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Hitachi

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2013年4月1日
株式会社日立製作所
執行役社長 中西 宏明

2013年度 株式会社日立製作所入社式 社長メッセージ(抜粋)

  皆さん、本日は入社おめでとうございます。日立製作所を代表して皆さんを心から歓迎します。今日は、皆さんにお伝えしたいことを三点に絞ってお話します。

日立の企業理念と創業の精神について

  日立製作所は、1910年に当時36歳だった小平創業社長が、茨城県の日立鉱山で電気機械の修理工場として創業したのが始まりです。創業メンバーは、小平氏とその志に共感した若いエンジニアたちだけで、日立はいわゆるベンチャー企業として産声をあげました。彼らは「技術を通じて、社会に貢献する」ことを企業理念として掲げ、社会のために何ができるのか日夜真剣な議論を重ね、あらゆる試行錯誤を繰り返し、新しい分野に果敢に挑戦し続けました。こうしたなか、従業員たちに芽生えたのが「日立創業の精神」である「和」「誠」「開拓者精神」です。
  100年を超える歴史のなかで、日立は何度も大きな困難に直面してきました。しかしその度に、社員が一丸となって困難に立ち向かい、それを克服して、さらに大きく強く成長してきました。その礎となったのが、この「日立創業の精神」です。
  こうした企業理念や日立創業の精神を踏まえ、これから社会が直面する課題の解決に日立がどのように貢献できるか、皆さん一人ひとりが、日立の一員として今日から考え始めてほしいと思います。

社会イノベーション事業のグローバル展開について

  日立が注力する「社会イノベーション事業」とは、ITとの融合によって高度化した社会インフラ事業を意味します。製品を納めるだけではなく、お客様が抱える課題を正しく捉え、私たちがこれまで蓄積してきた技術、ノウハウ、知見を最大限に活用し、最善の解決策を実現していくというものです。
  こうしたビジネスの場はグローバルに広がっています。「グローバル化」は聞きなれた言葉だと思いますが、これは、海外事業に携わる人のみに関係することではありません。私たちを取り巻く世の中の仕組みそのものが大きな影響を受けており、日本国内における仕事であっても、グローバルな視点で取り組むことが求められています。
  このような状況で、私たちに求められていることは、従来の「B to C」や「B to B」に留まらず、広く社会に目を向け、世界各地のお客様とともに、その地域の課題解決に取り組む、「B to S」、つまり「Business to Society」という姿勢です。事実、世界中のお客様から日立の持つ技術や製品に対して大きな期待が寄せられています。今後さらにグローバルにビジネスを展開するにあたっては、世界各地の状況に根ざした最善の解決策を提案することが求められています。これは大変難しいことですが、皆さんの先輩は、様々な苦労や困難を経験しながらも、モノづくりを越えた、日立にしかできないトータルソリューションの提供をめざして日々仕事をしています。その一例が、2012年に獲得した、英国の鉄道史上最大規模のプロジェクト、都市間高速鉄道計画(IEP:Intercity Express Programme)における車両製造と保守事業の一括受注です。
  世界各地のお客様に最善の提案をするには、現地に赴き、何とか言葉を覚え、現場の仲間と一緒に、お客様に直接アプローチするような「挑戦」が必要です。私自身も、長年工場で仕事をしていましたが、ある時を境に、グローバルに事業を推進する役割を担うようになりました。始めはなかなか上手くいかず、苦労することも多かったのですが、常に挑戦する意思をもって、英語で議論し、様々な文化を理解しようとしてきたことで、次第に大きな仕事ができるようになりました。皆さんも、「私はグローバル市場へ挑戦する」という決意を固め、あらゆる機会を捉えて自分のスキルに磨きをかけてください。

世界で戦い、勝てるグローバルメジャープレイヤーになるために

  日立グループが社会イノベーション事業をグローバルに展開するにあたって最も重要な原動力は、皆さん一人ひとりの努力や情熱です。私が皆さんに期待することは、今後自分が担当する技術や製品、サービスに対して、高い見識と優れた判断力、強い責任感をあわせ持った「プロフェッショナル」になること、そして、その名に恥じないよう日々たゆまぬ研鑽を積むことです。今年入社した皆さんが、世界有数のプロフェッショナル人財へと成長し、職場の仲間たちとの連携を深め、グローバルに活躍される日を心待ちにしています。
  私たちはこれまでも、世界的な環境保全意識の高まりや、エネルギー問題、自然災害対策などを背景に、安全・安心で経済性の高い社会インフラを求める市場の声に応え、その解決策を提案してきました。そして現在、社会のあり方が「集中」から「分散」へ、「所有」から「共有」へ、「消費」から「循環」へ転換するなか、日立の社会イノベーション事業は、製品や技術の提供に留まらず、オペレーション&メンテナンス、さらにはファイナンス支援に至るトータルソリューションの提供に発展しています。
  私たちの目標は、世界で戦い、勝てるグローバルメジャープレイヤーとなる事です。これを達成するために、昨年は火力発電事業の統合をはじめとする重要な決断をし、グループ一丸となって改革を進めてきました。私たちは、グローバルに通用する競争力を高め、今後も世界の課題を解決していきます。私たち一人ひとりが、HITACHIブランドを背負って働く誇りを胸に、すべての力をひとつにして、挑戦していきましょう。

  Our business is expanding to become more Global. This is taking place at a rate that will be accelerated even more now. I would like to ask all of you to seek out ways that you can contribute to our customers, society and the world. I believe you will soon understand the Hitachi way requires your fresh ideas and a dedicated approach to your work. Welcome to Hitachi!

以上

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