ニュースリリース

日立ヨーロッパ社がポーランドの大手ATM運用会社ITCARD社から
指静脈認証装置1,730台を受注

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭／以下、日立)の欧州における現地法人であるHitachi Europe Ltd.(社長:山本 潔／以下、日立ヨーロッパ社)は、このたび、ポーランド共和国(以下、ポーランド)の大手ATM運用会社であるITCARD S.A.(アイティーカード社、本社:ワルシャワ、CEO:Jarostaw Chrzanowski(ヤロスラフ シュラノフスキー)／以下、ITCARD社)から、1,730台の指静脈認証装置を受注しました。今回受注した指静脈認証装置は、2014年中に、順次導入される予定です。

  ITCARD社は、ポーランドの20行以上の銀行の営業店や商業施設などに設置されているATMを相互に接続し、異なる銀行間での各種取引を可能にする、ポーランドで2番目に大規模なATM統合ネットワークサービス「Planet Cash」を提供しています。同社は、すでに500台以上のATMで「Planet Cash」を提供しており、2014年中には、ポーランドのATM設置台数の11%にあたる2,000台規模まで運用台数を拡大する予定です。

  日立が今回受注した指静脈認証装置は、「Planet Cash」に対応するATMのうち、1,730台のATMに2014年中に搭載される予定です。指静脈認証装置を活用することにより、ユーザーは、キャッシュカードや暗証番号を使用することなく、指を装置にかざして認証することで、安全かつ効率的に現金の引き落としをはじめ口座振込・振替などの各種取引の手続きが可能となります。異なる銀行での各種取引が可能なATM統合ネットワークサービスにおける生体認証装置の採用は、欧州で初めてとなります。

  なお、今回採用された指静脈認証装置は、国内の金融機関におけるATMへの指静脈認証装置搭載で実績の高い日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社(代表取締役社長:下條 哲司)のものです。

  指静脈認証技術は、日立が開発した生体認証技術で、指の静脈パターンで個人を認証するものです。国内外でATMの本人認証やPCログイン、入退室管理などに活用されており、日立ヨーロッパ社は、これまで、ポーランドのBank BPH S.A. (BPH銀行)やGetin Noble Bank S.A.のリテール部門であるGetin Bank(ゲティンバンク)、トルコ共和国(以下、トルコ)のIs Bank A.S.(イシュバンク)など、多数の大手銀行に、指静脈認証装置を納入しています。
  ITCARD社は、今後、「Planet Cash」と、トルコのイシュバンクが有するATMネットワークを接続し、世界初の生体認証によるグローバルなATM統合ネットワークサービスの実現に向け、検討を進めていきます。

  今回のITCARD社の「Planet Cash」への指静脈認証装置の導入は、日立グループが推進する社会イノベーション事業の事例の一つです。日立は、今後も、指静脈認証技術のグローバル事業展開を推進していきます。

本発表に際しての各社のコメント

日立ヨーロッパ社 情報システムグループ 中東欧地域ディレクター
Tadeusz Woszynski(タデウス ヴォスチンスキー)

  ITCARD社は2010年からわれわれの戦略的パートナーであり、ATM統合ネットワークサービス「Planet Cash」は、指静脈認証の技術をATMに活用することで、欧州での安全かつ迅速で便利な銀行取引を実現するための大きな一歩となると考えています。

ITCARD社 CEO Jarostaw Chrzanowski(ヤロスラフ シュラノフスキー)

  指静脈認証技術は、ITCARD社にとって重要な技術であり、すでにポーランドの信用金庫のATMにおいて本技術を活用しています。ITCARD社は、すべてのお客さまが使用できる生体認証を活用したATM統合ネットワークサービスによって、市場の発展を実現します。

ITCARD社について

  ITCARD社は、ポーランドにおける第二の大手ATM運用会社であり、ATM取引に関する認証サービスのほか、POSシステムでの非現金取引サービス、クレジットカード発行などの事業を展開しています。信用金庫や商業銀行などに向け、月に1,300万以上のカードによる取引処理の管理や3,500台以上のATMアウトソーシングサービスを提供しています。詳細については、こちらのサイトをご参照下さい。

• ITCARD社 ホームページ(Polish)

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以上