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2012年4月9日
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)のグループ会社である日立パワーヨーロッパ社(Hitachi Power Europe GmbH、CEO:Klaus Rennert(クラウス・レナート)/以下、HPE)は、このたび、インド共和国(以下、インド)におけるパートナー会社であるBGRエナジーシステムズ社(BGR Energy Systems Ltd.、社長:B.G.Raghupathy(B.G.ラグパシー))とインド国営火力発電公社(National Thermal Power Corp./以下、NTPC)から、インドマハラシュトラ州のシュラプール発電所に新設される660MWの超臨界圧石炭火力発電所向けボイラー2基を受注しました。
なお、NTPCは、今回の入札で5サイト11基の石炭火力発電所の建設を計画しており、BGRエナジーシステムズ社は、3サイトのボイラーについて、2012年2月に優先交渉権を獲得しています。今回、その中の1サイト2基分の受注が正式に決定したものです。また、残りの2サイトについては、ウッタル・プラデシュ州メジャ発電所(2基)、ウェストベンガル州ラグナイトプル発電所(2基)となることが決定しており、今後数週間以内に正式に受注する見込みです。
インドは、急速な経済成長に伴い電力需要が拡大しており、一部の地域では電力不足が深刻化しています。これを解消するため、今後、2017年までに現状の約2倍となる330GWまで設備容量の増強が計画されています。現在、石炭火力発電は、インドにおける総発電設備容量の約3分の2程度の割合を担っており、今後も引き続き基幹電源としての役割が期待されています。
日立グループは、市場の伸張が見込まれるインドにおいて、石炭火力発電向けボイラー事業の本格展開を目的として、2010年8月にBGRエナジーシステムズ社と、ボイラーの合弁会社であるBGRボイラー社(BGR Boilers Private Ltd.)を設立し、受注活動を展開してきました。BGRボイラー社は現在、年間5基程度の製造能力を持つボイラーの製造工場を建設中で、2013年からの生産開始を予定しています。
今回受注したボイラー2基は、インドマハラシュトラ州のシュラプール発電所に新設される660MW超臨界圧石炭火力発電所向けのものです。主契約者はBGRエナジーシステムズ社で、HPEは、BGRエナジーシステムズ社との合弁会社であるBGRボイラー社を通じ、ボイラーの主要機器を供給します。納入は2016年を予定しています。
日立は、今後も、インドにおいて、パートナーであるBGRエナジーシステムズ社とともに、現在計画されている石炭火力発電所建設計画に対して積極的な営業活動を展開し、受注拡大に努めていきます。
HPEの社長兼CEOであるクラウス・レナートは、次のように述べています。
「今回の受注は、成長するインド市場での初めての成果となります。HPEは、南アフリカで建設中の石炭火力発電所建設プロジェクト向けに12基のボイラーを供給する予定であり、インドで使用される石炭は、南アフリカで使用される石炭と燃焼温度や性質が似ていることから、南アフリカの案件のノウハウを生かすことができます。HPEは、石炭火力発電所の設計、建設、試運転で約100年の実績があり、低コストで高効率な設備を提供することができます。」
日立パワーヨーロッパ(HPE)は、日立製作所の子会社で、火力発電プラントの設備やサービスを提供する欧州のリーディングカンパニーであり、新設および既設プラント向けに、ボイラー、環境装置、蒸気タービン・発電機、石炭粉砕機等を提供しています。本社はデュイスブルクにあり、従業員数はHPEグループ全体で約1,800人(2012年4月時点)です。HPEは、石炭火力発電向けボイラーを代表とする近代的かつ高効率で環境に配慮した設備・サービスを通じ、電力の供給において重要な役割を果たしています。
以上