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2014年3月4日
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、Microsoft® Office 365やSalesforce、サイボウズなどのアプリケーションサービスや、ITリソースを提供するアマゾン ウェブ サービス(AWS)、Microsoft® Windows Azure™といった、外部のクラウドサービスを業務で本格的に活用するための技術検証を行う「先端クラウドラボ」を新設しました。その成果をいち早く市場に投入することで、企業のクラウドサービスの利活用を支援します。
近年、社会におけるモバイルやソーシャルサービスの進展に伴い、企業においてもクラウドサービスを本格的に業務に活用したいというニーズが高まっています。そのため、クラウドサービスと企業の社内システムをシームレスに接続する必要があるものの、全社での導入にあたっては、既存環境の改修やセキュリティの確保が課題となっています。
日立は、AWSやマイクロソフト、セールスフォース・ドットコムといったグローバルで高い競争力をもつパートナー企業との連携を強化し、高信頼なクラウドをグローバルに提供するためのエコシステム(生態系)の構築を進め提供しています。
また、日立は、グローバルに多種多様な業態の982社(国内287社、海外695社)*1のグループ企業を持ち、約33万人*1の従業員を抱える、国内でも最大規模のITユーザーでもあり、これらの大規模なIT環境を支えるため、強固なガバナンスに基づいたシステム構築と運用ノウハウを有しています。
こうした取り組みやノウハウを活用し、「先端クラウドラボ」では様々な検証を行い、企業の抱えるクラウド利用に関する課題を解決していきます。また、「先端クラウドラボ」の取り組み成果を、2014年度から、順次、製品・サービス化し、ワンストップで提供していきます。
日立は、クラウド関連事業を情報・通信システム事業における注力分野の一つとして、2015年度に事業全体で5,000億円規模の売上高を目標に、取り組みを強化しています。今回の「先端クラウドラボ」設立は、これらのクラウド強化の一環であり、今後も、日立は、グループ一体となって日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」の強化を図っていきます。
「先端クラウドラボ」は、社内システムとクラウドサービスを相互につなぐセキュリティゲートウェイを有した環境で、クラウド先端技術の実用化に向けた検証を行います。
現在、「先端クラウドラボ」では、AWS、サイボウズ、マイクロソフト、セールスフォース・ドットコム、Sansan、ウイングアークなどのクラウドサービスパートナーや、アセンテック、シトリックス・システムズ・ジャパン、ヴイエムウェアなどの製品パートナーと連携し、クラウドの先端技術を共同で検証しています。今後、さらにパートナーを拡大していく予定です。
社内システムとクラウドサービスの間にセキュリティ領域(DMZ*2)を設置し、セキュリティゲートウェイ上の共通の認証サービスにより、社内システムとクラウドサービスをシームレスに連携するとともに、さらにそれぞれのアプリケーション間でデータを連携させる方式を開発・検証します。
DMZ上のセキュリティゲートウェイを利用することで、既存の社内システムに影響を及ぼさずに社内からクラウドサービスにアクセスする方式を開発・検証します。また、BYOD*3やソーシャルサービス活用などのビジネスの多様性にあわせて、社外からもセキュリティゲートウェイを介してアクセスする方式を開発・検証します。
企業のセキュリティポリシーに沿った、社内システムからクラウドサービスの利用を実現するために、セキュリティゲートウェイ上で、ユーザー権限に応じた、アクセスコントロールやコンテンツフィルタリングの方式を開発・検証します。
アマゾン データ サービス ジャパンは、日立の「先端クラウドラボ」新設を歓迎します。日立がAWSの専用ネットワーク接続サービスである「AWS Direct Connect」にご対応いただいたことにより、AWS環境と日立の社内システムとの直接接続が可能になりました。今回新設された「先端クラウドラボ」で行われる検証および取り組み成果の発表により、企業におけるクラウド利用がますます促進することを期待しています。
