このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2012年5月23日
株式会社日立製作所
株式会社日立産機システム
数キロメートル範囲で無線を用いた機器制御やデータ収集を実現
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)と株式会社日立産機システム(取締役社長:青木 優和/以下、日立産機)は、このたび、数キロメートル*1の範囲で無線を用いた機器制御やデータ収集などが可能な、周波数920MHz(メガヘルツ)帯*2で動作する高出力250mW(ミリワット)の無線通信機を共同で試作し、技術基準適合証明*3を取得しました。また、試作した無線通信機は250mW、20mW、1mWの3種類の出力切り替えも可能とし、近距離通信の際には消費電力を抑えた低い出力でデータ通信を行うことができます。今後、無線通信を利用した機器制御やデータ収集などが求められる産業システムをはじめ、スマートグリッドやスマートシティなどのさまざまな分野において、本無線通信機の適用をめざしていきます。
近年、環境都市づくりや水処理、グリーンモビリティなどの産業システム分野をはじめ、スマートグリッドあるいはスマートコミュニティ分野において、設置が容易で自動車や鉄道などの移動体への適用も可能な、長距離無線通信技術が求められています。このため、現在総務省によって進められている周波数の再編により、新たに920MHz帯の利用が可能になることに加え、無線伝送の長距離化の要求に応じて250mWという高出力無線機を利用できるようになる見込みです。920MHz帯は、IEEE802.15.4gなどに代表される国際標準規格へ採用されていることなど、世界各国で幅広い使用に向けた制度改正が進められており、将来的にグローバルで使用できる無線周波数帯になると期待されています。
そこでこのたび、日立と日立産機は、920MHz帯で動作する高出力250mWの無線通信機を試作しました。
試作した無線通信機の特長は以下の通りです。
今回、株式会社日立メディアエレクトロニクス(取締役社長:黒田 重雄)の協力を得て、920MHz帯の出力を保ちつつ、近隣周波数の出力を抑制する、急峻な周波数特性を持つSAWフィルタ*4を新たに開発しました。本フィルタにより、250mWの高出力時でも、携帯電話の利用が予定されている近隣周波数帯における電波干渉を十分に抑制した無線通信機を実現し、技術基準適合証明を取得しました。
今回開発した920MHz帯無線通信機では、回路構成の工夫により250mW、20mW、1mWの3種類の出力を切り替えることが可能です。本技術により、用途に合わせ、近距離通信の際には出力を切り替えて、消費電力を抑えた無線通信が可能となります。
株式会社日立製作所 中央研究所 情報企画部 [担当:木下]
〒185-8601 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地
TEL : 042-327-7777(直通)
株式会社日立産機システム ドライブシステム事業部企画部 [担当:苗村]
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3番地AKSビル
TEL : 03-4345-6115(直通)
以上