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2016年1月12日
システム障害発生時の原因分析を迅速化する新製品やSaaS型サービスを提供
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、統合システム運用管理「JP1」の最新版として「JP1 Version 11」を1月13日から世界で同時に販売開始します。具体的には、クラウドや仮想化の利用により複雑化するITシステムの運用管理に対応するため、システム障害発生時の原因究明に向けた分析を迅速化する新製品「JP1/Operations Analytics」をラインアップに追加するとともに、各種製品の機能を強化しました。
また、従来パッケージソフトウェアとして販売してきた「JP1」において初めて、SaaS(Software as a Service)型での提供を開始し、その第一弾として、国内を対象に、IT資産管理と高速データ転送を行う2製品のサービス提供を開始します。これらにより、ビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、運用管理のさらなる効率化を実現します。
近年、迅速な経営判断や業務改革など、新たなビジネス価値を創出するためにITを活用する動きが加速しており、企業のITシステムにおいては、投資コストを抑えながら、変化の激しいビジネス環境に迅速かつ柔軟に対応できる運用管理の実現が求められています。また、クラウドや仮想化の利用によるシステム環境の多様化に伴い、システム基盤の構成は大規模化・複雑化し、運用管理者には、障害時における原因究明から対策まで、高度で幅広い対応スキルが求められています。
「JP1」は、業務運用の自動化や稼働監視、IT資産管理、セキュリティ管理など、ITシステムの運用管理の効率化を統合的に支援するソフトウェア製品群です。今回、「JP1 Version 11」では、新たに「JP1/Operations Analytics」を製品化するとともに、ジョブ管理などの各製品の機能を強化しました。
「JP1/Operations Analytics」は、仮想化などにより複雑に構成されたITシステムにおいて、サーバやストレージ、ネットワークといったシステム全体の構成要素を自動収集し、業務システムとの相関関係を分かりやすく可視化するほか、障害時には、発生箇所や障害原因の特定に必要な情報を自動的に抽出し、原因分析や影響把握を迅速化します。従来、管理者のスキルやノウハウに依存していた原因究明に向けた一連の作業を自動化することにより、影響範囲の拡大や復旧作業の長期化を防止します。
また、「JP1」において初めて、IT資産管理「JP1/IT Desktop Management 2」と高速データ転送「JP1/Data Highway」の2製品について、SaaS型でのサービス提供を開始します。SaaS型で提供することにより、導入時の環境構築やシステムのメンテナンスが不要になるため、投資コストを削減し、運用管理の負担を軽減します。
日立は、今後も、ビジネス環境の変化に迅速に対応できる高信頼かつ高効率なITシステムの実現に向けて、システム運用管理の自動化・自律化を実現する、「JP1」をはじめとしたITプラットフォーム製品およびサービスを提供していきます。
大規模化・複雑化するITシステムの運用管理のさらなる効率化に向け、障害時の原因分析に必要な情報を自動収集し可視化する「JP1/Operations Analytics」を製品化します。本製品は、「JP1」の販売開始以来、20年以上にわたり培ってきた運用管理に関する知見や経験にもとづく多角的な分析機能を備え、障害原因の究明作業を容易にします。本製品により、管理者個人のスキルに頼ることなく、効率的な原因分析と迅速な復旧作業が可能となり、ビジネスへの影響を最小化することができます。
SaaS型提供により、環境構築やシステムのメンテナンスが不要になるため、コストを抑えて利用することが可能になります。「JP1/IT Desktop Management 2 as a Service」は、PCやサーバ、スマートデバイスといったIT資産の情報やセキュリティ対策状況などを一元的に管理するほか、リモートロック・ワイプ*1などの情報漏えい対策を行うサービスです。また「JP1/Data Highway as a Service」は、インターネット経由で、動画コンテンツや設計CAD(Computer Aided Design)データなどの大容量のファイルを、高速かつ安全に遠隔地へ転送できるサービスです。
ジョブ管理「JP1/Automatic Job Management System 3」を強化し、Amazon Web Services環境のオートスケール機能による仮想マシンの増減など、システム構成が変化する環境においても、ジョブ実行を可能としました。また、REST API*2に新たに対応したことにより、企業で採用が進むWebをベースとしたアプリケーションと組み合わせたジョブ実行ができるなど、既存システムとWebシステムの連携が容易になります。クラウド対応やWebシステム連携など多様な利用シーンに応じた柔軟なジョブ運用が可能になり、さらなる運用管理の自動化を実現します。
なお、そのほか、ジョブ管理製品や監視製品などにおいて、導入時の設定パラメータ数を最大7割*3削減し、導入を迅速化するなど、「JP1」の各種製品の機能を強化しています。
3月4日(金)にベルサール神田において、「JP1 Version 11」を紹介する無料セミナー「JP1フォーラム 〜IT運用にイノベーションを!〜」を開催します。
アシストは、株式会社日立製作所の「JP1 Version 11」の提供開始を心より歓迎いたします。日立製作所の品質の高い製品供給により、これまで多くのお客様からシステム運用の最適化と安定稼働における信頼を得てきました。新バージョンとなる「JP1 Version 11」は、運用管理の効率化やシステム価値の向上に大きく貢献するものと確信しております。アシストは今後も日立製作所との緊密なパートナーシップのもと、SaaS型運用イベント分析プラットフォーム「千里眼SaaS」の提供をはじめ「JP1」製品の活用を通して、ビジネスに直結するIT活用の実現に向け、お客様企業を強力に支援していきます。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称CTC)は、株式会社日立製作所が「JP1 Version 11」を発表したことを歓迎いたします。今回発表された「JP1 Version 11」では、サービスとしてのSaaS型「JP1」の提供、クラウドを支えるオートスケール対応拡充等、真の自律型運用のための機能を提供しています。CTCは、「JP1」を活用した独自の運用ソリューション「AOplus」を提供しており、「JP1 Version 11」の新機能と連携させることで、お客様の多様で高度なニーズに応えていけることを確信しています。
NTTデータは、このたびの「JP1 Version 11」のリリースを心より歓迎いたします。NTTデータが手がける多くのシステムで「JP1」は利用されており、当社の基盤構築ソリューションである「PRORIZE(プロライズ)」においても「JP1」は標準として採用されています。今回のバージョンアップでライセンスも含めて本格的にクラウド対応されただけでなく、新しい機能である「JP1/Operations Analytics」でますます運用の自動化・効率化が進むことを大いに期待しています。今後、両社のノウハウを一層結集していくことで、安全・確実で効率的な運用をお客様に提供できるものと確信しております。
名称 | 概要 | 価格(税別) *4 | 出荷時期 |
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JP1/Operations Analytics | 【新製品】 ITシステム全体の運用を 分析する製品 | 360,000円 | 2016年 1月29日 |
JP1/Automatic Job Management System 3 - Manager | 【機能強化】 業務を決められた順序で、 スケジュールに従って 自動実行する製品 | 270,000円〜 | |
JP1/IT Desktop Management 2 as a Service | 【新サービス】 IT資産・配布管理を SaaS型で提供するサービス |
初期導入: 100,000円 基本プラン: 500円/月・ノード | |
JP1/Data Highway as a Service | 【新サービス】 高速大容量ファイル転送を SaaS型で提供するサービス |
初期導入: 100,000円 基本プラン: 90,000円/月 |
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部
以上