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2014年9月5日
Barclays PLC
株式会社日立製作所
Hitachi Europe Ltd.
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)の欧州における現地法人であるHitachi Europe Ltd.(社長:山本 潔/以下、日立ヨーロッパ社)は、このたび、英国の大手金融機関であるBarclays PLC(バークレイズ社、本社:ロンドン、Chairman:Sir David Walker(デビッド・ウォーカー))が英国の金融機関として初めて運用を開始する指静脈認証装置を提供します。バークレイズ社は、インターネットバンキングの不正利用を防止する革新的方式として、日立と共同開発した指静脈認証装置「Barclays Biometric Reader」を導入し、2015年以降、法人顧客向けに順次提供する予定です。
日立が今回提供する指静脈認証装置は、利用者の固有の指の静脈パターンを読み取り、照合することができ、英国で発生しているインターネットバンキングの不正利用を防止します。装置で指を読み取るだけで、オンラインの口座に接続し、PINコードやパスワードなどを用いることなく、数秒で支払手続きを行うことができます。なお、バークレイズ社は、利用者の静脈パターンのデータを保有することはなく、そのデータが利用者以外に知られることはありません。
日立の指静脈認証技術は、極めて安全な生体認証技術の一つと業界で認識されています。指紋と異なり、静脈パターンは、偽造や複製が極めて困難で、血流がないと認証することはできません。これまでに、国内外の銀行において、パスワードの代替やシングルサインオン認証、ATMに利用されていますが、今回バークレイズ社が導入する指静脈認証装置は、静脈認証に、安全性の高い電子署名技術を組み合わせたもので、金融業界において世界で初めて導入されます。日立の指静脈認証技術は、英国において、今後さらなる導入拡大が期待されます。
バークレイズ社は、これまで、プライベートバンクにおいて、パスワードや特別な質問による認証を行うことなく、電話の声で顧客を特定する声紋認証を導入していますが、今回の指静脈認証装置の導入により、生体認証の活用を拡大します。
日立とバークレイズ社は、今回の指静脈認証装置の導入における協力によって、銀行業務での安全性の高い取り引きを実現するソリューションを実現します。今回のバークレイズ社への指静脈認証装置の提供は、日立グループが推進する社会イノベーション事業の事例の一つです。日立は、今後も、指静脈認証技術のグローバル事業展開を推進していきます。
今回の取り組みは、銀行サービスの利便性を高めると同時に、利用者が感じているオンライン犯罪への不安を解消する最先端のイノベーションです。われわれは、すでにこの指静脈認証技術をさまざまな顧客企業に紹介しており、高い関心をいただいています。本技術は、日立が長年にわたり研究し採用実績を積み上げてきたもので、英国の企業や個人利用者における銀行サービスの利用状況を大きく改善します。今回の指静脈認証装置の導入により、当社以外の機関においても、オンライン犯罪に対抗する革新的な技術の導入が拡大していくことを期待しています。
日立は、バークレイズ社のパートナーとして、英国の銀行業務のセキュリティ分野において新たな時代を切り開けることを光栄に思います。すでに多くの実績を有している指静脈認証技術は、複製されるリスクが低く、安全性・信頼性に優れた生体認証ソリューションです。さらに、指静脈認証技術は、世界中でサイバー犯罪が増加している中で、ビジネスの安全性を確保する非常に有効なソリューションとなり得ると確信しています。
バークレイズ社は、欧州、米州、アフリカ、アジアにおいて幅広く、個人金融、クレジットカード、企業金融・投資銀行、資産運用管理サービスを手がける国際的な金融サービス企業です。バークレイズ社の企業としての目的は、人々が適切な方法で希望を達成できるように支援することです。
創業以来300年以上にわたって銀行業務の経験を蓄積しており、現在では、50カ国以上の国で事業を展開し、約13万5,000名の従業員を有しています。バークレイズ社は、世界中の法人・個人の顧客へ、資産の運用や管理、融資などのサービスを幅広く提供しています。
詳細については、http://www.barclays.comをご参照ください。
以上