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2013年12月4日
株式会社日立製作所
ホライズン・ニュークリア・パワー社
日立製作所(執行役社長:中西宏明/以下、日立)とホライズン・ニュークリア・パワー社(COO:アラン・レイマント/以下、ホライズン社)は、ウェールズのアングルシー島に建設予定の新たな原子力発電所における外部資金調達に関して、今後、英国・財務省と協力することに合意し、本日、契約に調印しました。
今回の合意は、英国・財務省のダニー・アレクサンダー副大臣による英国政府の2013年社会インフラ整備計画の公表に合わせて、本日発表されたものです。本合意により、2020年代前半に初号機の運転を開始する予定の「Wylfa Newydd(ウィルヴァ・ニューウィッド)」*1プロジェクトでは、社会インフラ案件の外部資金確保を支援する英国政府の債務保証スキーム(Infrastructure Guarantee Scheme)の活用を検討することが可能となります。
日立とホライズン社は、同社の最初のプロジェクトである「ウィルヴァ・ニューウィッド」において、必要となる全てのライセンスや許可を2018年までに英国政府から取得する計画です。現在ホライズン社は、アングルシー島のウィルヴァとサウスグロスターシャー州オールドベリー・オン・セヴァーンの2箇所で計画されている原子力発電所建設プロジェクトの開発計画を推進しています。本プロジェクトの建設には、株式と負債による外部資金調達が必要であり、英国政府の債務保証スキームは将来のさまざまな資金調達手法において、重要な構成要素になると想定されています。
今回の合意について日立ヨーロッパ社副会長兼欧州原子力事業責任者の羽生正治は、「我々のホライズン社買収は、英国における100年のコミットメントを象徴するものです。この協力検討に関する合意は、英国政府が次世代の原子力発電所の実現に向けて同様のコミットメントを示したものと受け止めており、歓迎します。」と述べています。
ホライズン社COOのアラン・レイマントは、「素晴らしいニュースであり、「ウィルヴァ・ニューウィッド」プロジェクトのための大きなステップでもあります。私たちのサプライ・チェーン関係者に加え、将来建設に携わる人々や地元社会、そして特に将来の投資家にとり、大変心強いものになるでしょう。本原子力発電所は、消費者に購入し易く、かつ信頼できる低炭素電力が長期間必要とされている中で、必ず将来のエネルギーミックスの一翼を担うことになるでしょう。」と述べています。
出力規模2,700MW以上の本プロジェクトでは、300万世帯の電力供給に必要な量の低炭素エネルギーを発電する予定です。
ホライズン社は、政府が低炭素社会の実現に向けて推進する英国において、新たな原子力発電所の建設を目的として2009年に設立され、2012年11月に日立により買収されました。日立とホライズン社は、英国において世界で唯一運転実績を持つ第三世代の原子炉である改良型沸騰水型原子炉(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)技術を用いた原子力発電設備の建設を進めています。
今回、英国・財務省と資金調達に関して、今後協議していくことで合意した「ウィルヴァ・ニューウィッド」プロジェクトは、2018年までに主要なライセンス、許認可などの取得を見込んでおり、2020年代前半に、初号機が運転開始される見込みです。また英国政府の債務保証スキームは、投融資を必要とする社会インフラ案件を推進、支援するために、2012年10月に制定、導入されたものです。本日調印された合意により、「ウィルヴァ・ニューウィッド」において英国債務保証スキームの活用検討が可能となります。
なお、原子力発電所建設にあたり、各サイトの建設には20,000を超える業務が発生し、各サイト毎に、建設段階では約6,000人。また発電所の運転開始以降は、最大1,000程度の雇用を創出することが見込まれています。
以上