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企業情報ニュースリリース

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2014年10月14日

屋外使用においても視認性の高い
小型ヘッドマウントディスプレイ用光学エンジンを開発

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原敏昭/以下、日立)は、このたび、強い外光下においても、高い視認性を実現する小型ヘッドマウントディスプレイ向けの光学エンジンを開発しました。この技術は、保守点検などの両手を使う屋外での現場作業において、視覚的に情報を伝達し、作業・行動を支援するシステムなどへの応用が期待されます。日立は、今後、さまざまなユーザーと実証実験を行い、製品化に向けたヘッドマウントディスプレイの技術開発を行います。

  近年、製造ライン・保守管理・物流などの現場では、作業の複雑化にともない、高効率化、誤差やミスの低減などが求められています。また、グローバル化の拡大にともない、特に新興国において企業が新たな事業を立ち上げる際には、技術者や作業者の確保、育成が重要な課題となっています。そのような課題に対し、ITを駆使し、それぞれの現場で蓄積された知識や情報をリアルタイムに連携させ、共有化することによる作業支援や人財育成が注目されています。特にヘッドマウントディスプレイは、ハンズフリーで多くの情報を確認することができ、新しいオペレーションの形を提供するものとして期待されています。

  保守点検などの屋外作業での活用を考えた場合には、長時間連続使用が可能なことや強い外光下でも視認が可能な明るさを実現する必要があります。これまでは、光学エンジン内にある光源のLEDから発した赤・青・緑の光を拡散板で拡散させ、混ぜ合わせることで、画面の色合いや明るさを均一にしていましたが、目以外の方向にも光が逃げてしまうため、画面が暗くなるという課題がありました。
  そこで日立は、LEDが発した光を閉じ込めながら混ぜ合わせることで、視認性の高い光学エンジン技術を開発しました。これにより、従来の拡散板を使用した技術に対して、約8倍の光利用効率となる輝度8,000cd/m2を低消費電力で実現し、外光下でも高い視認性を可能とします。この光学エンジンを搭載したヘッドマウントディスプレイを使用することで、屋外でも視覚的に作業内容を伝え、作業の効率化と確実性の向上を両立することなどが可能となります。

  開発した技術の特長は以下の通りです。

(1) 導光路のトンネル形状と微粒子レンズによる光の損失低減と色合い・明るさの均一化

  光の通り道となる導光路自体をトンネル形状にすることで、全反射による光の閉じ込めを行うとともに、多数の粒子状のレンズを入れ、光を屈折・拡散させて混ぜ合わせました。これにより、光の損失を抑えつつ、色合いや明るさを均一にすることが可能となります。

(2) 非球面型レンズによる光の損失低減

  画面を明るくするためには、より多くの光を目に届ける必要があります。そこで、日立は、導光路から出射した光を平行なビーム状にする、特殊な形状をした非球面型の専用レンズを開発することで、光の損失を抑えました。

  今後は、本技術による光学エンジンを搭載したヘッドマウントディスプレイの開発を行っている株式会社日立エルジーデータストレージ(代表取締役社長&CEO:朴榮根/以下、HLDS)と協力し、ユーザーと実証実験を重ね、製品化に向けた技術開発を行っていきます。
  なお、本技術を用いたヘッドマウントディスプレイを2014年10月30日から開催するHitachi Innovation Forum 2014 TOKYOにて展示する予定です。

図1 本技術概要図と光学エンジン(イメージ図)
図1 本技術概要図と光学エンジン(イメージ図)

Hitachi Innovation Forum 2014 TOKYOでの紹介について

  日立とHLDSは、2014年10月30日(木)〜31日(金)に東京国際フォーラムで開催するHitachi Innovation Forum 2014 TOKYOにおいて、今回発表した光学エンジンを搭載したヘッドマウントディスプレイを紹介します。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 横浜研究所 企画室 [担当:吉田]
〒244-0817 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地
電話 050-3135-3409 (直通)

以上

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