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2015年12月17日
納入する二階建て車両
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールイタリア社(CEO:Maurizio Manfellotto)は、イタリア共和国(以下、イタリア)の鉄道運営会社であるFerrovie Nord Milano(フェロヴィノルドミラノ社/以下、FNM)から、同社の通勤車両として、二階建て車両16両(4編成)を約53億円で受注しました。
日立レールイタリア社は、イタリアのフィンメカニカ株式会社(CEO:Mauro Moretti)から日立が2015年11月に買収した、アンサルドブレダ株式会社の修理・修繕事業と既受注案件の一部を除く事業を継承した企業です。
本案件は、日立レールイタリア社がFNM社の子会社と2006年に締結した契約に基づく追加受注案件で、8両の先頭車両と8両の中間車両の計16両の二階建て車両を受注しました。受注した車両は、イタリア北部のロンバルディア州ミラノ周辺の在来線に2017年7月から11月にかけて納入され、納入後すぐに運行を開始する予定です。今回の受注により、2006年の契約締結以降、日立レールイタリア社は計141両(60両の先頭車両と81両の中間車両)の二階建て車両をFNMグループに納入します。
今回納入する車両は、2004年に最初の設計が行われた二階建て車両で、フレキシブルな車両編成や高性能な運行を可能とする動力分散タイプを採用している点が特長です。電車1編成あたりの車両数を変更した場合でも、各車両にモーターを搭載しているため、1編成としての加速力は維持され、力強い走行を可能とします。最新型の車両では乗客の快適性を向上させるとともに、落書きなどの防止のため、乗務員による操作が可能な車内監視用のビデオカメラシステムを搭載しています。
4両編成電車1編成では約400名分の座席を含めた800名以上の輸送能力を実現します。車両の長さは26m、最高速度は時速140km、車両の材質にはアルミニウム合金を採用しています。
3〜6両編成を電車1編成として結合することが可能で、6両編成電車を組み合わせて最大12両までの連結が可能です。先頭車両には96席、中間車両には122席の座席が設けられ、輸送能力は編成の組成によって異なり、最小組成(3両)の314席から最大組成(12両)の1,360席までフレキシブルな対応が可能です。
今回納入する車両は、日立レールイタリア社が保有するイタリア北部のピストイア工場で製造し、モーターや電気品をはじめとしたコンポーネント品についてはイタリア中部のナポリ工場で製造します。
以上