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2013年9月24日

日立が「次世代バイオ医薬品製造技術研究組合」に参加

理事長に日立 執行役専務 インフラシステム社社長 東原敏昭が就任予定

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、9月24日に経済産業省より設立の認可を受けた「次世代バイオ医薬品製造技術研究組合(以下、本組合)」に参加することをお知らせします。本組合は、民間企業や大学、研究機関などにより構成され、経済産業省の個別化医療*1に向けた次世代医薬品創出基盤技術開発(国際基準に適合した次世代抗体医薬等の製造技術)プロジェクト(以下、本プロジェクト)を実施するために設立されるものです。なお、理事長には、日立 執行役専務 インフラシステム社社長 東原敏昭が就任する予定です。

  近年、副作用が少なく優れた効果が見込める抗体医薬に代表される次世代バイオ医薬品は、世界的に成長が著しい分野です。しかし、次世代バイオ医薬品は、細胞培養、分離・精製、品質評価など複雑かつ特殊なプロセスを経て製造する必要があります。日本企業は高度な製造技術を有しているものの、高効率で安定的な次世代バイオ医薬品の生産を行うための各プロセスの統合・プラットフォーム化については、欧米企業が先行しているのが現状です。

  そこで本組合では、日本のバイオ医薬品製造技術を開発している企業、大学、機関の技術・ノウハウを結集し、バイオシミラー*2、抗体薬物複合体*3や二重特異性抗体*4をはじめとする次世代バイオ医薬品の製造技術の国際競争力向上をめざします。具体的には、細胞構築・培養によりタンパク質を生産する上流プロセスと、それを精製し原薬とする下流プロセス、およびこれらを総括する品質評価技術の技術革新に加え、これらの要素技術を有機的に結合させ、プロセス全体の最適化を図ることにより、国際基準に適合する次世代抗体医薬などの産業技術基盤を確立していきます。さらには、開発技術を製品化・実用化することにより、個別化医療に対応した国際ビジネスモデルとしての展開を図っていきます。なお、本組合(設立予定)は、経済産業省が公募した、平成25年度「個別化医療に向けた次世代医薬品創出基盤技術開発(国際基準に適合した次世代抗体医薬等の製造技術)」の事業者として採択されています。事業期間は2013年度から2017年度までの約5年間の予定です。

  本プロジェクトでは、(1)生産細胞構築技術の開発、(2)高性能細胞培養技術の開発、(3)高度ダウンストリーム技術の開発、(4)先進的品質評価技術の開発、さらには、開発した要素プロセスを有機的に結合させ、生産プロセスを全体として最適化する(5)プラットフォーム技術の確立、という5つのテーマに取り組みます。日立は、上記テーマのうち、「(2)高性能細胞培養技術の開発」のリーダーとしての役割を担うほか、「(3)高度ダウンストリーム技術の開発」および「(5)プラットフォーム技術の確立」に参画します。

  日立は、1940年代に日本で最初のペニシリン製造用培養設備を納入して以来、約70年にわたりバイオ医薬品プラント事業を手掛けており、これまでに300件以上の生産プラントの納入実績があります。こうした、長年にわたって蓄積してきたバイオ医薬品製造プラントの経験・ノウハウ・技術を生かして本技術研究組合に参加し、活動をリードしていくことで、日本のバイオ医薬品の製造技術の国際的な競争力向上に貢献するとともに、さらなる事業拡大を図っていきます。

*1
個別化医療:患者ごとの薬物感受性にかなった医療を行うこと。
*2
バイオシミラー:特許期間が満了したバイオ医薬品の後続品の総称。
*3
抗体薬物複合体:抗原を標的とする抗体と治療のための薬剤の複合体。
*4
二重特異性抗体: 2種類以上の抗原を認識する性質を持つ抗体。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 インフラシステム社 社会産業プラント事業統括本部 [担当:村上]
〒170-8466 東京都豊島区東池袋四丁目5番2号(ライズアリーナビル)
電話 : 03-5928-8679 (直通)

以上

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