アセンテック株式会社は、日立が、クラウド市場を変革する「先端クラウドラボ」を新設することを歓迎いたします。アセンテックはVDIトータルソリューションベンダーとして、日立と密接なパートナーシップを構築し、お客さまにデスクトップ環境の変革を提案してまいりました。今後、この「先端クラウドラボ」の新設により、パブリッククラウドがより国内において浸透し、お客さまのITインフラ環境にイノベーションをもたらすことを期待しています。アセンテックは引き続き、日立とリレーションを強化し、ともにクラウド市場の発展に寄与してまいりたいと考えています。
シトリックス・システムズ・ジャパンは、日立の「先端クラウドラボ」の新設を歓迎いたします。近年では、クラウドコンピューティングが第3のプラットフォームとして企業ITでの活用が広がり、パブリッククラウドサービスの業務における活用に関心が高まっています。日立の「先端クラウドラボ」により、お客様のクラウドサービスの活用が促進し、Citrix® XenApp®、Citrix® XenDesktop®など弊社のクライアント仮想化ソリューションのクラウドでの利用が推進されることと期待しています。シトリックスは、今後も日立と連携し、お客様のビジネスの成長を支援してまいります。
日本を代表するエンタープライズ企業であり、日本を牽引するICTの技術を持つ日立のイノベーテイブな取り組みに積極的に賛同します。グローバル総合電機メーカーとしての日立の実業×ITベンダー日立×サイボウズの情報共有サービスの力で、最先端のパブリックサービスと企業内情報セキュリテイ強化と言う矛盾した課題をエコシステムで解決する事に取り組みます。今回の取り組みによって、ビッグデータ、M2M等のITイノベーション、高齢化社会、エネルギー問題等社会問題への取り組み、様々なケースでパートナーシップが可能となりその成果を国内外に展開していけると考えております。
マイクロソフトは、日立の「先端クラウドラボ」新設を歓迎いたします。日立と弊社では2012年4月よりクラウド事業分野でのグローバルを見据えた協業を進めており、今回のMicrosoft® Windows Azure™、Microsoft® Office 365などの弊社クラウドサービスをより深く高度に検証いただける「先端クラウドラボ」の新設により、お客様のクラウドサービスの活用がより一層加速するものと期待しております。日本マイクロソフトは今後も日立と連携し、お客様に最適なクラウドソリューションを提供してまいります。
この新しい取組みは、社会や企業にとって、より一層安心してクラウドの採用を可能にするものと考えます。その結果、日本の成長、競争力強化につながるものと思います。
Sansan株式会社は、日立の「先端クラウドラボ」新設を歓迎致します。Sansanは日立とのパートナーシップ並びに先端テクノロジーとの連携により、エンタープライズ企業も安心して活用できる、クラウド名刺管理サービスをグローバルに提供して参ります。
ヴイエムウェア株式会社は日立による「先端クラウドラボ」の新設を歓迎いたします。日本を代表するグローバル企業である日立が、弊社を含めた多数のビジネスパートナーと連携するエコシステムを国境を超えて構築することにより、これまでにない革新的な価値が生み出されることを期待しています。とりわけ対応が急務となっているワークスタイル変革の分野においては、ヴイエムウェアの「VMware® Horizon™ Suite」を採用いただくことで、クライアント環境にまつわる諸問題を解決できるものと確信しております。今後もヴイエムウェアと日立は、深い技術連携が進んでいるサーバの分野だけでなく、デスクトップの分野においてもより連携を深めてまいります。
ウイングアークが提供するクラウド型BIダッシュボード「MotionBoard」は、社外での活動が多い営業やフィールドサービス部門における情報活用を支援しています。パブリッククラウドサービスをセキュアに利用する環境が整備されれば、社内外にあることを意識させずに必要とする情報を活用できるようになり、ユーザーの利便性が大きく向上します。それはつまり、クラウドサービスの本質であり目指すべき姿であると考えています。「先端クラウドラボ」が担うエコシステムの構築に賛同するとともに、その取り組みが、企業の競争力の源泉としてのIT活用のスピードや利便性を飛躍的に向上させるものと期待しています。
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 クラウドサービス事業部
以上