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2014年10月21日
従来器に比べユニット体積を55%削減
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、冷却性能に優れた両面冷却パワーモジュールを用い、さまざまな電力変換器に適用可能なモジュラー型電力変換ユニットを開発しました。本開発品は従来の片面冷却モジュールに比べ、放熱性に優れ体積が小さい両面冷却パワーモジュールを用いることで、電力変換に必要な主要部品を搭載しながらも、従来の体積から55%削減し、小型化を実現しています*1。今後、最初に本開発品を搭載する無停電電源装置(UPS*2)に加え、他の電力変換器への適用も推進していきます。
近年、電力変換器の市場では、省スペース化や保守の簡易化といったニーズが高まっています。従来の電力変換器は、容量や用途に応じて機種ごとに開発していたため、小型化と同時に部品を共通化することが困難でした。今回、小型のモジュラー型電力変換ユニットを開発することで、電力変換器の体積を削減し省スペース化に対応するとともに、主要部品の共通化が可能となり保守の簡易化、さらには、幅広い事業カテゴリの製品にも適用することが可能となります。
小型のモジュラー型電力変換ユニットを実現するためには、電力変換器の主要部品であるパワー半導体が内蔵されたパワーモジュール*3の小型化と高効率な冷却システムが必要でした。日立は、2011年に開発した両面冷却パワーモジュールを用いることで、電力変換ユニットの小型化と共通化を可能にしました。
今回開発した技術の特長は以下の通りです。
これら開発技術により、幅が5cm、体積が従来よりも55%削減した小型のモジュラー型電力変換ユニットを実現しました。(図1参照)
今回開発したモジュラー型電力変換ユニットは、従来器よりも小型で保守性に優れた次世代UPSに導入します。UPSは、インバータとコンバータに加え、蓄電池からの電力を変換するチョッパ回路で構成されます。それぞれが持つ機能は、同一のモジュラー型電力変換ユニットを複数接続することで実現できます。さらに、容量アップが必要な場合は、必要な数のモジュラー型電力変換ユニットを並列接続することで対応が可能です。
日立は、今後、ビル内に設置されるデータセンタや、銀行、病院などの公共性の高いシステム向けに、容量100kVA〜300kVAの次世代UPSをシリーズ展開していく予定です。
日立は、2014年10月30日(木)〜31日(金)に東京国際フォーラムで開催するHitachi Innovation Forum 2014 TOKYOにおいて、今回発表したモジュラー型電力変換ユニットの概要を紹介します。
株式会社日立製作所 日立研究所 企画室 [担当: 滝澤]
〒319-1292 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号
電話 0294-52-7508 (直通)
以上