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2012年11月13日
株式会社日立製作所
株式会社日立ビルシステム

クラウド型ビルファシリティマネジメントソリューション「BIVALE」に
天気予報データと連動しエアコンを自動運転する
「エアコンおまかせ省エネサービス」を追加

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明)と株式会社日立ビルシステム(取締役社長 : 佐々木 英一)は、このたび、ビルファシリティマネジメントソリューション「BIVALE(ビヴァーレ)」に、パッケージエアコン(以下、エアコン)の電力削減目標を設定すると、天気予報データを用いてエアコンの運転スケジュールを自動設定する省エネ制御サービス「エアコンおまかせ省エネサービス」をオプションで追加し、11月14日から販売を開始します*1。「BIVALE」は、クラウドコンピューティングを活用して複数のビルや事業拠点のエネルギー、セキュリティ、ビル設備の一元管理を行うソリューションで、本サービスを追加することにより、自動でエアコンの電力使用量を、設定した削減目標値に近づけることが可能となります。

  ビルの省エネには、ビル全体のエネルギー使用量の70〜80%を占めるテナントエリア(専有部)の電力使用量削減が大きな課題となっています。しかし、テナント自身で省エネを推進する場合には、テナント管理者の手作業による照明やエアコンのON/OFF、温度設定変更等が必要でした。その結果、削減目標を達成できなかったり、無理な省エネによりオフィス環境が悪化するなど、人的な管理には限界がありました。
  そこで今回、各テナントが普段使用しているPC*2からインターネットを通じて「BIVALE」にログインし、エアコンの電力使用量の削減目標を設定するだけで、テナントエリアの省エネを自動管理し、これまで手作業で行ってきた省エネに関する日常管理を軽減できるサービスを追加しました。
  本サービスは、テナントが毎月の省エネ目標を設定すると、該当地域の天気予報データを用い、1カ月のエアコンの負荷を予測し、目標達成のための各日の省エネ運転スケジュールを自動設定します。また、毎日、実績値と最新の天気予報データを加味して運転スケジュールを再作成し、天気予報が変化した場合には、省エネ運転スケジュールが自動更新されます。これにより管理者は、「BIVALE」に運転をまかせて目標値管理*3ができるようになります。

  今回、「エアコンおまかせ省エネサービス」の販売にあたり、動作・効果確認のために自社施設で本サービスを導入し、管理・運用*4を実施しました。今年9月のエアコンの運用実績では、2010年同月の使用電力実績に対して18%の削減となり、また、運転スケジュール作成に対して省エネ率の上限設定を行うことで、室内環境を大幅に悪化させることなく運転できることを確認しました*5

  「BIVALE」では、従来提供してきたエネルギー使用量の自動計測、デマンド制御(ピークカット制御)、テナント自らエアコンの省エネ設定ができる簡単省エネ制御(スケジュール設定、見回り温度設定*6、間欠制御)の標準省エネサポートサービス機能に加え、この「エアコンおまかせ省エネサービス」をオプションサービスとして提供します。これらの省エネサポートサービスにより、電力のピーク使用量と総量の削減の両面の管理を自動でできることから、手間をかけずに電力料金の削減が可能になります。延床面積5,000m2程度で12テナントが入居するビルの場合、月額102,000円(内「エアコンおまかせ省エネサービス」導入分は15,000円 : 1テナントあたり1,250円)程度*7で「BIVALE」の省エネサポートサービスを導入することができ、年間約180万円程度の電力料金削減*8が見込まれます。

  なお、「エアコンおまかせ省エネサービス」は、「平成23年度エネルギー管理システム導入促進事業費補助金」*9を活用しているユーザーに対しても2013年1月以降に提供を予定しています。本サービスは、2013年度で500件のサービス契約を見込んでいます。
  今後も、「BIVALE」の省エネサポートサービスでは、テナントを含めたビル全体の省エネ推進を支援していきます。

