ニュースリリース

日立とサウジアラビアの国営送電公社ナショナルグリッドが
技術協力で合意

調印式の様子

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO：東原 敏昭／以下、日立)とサウジアラビア王国(以下、サウジアラビア)の国営送電公社であるNational Grid SA(以下、ナショナルグリッド)は、このたび、サウジアラビア国内の変電所機器に関する電力インフラの開発において、技術協力することに合意しました。この合意に基づき、日立はナショナルグリッドと協力して変電所で使用する製品の仕様標準化や、ナショナルグリッドのエンジニアを対象に製品に関するトレーニングを実施します。ナショナルグリッドと技術協力を締結するのは、日立が日本企業として初めてです。

  経済、人口規模が中東域内最大のサウジアラビアでは、人口増加や経済成長を背景に、急激な電力需要の増加から、送電網などの電力流通インフラの増強が急務となっており、変電所の数は現在の約720ヶ所から2020年には900ヶ所へと増加*1すると見込まれています。変電所に欠かせないガス絶縁開閉装置においては、サウジアラビアは中東市場の約40%を占めており、今後も人口の継続的な増加に伴い、更なる需要の拡大が見込まれています。

  日立は、サウジアラビアにおいて、長期にわたり友好関係にあるJuffaliグループの傘下であるWalid Ahmad Juffali Company Limited(ワリッド・アーマッド・ジュファリ社／以下、WJCO社)をパートナーとして、2015年3月にガス絶縁開閉装置を主体とした電力流通事業を行う合弁会社であるHitachi T&D Systems Saudi Arabia Ltd. (以下、HTDSA)をジェッダ市内に設立しました。日立の持つ技術力とWJCO社の市場における優位性を融合し、信頼性の高い機器とサービスを提供していきます。

  日立はHTDSAを通じて、ナショナルグリッドとの協力合意に基づき、開閉装置や変圧器などの変電所で使用される製品のエンジニアリングや設計の仕様標準化、保守や予防保全などの活動についてナショナルグリッドへ提案していきます。さらに、ナショナルグリッドのエンジニアへのトレーニングや技術情報の交換会を通じ、両社の知識や経験、技術情報の共有をはかります。日立の優れた技術と経験を生かし、ナショナルグリッドと長期協力関係を築くことで、サウジアラビアの電力流通分野におけるインフラ構築と人材育成に貢献していきます。

  ナショナルグリッドは、サウジアラビア国内の全ての高圧および超高圧送電網を運営しており、運営効率の向上、送電網や変電所などの開発・新設に向けたプロジェクトを推進中です。具体的には、送電網の効率向上や開発を定期的に実施しており、送電網の即応性の向上と継続的な信頼性の確保をめざしています。また、毎年の巡礼も重要事項に位置づけており、保守の事前計画や作業量予測に加え、緊急事態への入念な事前準備などにより、聖地の停電防止にも努めています。
  日立とナショナルグリッドは、本合意に基づき、高圧送電網に関わる技術開発や人材開発を進め、サウジアラビアにおける高信頼で安定的な電力供給に貢献していきます。

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出典：GlobalData

National Grid SAについて

National Grid SAは、2012年1月1日にサウジアラビア国営のサウジ電力会社SEC(Saudi Electricity Company)から分離独立して設立されたサウジアラビア国内の高圧送電網を管轄する会社です。主な事業内容は、送電網の運営、管理、保守、インフラ計画、エンジニアリング、テクニカルサービスなどです。同年、エンジニアリング&プロジェクトマネージメントおよびサプライチェーンマネージメントの2つの事業を設立しています。

HTDSAの概要

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エネルギーソリューション社 電力流通事業部 グローバル事業経営管理本部 [担当:吉田]
〒101-8608 東京都千代田区外神田一丁目18番13号
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