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2015年9月24日
国立大学法人広島大学
株式会社日立製作所
複数クラウドを適材適所でつなぐフェデレーテッドクラウドで、システムの一元管理・監視を実現
国立大学法人広島大学(学長:越智 光夫/以下、広島大学)は、学内基幹システムなどを利用するための全学的なIT基盤である「電子計算機システム」(以下、本システム)を、株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)が提供するクラウド環境へ移行し、9月1日から利用開始しました。本システムは、さまざまなパブリッククラウドやオンプレミス*1の仮想化*2基盤など特長の異なる複数のクラウドを適材適所で組み合わせて統合的な管理・監視、利用を行うフェデレーテッドクラウドを実現した、全国でも先進的な事例です。今回の移行により広島大学は、IT基盤全体を統合的に管理・監視するとともに、用途や必要に応じて最適な環境を組み合わせて利用することが可能となります。
広島大学は、これまで文部科学省「アカデミッククラウド*3に関する検討会」やアカデミッククラウド環境の構築に関する研究事業に参画するとともに、広島大学におけるIT基盤のクラウド化や全学生が自身のPCから大学のクラウドを利用できる環境づくり、ならびに日本全国の大学、研究機関などの学術情報基盤である「学術情報ネットワーク」(SINET)など学外システムとの連携を検討してきました。
こうした背景のもと、広島大学は本システムのクラウドへの移行を検討する中で、多種多様なニーズに応じたメニューを提供する日立のクラウドを採用し、複数のクラウドの利用と統合的な管理・監視が可能なフェデレーテッドクラウドを実現しました。
これにより、従来は個別に構築、管理していた各システムのITリソースを、必要な性能やセキュリティレベルに応じて、占用型パブリッククラウド*4、Amazon Web Services™やMicrosoft® Azure™などの共用型パブリッククラウド*5、オンプレミスの仮想化基盤などから柔軟に選択することが可能となりました。具体的には、アクセスの集中が想定される学内基幹システムには高速データ処理が可能な占用型パブリッククラウドを利用し、実証実験時などに一時的なシステム領域の拡張が必要な場合には、短納期かつ低コストで利用できる共用型パブリッククラウドを利用する予定です。
また、本システムでは日立の「フェデレーテッドポータルサービス」と「フェデレーテッドクラウド監視サービス」を活用し、各クラウドの一元的な管理・監視を行います。これにより、従来広島大学の職員がシステムごとに対応してきたITリソースの調達業務や複雑なシステムの運用・管理業務を大幅に効率化します。
なお、本システムはSINETに接続しており、学術認証連携基盤「学認(GakuNin)」*6と連携した認証を実現しているため、他大学のシステムとの接続やデータ共有も可能です。
広島大学は今後も、ITシステムの強化を推進し高度な研究・教育に活用していくとともに、他大学との連携によりアカデミッククラウドの実現を図っていきます。
日立は、今後も広島大学におけるIT活用の深化を支援するとともに、今回のフェデレーテッドクラウドを構築したノウハウを活用し、今後も多様化する大学のニーズに応えるソリューションを提供していきます。
学術・社会産学連携室 情報化推進グループ [担当:中尾]
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以上