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2014年10月27日
SaaS事業者やアプリケーション開発ベンダー、企業の情報システム部門などにおける
グローバル対応のSaaS環境の立ち上げや運用負荷を軽減
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、SaaS事業者やアプリケーション開発ベンダー、企業の情報システム部門などに、SaaS環境の立ち上げや運用の際に必要となる共通機能を提供し、グローバル対応のSaaS環境の迅速な構築を支援する「SaaSビジネス基盤サービス」を体系化して、10月29日から販売開始します。
「SaaSビジネス基盤サービス」は、システム基盤の提供からユーザー認証や課金管理、ヘルプデスクや運用代行などのBPO*1サービスまで、SaaS環境に共通的に必要となる機能を、インターネットを経由して月額料金形態で利用できるサービスです。既にSaaS環境を有している企業が利用する場合には、既存のデータセンターのサービス環境を維持したまま、必要な機能のみを選択できるなど、柔軟な利用が可能です。
本サービスを利用することで、SaaS事業者やアプリケーション開発ベンダーは、開発期間の短縮や運用の負荷軽減を実現できるため、アプリケーションの企画開発や機能改善といった本来業務への集中が可能となります。
また、SaaS事業者のみならず、企業の情報システム部門や情報システム関連のグループ会社向けにも、グループ全体で利用する業務システムやシェアードシステムの開発・運用へ適用できるほか、海外拠点の立ち上げに伴う現地での業務システムの迅速な構築などにも有効です。
本サービスは、国内外で約55,000社が利用するSaaS形態の日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」の構築・運用で培ったノウハウをもとに提供してきた「TWX-21 SaaS事業支援サービス」を、ユーザー管理やアプリケーション監視などの各種機能を強化し、利用ログや問い合わせ履歴の解析サービスを追加するなどサービスを全面的に強化して、新たに「SaaSビジネス基盤サービス」として提供するものです。
今後も、日立は、グローバル対応のSaaS環境の構築を支援するサービスメニューの拡充を図り、注力するスマート情報分野向けアプリケーションを含め、幅広く各種アプリケーションに対応していきます。
システムログイン時に複数アプリケーション間のシングルサインオンを実現するSAML*2認証、利用ユーザーを制限できるIPアドレス制限など、SaaS環境における利便性とセキュリティ強化のための認証機能のほか、ユーザーIDの利用申請や変更、承認などのユーザー管理機能を提供します。これらの機能を追加開発を伴わずに、インターネット経由で利用できるため、更なる構築期間の短縮や運用コスト削減を可能にします。
従来のアプリケーションの障害・予兆監視機能に加え、サービス稼働状況を示す性能やログなどのデータを収集・分析し、関連付けを自動的に行うアプリケーション運用ナビゲーション機能を追加しました。これにより、インシデント発生時に確認すべきデータを自動的に取得し、高い技術力のエンジニア以外でも、システム上で推薦された手順に沿って異常値の発見や問題把握を容易に行うことが可能です。このため、SaaS環境の維持・運用にかかる業務負荷を軽減できるほか、障害復旧や予防保全の迅速化・効率化を実現します。
アプリケーション利用ログやヘルプデスクへの問合せ履歴、購買実績などの業務データを収集・保管して、データ解析するサービスです。分析結果からアプリケーション機能の改善点を抽出することやユーザーニーズを把握することで、新サービスの開発など新たな価値創出を支援します。第一弾として購買分析に対応予定です。
サプライチェーンのグローバル化に伴い、グローバルに購買や物流といった多種データを効率的にやり取りできるシステムへのニーズが高まっています。エンドユーザーごとに異なるデータ送受信プロトコルやデータフォーマットなどの設定変更を柔軟に行えるサービスを提供します。
従来の定額制や従量制に加えて、条件別で段階的な従量課金設定や、エンドユーザー別に課金体系を個別カスタマイズできるなど、豊富な課金モデルに対応し、SaaS事業者の課金管理にかかるシステム開発・運用コストを軽減します。
従来のヘルプデスクサービスに加え、今回、問い合わせログや操作ログの定期的な解析によるユーザーの利用パターンの改善提案や、システムオペレーションを代行するBPOサービスを提供します。例えば、「アプリケーション運用ナビゲーション」を活用して、推薦される手順に沿ってシステムオペレーションを代行し、アプリケーションの過負荷による性能低下を未然に防止します。
SaaS環境を既に運用している企業は、既存のデータセンターのサービス環境を維持したまま、「Hitachi Cloudセンタ」に接続して、「認証・ユーザ管理」や「アプリケーション運用ナビゲーション」などの各種機能の中から、必要な機能のみ選択して利用が可能です。
従来と同様に、管理者の操作Web画面は日本語・英語・中国語に対応するほか、問い合わせ対応のためのグローバルヘルプデスクは日本語・英語・中国語・タイ語の多言語に対応し、グローバルでの利用を幅広くサポートします。
サービス | 月額価格(税込) | 提供開始時期 |
---|---|---|
認証・ユーザ管理 | 個別見積 | 2014年10月31日 |
アプリケーション運用ナビゲーション | 2015年3月31日 | |
SaaS対応ログ解析 | 2015年上期 | |
カスタマイザブルデータ交換 | ||
課金管理 | ||
BPO・グローバルヘルプデスク |
新たなクラウド基盤のひとつとして、SaaS事業者を支援するサービス群を体系化されることについて歓迎いたします。弊社のお客様のニーズに対応する経営システムと日立製作所のSaaSビジネス基盤との組合せによるクラウドサービスの拡充を検討する事により、お客様の経営改善やビジネス拡大に一層貢献したいと考えております。
日立製作所様によるSaaSビジネス基盤サービス提供の開始について、心より歓迎致します。弊社のシステム基盤製品「intra-mart Accel Platform」は、お客様の本業を支える次世代システム基盤であり、ビジネスを加速させる各種機能を豊富に取り揃えております。日立製作所様が長年培ってきたノウハウを生かし提供される本サービスとの連携により、幅広いお客様にご満足いただけるソリューションを実現できるものと確信しております。今後も日立製作所様との協業を強化し、お客様のビジネスに貢献するソリューションをグローバルに展開するべく、一層注力してまいります。
SaaSビジネス基盤サービスの体系化を歓迎いたします。弊社製品(MCFrameおよびA.S.I.A.)と日立製作所様のSaaSビジネス基盤サービスとの組合せによって、お客様に更に満足いただけるグローバル市場対応のクラウドサービスをご提供できるものと期待しております。
「TWX-21」は、Hitachi CloudのSaaSとして位置づけられ、1997年にサービスを開始し、現在では、24の国と地域において約400業種、約55,000社に利用されている国内最大級の企業向け業務システムクラウドです。また、「TWX-21」ではサービス開始以来、「グローバルヘルプデスク」および「ユーザー連絡会」を設置し、ユーザーのニーズをいち早く把握すると共に、ユーザーが安心して使い続けられるサービスの環境を提案しています。これらの活動を通じて、「TWX-21」の基盤を活用し、複数の企業間活動にかかわる設計・製造管理や受注管理、さらには企業内の業務システムを支援するクラウドサービスとして、各種業種、業態別に提供するアプリケーションサービスの拡充を図っています。
日立は、2014年10月30日(木)〜31日(金)に東京国際フォーラムで開催するHitachi Innovation Forum 2014において、「SaaSビジネス基盤サービス」を紹介します。
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 クラウドサービス事業部
〒140-0013 東京都品川区南大井六丁目26番3号(大森ベルポートD館)
以上