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2012年5月24日
株式会社テクノエーピー
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
日立GEが特許・技術ノウハウを供与し、テクノエーピーがシステム販売を開始
株式会社テクノエーピー(代表取締役社長 : 荒井 孝司/以下、テクノエーピー)と日立GEニュークリア・エナジー株式会社(代表取締役社長 : 魚住 弘人/以下、日立GE)は、このたび、シンチレーションファイバ*1を活用し、最大20m長さのガンマ線空間線量当量率(以下、空間線量率)を数秒間で測定できるシステム「D-phod(ディー・フォッド)」を開発し*2、テクノエーピーが5月25日から 販売を開始することで合意しました。
日立GEは、テクノエーピーに対して、本システム開発での特許・技術ノウハウなどを供与し、テクノエーピーは、国や自治体など向けに幅広く本システムを販売します。同時に、日立協和エンジニアリング株式会社(取締役社長 : 片寄 博光)は、本システムを用いた空間線量率測定サービスの提供を5月25日から開始します。
今般、放射性物質により汚染された地域を対象に、国や自治体により本格的な除染事業が展開されています。除染作業では、除染前後の空間線量率の改善程度を把握するため、対象地域の空間線量率が測定されますが、従来のサーベイメータを用いた空間線量率測定は、対象点の測定であり、広範囲の測定には、膨大な時間が必要となっていました。そのため、広範囲にわたる地域の測定を短時間で行うことが求められています。
今回開発した「D-phod」は、最大20m長さの空間線量率の平均値を数秒で、また10cm毎の空間線量率分布を数分で測定できるガンマ線空間線量当量率測定システムです。本システムを使用することで、シンチレーションファイバに沿った線状の範囲を網羅的に、かつ正確に測定できます。これにより、従来のサーベイメータでは見逃す可能性があったホットスポットを、確実に検出することができるほか、水中にシンチレーションファイバを水没させることにより、水中での測定も可能となります。
さらに、取得した空間線量率値を電子データとして容易に記録・保管でき、また標準でGPSを搭載しているため、日立GEが開発した線源エリア・強さをマップとして表示できる広域空間線量率評価システム「SOPHIDA(ソフィーダ)」と組み合わせることで、膨大な測定データと位置情報を迅速に線量率マップとして表示することが可能となります。これらにより、除染作業において、線量率測定や除染作業の計画立案と予想効果の評価を効率的に実施することができます。
テクノエーピーは、今後、本格的に進められている除染事業において、国や自治体など向けに、積極的に本システムを提案、導入を推進していきます。日立GEは、今後も、より効率的な除染作業を実現する技術開発を進めるとともに、除染活動など東日本大震災からの復興に貢献していきます。
項目 | 仕様 |
---|---|
測定線種 | ガンマ線 |
検出器 | プラスチックシンチレーションファイバ(PSF) |
測定範囲*3 | 低感度型 : 〜約120µSv/h (PSFバンドル数 : 1本) 標準型 : 〜約20µSv/h(PSFバンドル数 : 7本) 高感度型 : 〜約8µSv/h(PSFバンドル数 : 12本) |
測定長 | 5、10(標準)、15、20m(最長) |
電源 | 充電式電池駆動 |
電池容量 | 連続4時間以上(充電時間8時間) |
GPS精度 | 5m |
システム名 | 形態 | 価格(税込) | 提供開始時期 |
---|---|---|---|
D-phod | システム | 252万円〜 (長さ5m、低感度型)*4 |
2012年 7月20日 |
測定サービス | 個別見積 |
株式会社テクノエーピー 【担当;荒井】
〒312-0012 茨城県ひたちなか市馬渡2976-15
電話 029-350-8011
日立GEニュークリア・エナジー株式会社 福島原子力技術本部 福島原子力技術部 【担当;小畠】
〒101-8608 千代田区外神田一丁目18番13号 秋葉原ダイビル
電話 03-4564-6005(直通)
以上