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2014年9月26日
グループ・グローバル共通の役割グレードと成果評価を報酬に直接反映
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭)は、このたび、グローバル市場で勝ち抜く個人と組織づくりを目的とするグローバル人財マネジメントの一環として、国内管理職(課長相当職以上)を対象とする処遇制度を改訂します。
現在、資格と職位を基準としている国内管理職の賃金体系を、2014年10月より、グループ・グローバル共通の役割グレード「日立グローバル・グレード」に基づく役割グレード給に一本化します。この賃金体系と、個人と組織の業務マネジメント・成果評価の仕組みである「グローバル・パフォーマンス・マネジメント」に基づいて報酬を決定することで、仕事の役割の大きさと個人・組織の成果評価を、より直接的に報酬に反映し、組織と個人の成果を最大化することをめざします。
日立製作所国内管理職約11,000人を対象とし、順次、日立グループに展開する予定です。
日立は、「社会イノベーション事業」のグローバル展開を支える「グローバル人財マネジメント戦略」を2011年6月に策定しました。多様な人財が能力を最大限に発揮し、国・地域や会社の枠を越えて日立グループのグローバルな成長に貢献できるよう、グループ・グローバル共通の人財マネジメント基盤を整備してきました。具体的には、2012年度に、国内外の日立グループ社員約25万人*の情報を網羅する「グローバル人財データベース」を構築しました。また、2013年度には「日立グローバル・グレード」により、国内外管理職約5万ポジションの役割の大きさをグローバル共通の尺度で格付けしました。現在は「グローバル・パフォーマンス・マネジメント」の導入を国内外で進めています。
このような基盤整備と並行し、国内の人財マネジメントについても、グローバル労働市場の考え方・基準を取り入れた変革を進めてきました。2011年10月には、国内管理職を対象として、職務遂行能力などに応じた資格を基準とする賃金体系を、資格に基づく資格給と、職位に基づく職位加算給の二要素からなる賃金体系に改訂しました。
今回、国内管理職の処遇制度を、グループ・グローバル共通の「日立グローバル・グレード」と「グローバル・パフォーマンス・マネジメント」に基づくものに刷新し、日立のグローバル人財マネジメントは新たな段階に入ります。共通の基準で、役割の大きさや成果評価と、報酬との関係を明確化することで、経験者、女性、外国人などを含む多様な人財の意欲を高めるとともに、国・地域や会社の枠を越えた「適財適所」を促進します。さらに、国内外の労働市場での人財獲得における日立グループの競争力向上を図ります。日立は、今回の処遇改訂をはじめとするグローバル人財マネジメントの加速により、組織と個人が成長し続ける企業文化を実現します。
今回の主な改訂点は次のとおりです。
従来、国内の処遇制度は、各社員の職務遂行能力などに応じた資格を基準としていました。資格ごとに賃金・賞与のレンジ(幅)を設定し、そのレンジの中で、成果評価に応じて金額を増減させる仕組みです。しかし、同じ資格でも、役割の大きさは社員ごとに異なる場合があり、役割の大きさを報酬に反映する仕組みが必要でした。
2011年10月からは、国内管理職を対象として、資格に基づく資格給と、職位に基づく職位加算給の二要素から成る賃金体系を導入しましたが、職位のレベルや呼称が組織によって異なるなどの課題がありました。
そこで、2014年10月からは、グループ・グローバル共通の尺度で役割の大きさを格付けした「日立グローバル・グレード」(管理職以上の7グレード)を国内管理職の賃金・賞与の基準とします。同時に、グループ・グローバル共通の業務プロセス管理・成果評価の仕組み「グローバル・パフォーマンス・マネジメント」による成果評価と賃金・賞与の決定基準を連動させることで、役割の大きさ・成果評価と報酬との関係を一層明確にします。
現在の国内管理職処遇制度においては、前年度の業績を踏まえ、賃金・賞与を決定しています。2015年度からは、業績向上に向けた意欲を一層高めることを目的として、年初に、「グローバル・パフォーマンス・マネジメント」で設定する組織と個人の目標に対応する「期待年収」を提示します。そのうえで、一年間の事業運営を通じた組織と個人の業績の結果を賞与に反映します。
これにより、個人・組織の年度業績と、一人ひとりの処遇との連動を明確化し、年度のはじめに設定した目標達成にとどまらない業績向上への意欲を喚起します。
以上