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2012年10月29日

「日立クラウド基盤導入ソリューションPowered by Apache CloudStack」
を大学や研究機関に向けて提供開始

「Apache CloudStack™」を活用し、仮想サーバやHadoop環境などを
提供するためのクラウド基盤を構築

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、仮想サーバ環境や大規模データの分散処理を行うHadoop*1環境などを提供するためのクラウド基盤を構築する「日立クラウド基盤導入ソリューションPowered by Apache CloudStack」を開発し、第一弾として、大学や研究機関などに向け11月1日から提供を開始します。
  大学や研究機関は、本ソリューションを活用しクラウド基盤を導入することで、仮想サーバ環境や複数のサーバをまとめたクラスタパッケージによるMPI*2環境、Hadoopなどの分散処理環境、さらにはオンラインストレージやブログなどを、クラウドサービスとして学生や研究者へオンデマンド*3で提供することが可能になります。そしてクラウドサービスを利用したい学生や研究者は、ポータル画面から利用申請を行うことで、簡単かつ迅速に必要とする環境を設定し利用することができます。これにより、利用者自身でサーバやストレージを購入または借用し、設置・運用するのに比べ、短時間かつ低コストで必要な環境を用意できるほか、その後の運用の手間を省くことができます。さらに、大学や研究機関の情報システム部門は、これまで大学や研究機関内に個々に設置されていたサーバやストレージをクラウド基盤へ移行することで、ITリソースの一元管理が可能となり、省電力化や管理・運用にかかる時間やコストの低減、ITガバナンスの向上やセキュリティの強化が実現できます。

  今回、日立は、オープンソースソフトウェアである「Apache CloudStack™」をベースに、これまで培った豊富なノウハウを活かして本ソリューションを開発しました。具体的には、「Apache CloudStack™」の標準機能に加え、Shibboleth®(シボレス)認証*4に対応することで組織内の他システムと連携したシングルサインオンを可能としました。また、Hadoopなど分散処理ソフトウェアを仮想サーバ環境において稼働させる際に課題となっていたストレージへの負荷の平準化などを行う処理機能を追加し、性能劣化を解消するなどしています。

  なお、本ソリューションは国立大学法人九州大学(総長:有川 節夫/以下、九大)で先行利用されています。九大は本ソリューションを活用してクラウド基盤「キャンパスクラウド」を構築し、10月から学生や研究者に向けてサービスの提供を開始しました。これにより、九大では、約200名の研究者に対し高性能なITリソースを最短5分程度で付与することが可能となり、従来のITリソースの限界にとらわれない新たな研究開発が行われることが期待されています。また、クラウド基盤とShibboleth認証を連携することで、他大学の認証基盤とも連携することが可能となるため、将来的に仮想サーバ資源を複数の大学間で共有することも検討しています。

  今回提供を開始する「日立クラウド基盤導入ソリューション Powered by Apache CloudStack」は、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のプライベートクラウドソリューションのメニューの一つです。

  今後、日立は、本ソリューションを大学や研究機関以外の公共機関や民間企業のお客様に対しても提供していきます。また、学内システムの全体最適化をめざしたクラウドソリューションを開発していくなど、大学向けソリューションを拡充し、大学の情報化を積極的に支援していきます。

  なお、本ソリューションは、2012年11月9日(金)は日立 中部支社(大津通電気ビル)、11月22日(木)は日立 九州支社(日立九州ビル)、そして11月30日(金)は日立 ハーモニアス・コンピテンス・センター(品川イーストワンタワー13階)で開催する「日立 文教セミナー2012」にて紹介します。

*1
Hadoop:オープンソースソフトウェアコミュニティ Apache Software Foundationにて開発・公開されているソフトウェアで、大規模データを効率的に分散処理・管理することに優れている
*2
MPI:Message Passing Interfaceの略で、複数のCPUが情報をバイト列からなるメッセージとして送受信することで、複数のサーバによる並列処理を可能とする
*3
オンデマンド:利用者の要求があった時にサービスを提供する方式
*4
Shibboleth認証:異なるドメイン間で認証情報を引き継ぐシングルサインオン機能を提供する認証技術

仮想サーバの利用イメージ

[図]仮想サーバの利用イメージ

「日立クラウド基盤導入ソリューション Powered by Apache CloudStack」の価格・提供開始時期

ソリューション名 価格 提供開始
「日立クラウド基盤導入ソリューション
Powered by Apache CloudStack」
個別見積 2012年11月1日

販売目標

  • 今後3年間で100ユーザー

関連情報

「日立 文教セミナー2012」について

「Apache CloudStack™」について

  「Apache CloudStack™」はIaaSクラウド基盤を構築するためのソフトウェアです。複数の仮想化ソフトに対応し、ユーザーが必要なサーバリソースをオンデマンドで提供する環境を実現します。
  「Apache CloudStack™」はオープンソースのプロジェクトを支援する非営利団体であるApache Software Foundation(アパッチ・ソフトウェア財団)から、オープンソースとして提供されています。また、 Citrix Systems, Inc.は、「Apache CloudStack™」の商用ディストリビューション「Citrix® CloudPlatform, powered by Apache CloudStack」を提供しています。なお、本ソリューションはお客様のご要望に合わせて、「Apache CloudStack™」ならびに「Citrix® CloudPlatform, powered by Apache CloudStack」に対応します。

他社所有商標に関する表示

  • Apache CloudStack、Hadoopは、Apache Software Foundationの登録商標または商標です。
  • Citrix CloudPlatform, powered by Apache CloudStackはCitrix Systems, Inc.の登録商標または商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 公共システム営業統括本部
カスタマ・リレーションズセンタ [担当:西本]
〒136-8632 東京都江東区新砂一丁目6番27号 新砂プラザ

以上

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