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2015年10月15日
お客さまとの課題の共有からビジネスモデル設計までの過程をトータルで支援
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、お客さまとともに事業機会を探索、発見し、新事業コンセプトを創生してビジネスモデルを検討するための手法、ITツール、空間を体系化した顧客協創方法論「NEXPERIENCE(ネクスペリエンス)」を構築しました。「NEXPERIENCE」の活用により、社会やお客さまの課題を解決していくため、さまざまな事業分野において顧客協創を加速し、社会イノベーション事業をリードしていきます。
近年、社会の多様化が進み、グローバル化の進展とともに、企業や社会が直面する課題はより不透明となり複雑化しています。経済成長を伴いながらグローバルに複雑化する社会問題の解決に貢献するため、日立グループはお客さまと課題を共有し、共にソリューションをつくり上げる「協創」を進めています。
研究開発グループではお客さま起点型の研究開発をグローバルに推進するため、本年4月に、お客さまと課題を共有し、新たなソリューションを協創する組織として「社会イノベーション協創統括本部」を新設し*1、「東京社会イノベーション協創センタ(以下、CSI東京)」を設置しました。当センタでは、デザイナーとサービス工学を専門とする研究者が集結し、独自のサービスデザイン*2手法に基づいてお客さまの課題抽出や、解決策を検討するツールのIT化に取り組んできました。
今回日立が構築した、手法、ITツール、空間を体系化した顧客協創方法論「NEXPERIENCE」は、お客さまとの協創活動となるワークショップにおいて、質の高い議論や独創的なアイデアの創出を促進し、新規事業の開拓に貢献します。
「NEXPERIENCE」の概要は以下の通りです。
お客さまとの協創過程を「ビジョンの共有」と「新コンセプトの創出、プロトタイプ開発とデモンストレーション」という2段階に大別し、過程ごとに適した手法とITツールを体系化しました。ITツールには検討に必要な枠組みやデータをコンテンツとして格納するなど、議論を円滑にすすめるための要素を盛り込んでおり、導き出されたアイデアなどの結果やその検討過程を自動整理する機能を備えています。
例えば、「プロトタイプ開発」過程で提供される「ビジネスモデル設計ツール」では、参加者がタッチパネル上でアイコンを簡単に並べながらビジネスモデルの設計を検討することができるとともに、描き出されたモデルを別の視点で俯瞰できる図やグラフに、リアルタイムで自動的に置き換えて提示することが可能です。従来、参加者が付箋を机上に並べることでアイデアを可視化し、その結果を数日の手間をかけて整理する必要があった従来のやり方に比べ、議論を中断することなく、短期間に集中して効率的に質の高い議論を推進することが可能となります。
顧客協創方法論「NEXPERIENCE」
日立の独自性を活かした協創を促進するために必要な「空間」として、プレゼンテーションスペース、協創スペース、ラウンジスペース、ミーティングスペースを備えた顧客協創空間をCSI東京内(東京・赤坂)に開設しました。協創スペースには、手法やITツールを利用できるタッチパネル仕様の大型マルチディスプレイとテーブルディスプレイを備えた端末や、タブレット端末が設置されています。これらの端末は相互に連携しているため、ファシリテータと参加者がともに使うことで、多角的な視点による濃密な議論を支援し、創造性の発揮と共感の醸成が期待できます。また、ラウンジスペースは、東京都心を一望できる開放的な空間で、リラックスした雰囲気で打ち解けた対話を誘発するような設えとなっています。
研究開発グループ東京社会イノベーション協創センタ内(東京・赤坂)に開設した顧客協創空間
今回構築した顧客協創方法論「NEXPERIENCE」は北米、中国、欧州にある社会イノベーション協創センタにも展開する予定です。
社会やお客さまの課題を解決していくため、さまざまな事業分野において「NEXPERIENCE」を活用した顧客協創を加速し、社会イノベーション事業をリードしていきます。
株式会社日立製作所 研究開発グループ 技術統括センタ 情報企画部 [担当:小平、木下]
〒107-6323 東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー
電話 : 03-6230-4200(代表)
以上