「エアコンおまかせ省エネサービス」の概要と特長

  本サービスでは、テナント単位で、エアコンの電力使用量の削減目標を設定すると、その目標値に収まるように自動運転を実施します。具体的には以下の機能を有しています。

[図]「エアコンおまかせ省エネサービス」概要

【運転スケジュール作成機能】
  管理者が「BIVALE」にログインし、初期設定*10を行い、エアコン電力使用量の削減目標値を設定します。BIVALEサーバーは過去の運転実績データと天気予報から1カ月のエアコンの負荷を予測し、削減目標を達成するための運転温度、間欠運転間隔、稼働時間を調整し運転スケジュールを作成します。
【スケジュール更新機能】
  毎日、当月の削減目標値に対する前日までの電力使用量実績値から当月使用可能な電力量を算出し、最新の天気予報データを加味して月末まで各日の運転スケジュールを再作成します。
【学習機能】
  電力使用量の計画値と実績値の誤差を毎日学習しながら予測精度を高めていきます。

「BIVALE」の概要

「BIVALE」はクラウドコンピューティングを活用して複数のビルや事業拠点のエネルギー、セキュリティ、設備の一元管理を行うビルファシリティマネジメントソリューションです。「BIVALE」のサービスを活用すると、ユーザーが普段使用しているPC*2で、遠隔地にあるビル内における設備の稼働状況、エネルギー使用量や入退室履歴データの閲覧、設備故障監視などが行えるだけでなく、現地の映像を確認しながらビル設備を制御するといった操作も容易に実現できます。

*1
サービス提供開始は、2012年12月を予定。
*2
対象OS : Windows®XP、Windows Vista®またはWindows®7、前提条件 : Internet Explorer 7、Internet Explorer 8またはInternet Explorer 9を搭載し、ディスプレイ解像度が1024×768ドット以上のもの。(Internet Explorer、Windows、Windows Vistaは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または、登録商標です)。
*3
予測した電力使用量が削減目標値以上となり実行が困難な場合には、目標等の設定変更の必要性をお知らせします。
*4
対象施設は、(株)日立製作所の5階建てビル内1フロア、執務室エリア2箇所、エアコン室内機28台、フロア広さ1200m2、人員210名が執務する施設。対象期間 : 2012年8月に予備運転開始し9月1日より30日まで運用実施。10月以降も継続して管理・運用実施。
*5
不快限度の判定指標として不快指数を使用し、設定された最大省エネ運転時に温度上昇はあるが不快レベル(指数81以上)にならないことを確認。本結果は、外気温度や室内負荷の条件により結果が異なる場合があります。
*6
エアコンで設定した温度がマニュアル操作で変更されても、一定時間後に設定した温度に自動的に戻す機能。
*7
エアコン室内機100台、電力使用量測定箇所(27箇所)を想定し、デマンド制御、エネルギー自動計測、省エネ制御及びエアコンおまかせ省エネサービスを利用する場合で、コントロ−ラ等の機器費用を含んだ月額利用費(ただし、エアコン機器費用、配線、配管工事費用や回線費用は含まず)。また、システム導入に必要な機器を購入し、センター利用費を毎月お支払いいただくことも可能です。
*8
延床面積5,000m2程度で、契約電力350kW、年間使用電力量600MWhのビルを想定し、契約電力を15%削減、電力使用量を10%削減した場合の削減電力料金を計算。東京電力の業務用電力(50kW〜500kW)の契約金額1,560円/kW(税抜き)及び従量料金15.07円/kWh(税抜き)(夏季15.86円/kWh、その他14.81円/kWhの平均)を使用。削減率は、現在の各ビルの省エネ状況などにより異なりますので、システム性能上で契約電力15%削減及び使用電力10%削減を保証するものではありません。
*9
中小ビル等にクラウドなどを活用した遠隔集中型のBEMS(Building Energy Management System)を導入し、かつBEMSアグリゲータ(エネルギー利用情報管理運営者)から省エネに関わる管理・支援を受ける事業者に対し、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)がその費用の一部として支給する補助金。
*10
  ユーザー(各テナント)が、実施する対象月やエアコンを使用する勤務時間帯等の基礎情報及び、室内環境への影響を考慮し省エネ率の上限を登録します。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 都市開発システム社 カスタマーサポートセンター
電話 : 03-3620-1040 (直通)

以上

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