ページの本文へ

Hitachi

メニュー

企業情報ニュースリリース

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2014年2月20日

都市交通向け無線信号システムの国際規格認証を取得

国際安全性規格の最高安全レベルSIL 4のRAMS認証を欧州認証機関から取得

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、都市交通向け無線信号システムCBTC*1の国際規格IEEE 1474規格に準拠し、国際安全性規格*2に完全適合した、最高安全レベルSIL 4*3のRAMS*4認証を、欧州認証機関から取得しました。本認証を欧州の認証機関から取得したのは日立が日本企業として初めて*5となります。
  CBTCシステムは、近郊列車や地下鉄、モノレールをはじめとする都市交通向けの信号システムです。無線を使用して列車の位置情報と制御情報を伝達することにより、地上の列車検知設備が不要になることから、ケーブルなどの沿線設備コストやメンテナンスコストを削減することが可能です。また、列車の位置情報をリアルタイムに把握することが可能であり、各列車の安全上必要とされる最低限の間隔を動的に保てるため、高密度運行における輸送力の向上を実現します。さらには自動運転にも対応可能です。
  また、CBTCシステムは、2013年6月に日立が受注したベトナムホーチミン都市交通1号線への採用が決まっており、日立は今後CBTCシステムの拡販を通して、鉄道信号システム事業をグローバルに展開していきます。

  近年、海外の鉄道信号システム案件の入札において国際標準規格への準拠と、公的認証機関が発行する国際安全性規格の認証が求められており、国際規格に適合した製品の需要が高まっています。列車信号システムの国際標準規格には、都市交通向けのCBTCと、都市間交通向けのETCS*6があり、CBTCシステムは、近郊列車や地下鉄、モノレールを中心に全世界の約100線区*5で採用されています。日立も2009年2月に受注した中国・重慶市軌道交通3号線向けにCBTCを納入し、営業運転を開始した実績があります。また、日立はETCS規格に準拠した車上信号装置を2013年12月に製品化しました。

  日立は、CBTCシステムを用いた列車運行に必要となる、運行管理システムおよび運行管理からの指示でポイント制御を行う連動装置*7、列車の位置を検知し間隔制御を行うATP*8システム、自動運転を行うATO*9システム、無線システムの5つのシステムの全てについてRAMS認証を取得しました。特に安全上重要なATPシステムと連動装置においては、国際安全性規格の最高安全レベルSIL 4 認証を取得しています。

  日立は今回の認証取得を通して世界の鉄道信号市場への事業展開を一層強化し、グローバルで鉄道システム事業の拡大を図っていきます。

[画像]CBTCシステムの基本構成概要図

*1
CBTC(Communication Based Train Control) : IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)によりIEEE1474として規格化された都市交通向けの列車制御システム。
*2
国際安全性規格 : 安全性の確かさを論理的に説明するために規格化したもの。EN50126(RAMS)、EN50128(ソフトウェア安全性)、EN50129(システム安全性)として鉄道向けに規格化された欧州規格。元は安全性を規定する国際規格IEC61508の一部。後に、この3つの規格は、IEC62278, IEC62279, IEC62425として、再度国際規格化された。
*3
SIL 4(Safety Integrity Level 4) : SILは国際規格により定められた安全度水準の尺度であり、レベル1からレベル4までの4段階の規定あり。その中でSIL 4は、最高の安全水準の規定。
*4
RAMS(Reliability, Availability, Maintainability and Safety) : 鉄道システムの構想から廃棄までの全てのフェーズについて行うべき活動の規定。
*5
2014年2月現在。日立調べ。
*6
ETCS(European Train Control System) : 都市間鉄道向けの列車制御システム。欧州で国境を超えた路線間の相互乗入を実現する規格。
*7
連動装置 : 信号機と転てつ器等の間に相互関係を持たせて、列車の進路構成を安全に確保するための保安装置。
*8
ATP(Automatic Train Protection) : 自動列車防護装置の略で、自動でブレーキを動作させる装置。国内では自動列車制御装置(ATC)、自動列車停止装置(ATS)に相当するもの。
*9
ATO(Automatic Train Operation) : 自動列車運転装置の略で、自動で加速・減速制御と定点停止制御をする装置。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 交通システム社 輸送システム本部 信号システム部 [担当 : 河合]
〒101-8608 東京都千代田区外神田一丁目18番13号
電話 : 03-4564-4102

以上

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。