ページの本文へ

Hitachi

企業情報ニュースリリース

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2015年7月30日

日立が鉄道運行会社のFirstGroup社から標準型都市間車両「AT-300」の
納入および保守に関する正式契約を締結

[画像]納入する「AT-300」のイメージ図
納入する「AT-300」のイメージ図

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)の英国における鉄道システム事業会社である日立レールヨーロッパ社(取締役会長兼CEO:Alistair Dormer)は、このたび、鉄道運行会社のFirstGroup plc(以下、ファーストグループ社)と、ファーストグループ社の子会社であるFirst Great Western Limited(以下、ファースト・グレート・ウェスタン社)が運営する英国南西部の路線に向けた、標準型都市間車両「AT-300」173両(29編成)の納入および車両の保守に関する正式契約を締結しました。

  今回、日立が納入する車両数は、9両編成電車7編成と5両編成電車22編成の計173両(29編成)です。5両編成電車を組み合わせて10両(2編成)にするなど、運行計画に合わせて車両編成をフレキシブルに構成して運行させることが可能となっています。本案件は、英国都市部のロンドン・パディントンから英国南西部のプリマスおよびペンザンスを結ぶ主要路線で利用されている、40年前に製造された高速車両を置き換えるもので、日立レールヨーロッパ社が2015年3月に、英国運輸省(以下、DfT:Department for Transport)の承認を条件にファーストグループ社から優先交渉権を獲得していました。
  納入する車両「AT-300」は、2012年に受注したDfTの都市間高速鉄道計画(以下、IEP:Intercity Express Programme)向けに設計されたClass 800シリーズをベースにしており、電化区間だけでなく、非電化区間でも走行するために、車両の床下にディーゼルエンジン付き発電機を装備しています。今回の車両は、デボン州やコーンウォ−ル州での急勾配に対応すべく、エンジンの出力をIEP向けの車両よりも向上させています。また、ロンドン−ニューベリー間の電化区間に加え、プリマス−ペンザンス間の長い非電化区間をディーゼルエンジン付き発電機からの電力を使用して走行するため、IEP向けの車両よりも大型の燃料タンクを備えています。

ファースト・グレート・ウェスタン社Managing Director マーク・ホップウッド(Mark Hopwood)のコメント

  「ロンドンとデボン州・コーンウォール州を結ぶ区間に新型車両を導入することについて、DfTの承認を得られたことを大いに歓迎します。英国南西部の経済や住民にとって鉄道は重要で、本日の契約は、地域のみならず鉄道業界全体においても大変喜ばしいニュースです。新型車両の投入は、英国南西部への移動時間の短縮や運行頻度の増加に加え、座席数を14パーセント増加させることで輸送力の増強を実現します。今回の新型車両は日立レールヨーロッパと車両リース会社であるEversholt Rail Limitedとの契約に基づき、2018年の夏に運行を開始する予定です。」

DfT Rail Minister クレア・ペリー(Claire Perry)コメント

  「AT-300の導入は、毎年この路線を通勤やレジャーで利用している数百万人の乗客に、飛躍的な利便性の向上をもたらします。英国では、南西地域の交通インフラのように、これまで投資が不十分だった地域に対して官民一体となって改革を進めています。AT-300の導入は、IEP同様、乗客により快適な利用環境を提供するとともに、英国の長期的な経済成長に大きく寄与します。」

日立レールヨーロッパ社Managing Director カレン・ボズウェル(Karen Boswell)コメント

  「日立の英国鉄道事業における持続的な投資が実を結び、今回の契約締結に至りました。ファーストグループ社からは、標準型都市間車両「AT-300」および、世界トップクラスのエンジニアリング力に高い評価をいただいています。日立は、2018年以降、英国南西部とロンドン中心部を結ぶ区間の乗客が、これまで以上に快適に過ごせるよう、利便性の向上に貢献していきます。」

  今回の受注獲得により、標準型都市間車両「AT-300」の納入車両数は、既に受注しているClass395の174両(29編成)やClass800シリーズの866両(122編成)と合わせ、合計1,213両(180編成)となります。
  今後も、世界各国の鉄道計画について積極的な受注活動を継続し、鉄道システムのグローバル展開を加速していきます。

標準型都市間車両「AT-300」車両について

  日立が開発した標準型都市間車両「AT-300」は、高速での都市間交通向けに設計されており、シリーズには、2005年に受注し、英国都市部のロンドン・セントパンクラスからドーバーを結ぶ高速線とケント州沿線の在来線を走行する、ジャベリンの愛称で知られるClass395や、2012年に受注し、本年3月に英国に第一編成が到着したIEP向けのClass800シリーズがあります。最高速度はClass395が225km/h、Class800シリーズが201km/hです。

以上

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。