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2015年10月7日
株式会社日立メディコ
精神科における光トポグラフィ検査と臨床研究をサポートする機能を充実
ETG-4100装置外観
株式会社日立メディコ(取締役社長: 山本 章雄/以下、当社)は、被検者の頭部に装着するプローブを軽量化するとともに臨床研究を支援する機能を搭載した光トポグラフィ装置「ETG-4100」を、本日より日本国内で発売します。
日本における精神疾患患者数は300万人を超え*1、精神疾患対策は社会問題となり、厚生労働省は、地域医療の基本方針として策定すべき疾病(従来はがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4疾病)に、精神疾患を追加しました*2。
精神疾患には、うつ病や統合失調症、不安障害、認知症などさまざまな疾病が含まれます。光トポグラフィ検査は、2002年に脳神経外科領域における保険適用がされていましたが、「問診による精神疾患の診断、精神症状の重症度評価の妥当性を検討できる客観的で補助的な診断・評価検査法」として日本精神神経学会から保険適用拡大が要望され*3、医療サービスの公定価格である診療報酬の2014年度改定より「抑うつ症状の鑑別診断補助」として精神科領域でも保険適用されました。
精神科領域においても光トポグラフィ検査が普及することが期待されることから、当社は、臨床現場での操作性を向上させ、臨床研究をサポートする機能を搭載した新製品「ETG-4100」を開発しました。
光トポグラフィ装置は、近赤外光を用いて、脳活動に伴う大脳皮質の血中ヘモグロビン濃度変化を計測することで、脳活動をリアルタイムで可視化する装置であり、1995年に株式会社日立製作所が世界に先駆けて、光トポグラフィ技術を開発しました。当社は、1998年から医療機器として、光トポグラフィ装置の販売を開始し、現在では北米、欧州、中国など10ヵ国以上の多くの施設で活用されています。
脳活動を可視化するfMRI(functional Magnetic Resonance Imaging: 機能的磁気共鳴画像法)では、MRI装置を利用するため検査時間が長く、検査空間も開口部に限られます。一方、光トポグラフィ装置は、近赤外光のセンサーを被検者の頭部に装着するため、座った状態で検査できるほか、検査時の身体拘束が苦手な方や多少の動きを伴う検査などにも使用されています。
光トポグラフィ検査では、近赤外光のセンサーであるプローブを被検者の頭部に装着します。装着時に被検者の心理的不安を高めないよう、プローブを適切な位置に、かつスムーズに装着することが求められます。
そこで当社は、センサーを小型化することで従来機種に比べて約30%軽量化した新型プローブを開発しました。
新型プローブと装着準備の例
光トポグラフィ検査では、例えば「あ」で始まる単語をいくつも答えてもらうなど、被検者が与えられた課題に取り組む際の血中ヘモグロビン濃度変化を計測します。
臨床研究では、被検者が課題を実行しやすく、かつ目的の臨床データを抽出するための最適な課題を、研究者などが考案し、光トポグラフィ装置を用いて計測することがあります。従来機種では、課題に用いる画像や音声を外部コンピュータ上でプログラミングする必要があり、課題設定に手間がかかっていましたが、ETG-4100では、装置本体に画像や音声を直接取り込み、登場順序や再生時間を自由に設定できるカスタム機能*4を搭載しました。
ETG-4100では、装置外観デザインを一新し、ワイド画面を採用するとともに、光トポグラフィ検査の操作手順を考慮したボタン配置に変更したことで、ユーザの操作性を向上させました。
光トポグラフィ装置 ETG-4100
(医療機器認証番号:第227ABBZX00048000号)
7,580万円(システム構成により価格は異なります)
株式会社日立メディコ 光トポグラフィビジネス部 [担当:藤原]
〒101-0021 東京都千代田区外神田四丁目14番1号秋葉原UDX18階
電話 : 03-3526-8335
以上