このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2013年6月4日
指静脈認証システムの導入工数を、最大で約8割削減
株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、指をかざすだけで厳格な本人確認のもとITシステムや操作端末へログオンできる指静脈認証システムを、簡単な設定により短期間で導入できる「指静脈認証ログオンパック」を開発し、6月5日から販売開始します。
「指静脈認証ログオンパック」は、必要なアプリケーションをPCサーバにあらかじめインストールして主な設定作業を済ませ、PCサーバと指静脈認証装置を組み合わせて(アプライアンス化)提供するものです。これにより、アプリケーションのインストールや設定作業をユーザー側で行った場合と比較し、導入工数を最大約8割*1削減することが可能となり、ユーザーは、簡易なマニュアルに従って、指静脈情報の登録やネットワークなどの簡単な設定を行うだけで、システムを利用開始することができます。
日立の指静脈認証システムは、高いセキュリティレベルとともに、装置が小型で設置しやすく、指をかざすだけで使いやすいことから、金融機関のATMをはじめ、さまざまな分野の業務システムで利用されています。また、ICカードなどの携帯やパスワードの記憶が不要である利便性のほか、認証精度が湿気・乾燥などに影響されにくい特長から、飲食店をはじめとする従業員の出退勤管理や、最近では介護施設やゴルフ場の会員向けサービスなど幅広い分野で適用が拡大しています。
一方、システムの導入にあたっては、ある程度のIT専門知識や導入工数が必要であるため、短期間で簡単に導入したいというニーズが高まっており、今回、日立は、認証に必要なアプリケーションをPCサーバへあらかじめインストールして主な設定作業を済ませ、指静脈認証装置と組み合わせた「指静脈認証ログオンパック」を提供開始します。
なお、今回発表の「指静脈認証ログオンパック」は、6月7日に秋葉原コンベンションホールにて開催する「日立セキュリティソリューションセミナー」において紹介します。
指静脈認証を利用するために必要なアプリケーションのインストールや主な設定作業をあらかじめ行った状態で提供するため、簡易マニュアルに従って指静脈情報の登録やネットワークなどの設定を行うだけで、指静脈認証を簡単に導入することが可能です。アプリケーションのインストールや設定作業を個別に行った場合と比べ、導入工数を最大約8割削減することが可能です。
これにより、ICカードの携帯や複雑で覚えにくいパスワード入力の代わりに、指静脈認証装置に指をかざすだけの簡単な操作で、ITシステムや操作端末へのWindows®ログオンやスクリーンロック解除できるシステムを簡単導入することができます。指静脈認証システムでは、なりすましが困難な体内の情報を活用した厳格な本人確認を行うだけでなく、アクセスした利用者の操作履歴も取得することができ、不正アクセスによる情報漏えいを防止する、高いセキュリティを実現します。
利用するPCサーバは、タワーサーバとラックサーバの5モデルより選択でき、システム規模や設置環境、運用管理形態に応じたシステムを構築することができます。
従来、無償保証期間が1年間であった指静脈認証装置の引取保守サービス期間を、PCサーバと合わせて5年間に延長します。また、PCサーバは、維持保守(当日オンサイト)*2サービスと障害発生を未然に防ぐ定期点検サービスをセットで提供し、より長期間、安心してシステムを活用することができます。
指静脈認証技術は、日立が開発した生体認証技術で、指の静脈パターンで個人を認証するものです。近赤外線を指に透過させて得られる指の静脈パターンの画像から静脈の存在する部分を構造パターンとして検出し、あらかじめ登録した静脈の構造パターンと照合させて個人認証を行う技術です。指静脈は体内にある情報であるため、偽造や成りすましが極めて困難であり高いセキュリティレベルを実現します。日立では、2002年に指静脈認証装置を製品化して以来、ATMの本人認証やPCログオン、入退室管理など、さまざまな分野での適用を広げてきました。
以上