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2012年7月25日
株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、英国運輸省(DfT : Department for Transport)の都市間高速鉄道計画(IEP : Intercity Express Programme)につき、日立が出資する特別目的会社「アジリティ・トレインズ(Agility Trains)社」を通じ、正式契約を締結しました。本契約に基づき、アジリティ・トレインズ社は、約30年にわたり英国主要幹線であるEast Coast Main Line 及びGreat Western Main Lineを走行する車両のリース事業を展開します。また日立は、アジリティ・トレインズ社より同社のリース事業向けに、合計596両におよぶ車両の製造、並びに27年半にわたる保守事業につき一括受注する事となります。
なお、本プロジェクトは英国運輸省が主導するPPP(Public Private Partnership)スキームで実施されており、株式会社国際協力銀行および、独立行政法人日本貿易保険による金融支援を受けています。
アジリティ・トレインズ社は、2009年2月12日、英国運輸省から本件に関する優先交渉権を獲得し、正式契約に向けた交渉を実施してきました。2010年2月には、2010年5月に実施された英国総選挙への影響回避を理由として、契約交渉が凍結されたものの、2011年3月より契約交渉を再開し、最終契約締結の運びとなったものです。
また、日立は、IEPを含む今後の英国および欧州における鉄道システム事業強化に向け、欧州における鉄道車両の生産拠点として、英国・イングランド北東のダーラム州ニュートン・エイクリフ(Durham County Newton Aycliffe)を第一候補として、新たな拠点を設立する予定です。現在、設立に向けた最終調整を進めており、2016年にはフル生産を開始する予定です。新拠点は、1カ月あたり35両の鉄道車両を生産できる能力を保有する予定です。新拠点がフル生産を開始する時点では、研究開発スタッフも含めて約730人を新規に採用する見込みです。
「長い交渉期間を経て、本プロジェクトの正式契約の締結に至ったことを大変うれしく思っています。本件は、日立が社会イノベーション事業を通じてグローバルな成長をめざす上で、非常に大きな一歩です。長きにわたって本プロジェクトの実現に向けて精力的に交渉を進めてこられた英国政府のご努力に深く敬意を表します。これまで強力にご支援いただいた日本国政府をはじめとする関係各位に対して、心より感謝を申し上げます。今後日立は、高信頼・低環境負荷かつ快適な旅客サービスの提供と、世界トップクラスの生産設備を備えた新拠点の設立を通じて、日英両国の良好な互恵関係構築に貢献すべく努力して参ります。」
以上