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2014年4月1日
株式会社日立製作所
執行役社長兼COO 東原敏昭
日立製作所を代表して皆さんを心より歓迎します。私自身も、本日、日立製作所の社長兼COOに就任しました。皆さんと同じフレッシュな気持ちで、ここに立っています。
日立製作所は、1910年の創業以来「すぐれた自主技術・製品の開発を通じて、社会に貢献する」という企業理念のもと、試行錯誤を重ね、常に新しい分野に果敢に挑戦し続けてきました。
私自身、20年あまり前に、電車の信号機制御をコンピュータ化する、東京圏輸送管理プロジェクトに参加しました。何十年もかけて段階的に拡張していくものであり、安全、品質、人財の確保やノウハウの蓄積をどのように行っていくか、お客様やプロジェクトメンバーと、何度も何度も熱い議論をしました。工場内に、電車の走行試験ができるシミュレータを自前で作ったり、システム構築の手順作りや訓練プログラムなどを整備したりしながら、様々な課題をお客様と一緒に解決し、東京圏輸送管理システムを完成させました。
日立には、電力、情報・通信、インフラなどそれぞれの分野で、お客様と困難を乗り越え、完成させたプロジェクトが沢山あります。皆さんも、今後、困難に直面した時にこそ、「和」「誠」「開拓者精神」に表される、日立創業の精神を思い出してほしいと思います。
日立は、「社会イノベーション事業」をグローバルに展開し、世界各地のお客様や地域が抱える課題を解決することに、グループ一丸となって取り組んでいます。
たとえば、長く水不足が課題となっていたモルディブ共和国では、現地の上下水道運営会社への経営参画などを通じて上下水道事業の合理化を推進し、海水淡水化装置の安定稼動や徹底した水質管理で作り出した安全な水を、島全域に行き渡らせる仕組みを整えました。さらに、日立の情報・制御技術を駆使し、いつ・どこで・どれだけの水が使われているか、リアルタイムに情報収集し、必要なときに必要な量の水を供給できる「インテリジェントウォーターシステム」を段階的に導入しています。
このように、インフラとITの融合により、日立にしかできない革新的なソリューションを提供していくこと、これが「社会イノベーション事業」です。世界中の人々が安全、安心、快適に暮らせる社会をめざして、皆さんも是非、その一翼を担ってください。
「社会イノベーション事業」を展開する舞台は全世界であり、皆さんには、これから世界中で活躍する場が与えられます。その時、相手と「心を通わせること」が、語学力以上に重要です。その地域の文化に溶け込む努力をしてください。それが、世界中の人々との「心と心を繋ぐコミュニケーション力」になりますし、その国の文化や人々のことを理解しようとする気持ちが伝われば、皆さんは彼ら・彼女らにとって、ずっと身近な存在になるでしょう。
私もドイツの会社に事業責任者として赴任した経験があります。社内の公用語は英語でしたが、ある日のこと、帰り際にドイツ人の社員が‘Have a nice weekend’ と手を振りました。その時、私は、ぎこちないドイツ語で‘Schönes Wochenende!’ と応えたのです。彼ははじめ、驚いた様子でしたが、にっこり笑って、‘Ihnen auch!’ (あなたもね) と言ってくれました。彼との距離が急に近くなった気がしました。
日立には、今日入社した皆さんが思い切りチャレンジできる、幅広いフィールドがあります。高い志を持って、挑戦してください。世界中のお客様や社会の課題を解決し続ける日立であるために、そして、グローバル市場で勝てるメジャープレイヤーとなるために、失敗を恐れず一緒に挑戦していきましょう。
以上