく「コト」を追求されるようになってきています。このことは、お客さまのさらに先のお客さまの考えもくみ取り提案しないと事業が成り立たたなくなった、ということを意味します。
また、ITの普及ですべてのモノ、人が繋がるようになりました。そこから発信されるデータを集めることで、今まで分からなかったことが、どんどん分かるようになり、データアナリティクス、人工知能が新たなビジネスの担い手となる、デジタル産業革命が起きています。
このような市場環境やお客様の変化に迅速に対応し、世界の国や地域、社会が抱えるさまざまな課題を解決するために、日立はITとOT、優れたプロダクトを組み合わせた「社会イノベーション事業」を推進しています。社会の変化にいち早く対応するには、日立自身が常に変化・進化することが大事です。皆さんにも、日立に入る前の経験を最大限生かし、その進化の一翼を担ってもらいたいと思います。
私たちを取り巻く環境はグローバルに日々変化し、そこで生じる様々な課題も、常に変化を続けています。めまぐるしい環境変化にきちんと対応し、お客様から信頼される企業であり続けるためには、組織として最大限の力を発揮すること。そのために、社員一人ひとりが、絶えず成長を続け、任された仕事に責任をもって、成果を出すことが求められます。それは、新入社員の皆さんにおいても、例外ではありません。
以上を踏まえ、私から皆さんにお願いしたいことは3つあります。
1つ目は、いち早く会社の戦力として成長すること。そのためには、皆さん一人ひとりが「明確な目標」をもつことが必要です。1年後、3年後、あるいは10年後、自分がどのような人財になっていたいか。そのために、今何をしなければならないかを、皆さんが自分自身で考え、実行してください。そして定期的に振り返り、自分の成長したところ、まだ足りないことをしっかりと見極め、それらを次へと成長していくための原動力にしていく、そういった姿勢を持ち続けてもらいたいと思います。
2つ目は、日立人としての誇りと自覚を持ってもらいたいということです。私たちは創業当初から、お客様や世の中に対し、誠実であることを常に心がけ、実行してきました。良き企業市民としてコンプライアンスを遵守し、損得より善悪の観点でものごとを判断して行動する。また、過ちがあれば改め、原因を明らかにした上で繰り返さないよう努力を徹底する。これらを常に意識して、日々の業務に取り組んでもらいたいと思います。皆さんも新入社員といえども、一人ひとりが「日立の代表者」です。今申し上げたことをしっかり意識して行動してください。
3つ目は、オンとオフの切り替えをしっかり行うこと。働くときは徹底して働き、プライベートはプライベートで徹底的にその時間を楽しむことです。オフの時間をどのように使うかは、皆さん一人ひとり次第ですが、自分磨きをしたり、余暇を楽しんだり、ゆっくり休息することは、働く際の活力にもなりますし、そこでの気付きが仕事につながることもたくさんあります。自分自身が成長し、そして会社も発展していくことを、皆さんと一緒に実現していけることを楽しみにしています。
日立には、皆さんが思い切りチャレンジできる幅広いフィールドがあります。高い志を持って、おおいに挑戦してください。技術を通じて社会に貢献する日立であるために、また世界中のお客様から信頼されるイノベーションパートナーとなるために、一緒に挑戦していきましょう。
以上