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2014年7月10日
エコ先進技術の一つとして年間約5,000トンのCO2削減目標に貢献
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(所在地:大阪市、地上高300m)向けに、熱源設備の最適化制御システムを受注・納入し、このたび、本格稼働が開始しました。この制御システムは、「あべのハルカス」の空調などの熱源となる冷凍機や冷却塔といった、運転に膨大なエネルギーを要する熱源設備を対象とした熱源設備の制御システムとして、CO2削減と省エネルギー化に貢献します。
「あべのハルカス」は、2014年3月7日に全面開業した複合施設で、駅、百貨店、美術館、オフィス、ホテル、展望台などが入居しています。このような施設を集積した先進的な立体都市として、「あべのハルカス」では、年間約5,000トンのCO2削減をめざし、省CO2や省エネルギーを実現するさまざまなエコ先進技術が取り入れられており、日立の最適化制御システムは、そのエコ先進技術の一つとして活用されます。
日立が納入した最適化制御システムは、熱源設備から稼働情報をリアルタイムに収集・演算することにより、CO2排出量やランニングコストが最も低くなる熱源機器の組み合わせや制御設定値を算出し、それらを制御目標値として熱源設備に自動で指示を行う役割を果たします。「あべのハルカス」に用いられている熱源設備は、安定かつ柔軟な運用が行えるように電気式とガス式を組み合わせた設備構成となっており、その種別によってCO2排出係数や単価が異なります。そのため、どちらの種別の設備を優先運転すべきか、どのような制御設定値で運転すべきかといった熱源設備の最適化制御には、複雑な演算が必要でした。日立の最適化制御システムは、日立独自のアルゴリズムを用いるなど、長年培ってきた経験・ノウハウをベースとすることで、その複雑な演算をリアルタイムに行うことを可能にします。
また、「あべのハルカス」の熱源設備で使用される電気やガスなどのエネルギーデータや、熱源設備から収集される熱量、温度、流量などのアナログデータを活用し、一元管理・見える化を図るシステムも併せて納入しています。これにより、熱源設備に用いられる機器単体や設備全体のエネルギー消費効率やCO2効率、運転コスト効率などの各種KPI*1に基づく運転管理が可能となります。これらは、「あべのハルカス」内の専用ネットワークにあるパソコンから、Webブラウザを用いてビジュアルなグラフを閲覧することができるため、施設管理を行う関係者全員での情報共有を図ることができます。
日立は、この最適化制御システムにより、「あべのハルカス」の熱源設備の大幅なCO2削減と省エネルギー化に貢献します。また、熱源設備のエネルギーデータの一元管理・見える化により、「あべのハルカス」のエリア全体でのCO2削減、省エネルギー化に向けた活動推進・継続に繋げていきます。
なお、日立が今回納入した熱源設備の最適化制御システムは、2014年10月から販売開始予定の統合エネルギー・設備マネジメントサービス「EMilia(エミリア)」の機能の一つとして組み込みます。日立は、エネルギーマネジメントサービス事業の中核製品と位置づけている「EMilia」を、需要家の省エネ・業務効率向上・BCPなどを支援する経営課題解決型サービスとして展開していきます。
納入施設 | あべのハルカス (事業主:近畿日本鉄道株式会社、所在地:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43) |
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発注者 | 協和テクノロジィズ株式会社 |
納入内容 | 熱源設備の最適化制御システムおよび見える化システム |
近畿日本鉄道株式会社が開発した、大阪市阿倍野区に立地する、地上60階建て、高さ300mの高さ日本一の超高層ビルです。駅、百貨店、美術館、オフィス、ホテル、展望台等、複合用途の施設が入居し、2014年3月7日に全面開業以降、大阪のランドマークとして国内外からの多くの来訪者で賑わっています。
株式会社日立製作所 インフラシステム社 産業プラント・ソリューション事業部
設備エンジニアリング本部 [担当:前山]
〒170-8466 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号
電話:03-6386-3445 (直通)
以上